今の私にピッタリなお花見🌸桜道散歩
大学時代の花見コンパも、社会人1年目が場所取りの仕事を任されるお花見飲み会も、子供を連れてお弁当とレジャーシートを持参したお花見ピクニックも…
色々と経験はしてきた。
でも、今の私にピッタリのお花見は近所のお散歩だ。
職場の飲み会は参加しないと決めたら楽になった。子供は成人して家を出たが、まだ孫はいない。
仕事の調整がつけば、新幹線を乗り継いで吉野の桜を見に行きたかった。古典文学が好きだった私は、古い書物に登場する「吉野の桜」なるものに憧れていた。
しかし、仕事の調整などつかずに年度初めの忙しさに突入。遠方花見ツアーの計画など儚く消え去った。
でも、遠方など行かなくて良かったかもしれない。花見の観光名所は外国人観光客で混雑し、ホテルの宿泊費は高騰しているらしい。
私の希望は、花見でどんちゃん騒ぎをするではなく、誰かと楽しく旅行するでもなく、静かに花を眺めることだ。
それは、ひとりでもできる、って言うかひとりの方が楽しめる。
誰かと一緒の花見も悪くないが、桜の花や他の自然を感じつつ、もの思いに耽りながら、勝手気ままに歩きたい私。
誰かを誘うことなく、ついついひとりで出掛けてしまう。
昨日、とりあえず花見ドライブでリサーチ。先週末はまだ見頃じゃなかったから、きっと今週末に見頃を迎えるはず。
桜並木のある通りを走って目的地を目指したのだが、
あ、ここの桜並木はここまで続いてたんだ!
あ、この施設にはこんなに見事な桜が!
あ、ここにも一本の桜!
あ、ここにもこんなにたくさん桜が!
あ〜ここも桜並木だったのね。
ちなみにこの感想、おそらく去年も同じような事を思った気がする。
燃料費高騰が気になりながらも、寒さに我慢できない身体を痛感した冬が終わり、
新緑より先に枯れ色の世界の中に色づいた桜の花は、
この時期にほんの一瞬私の心を奪いながらも、すぐに忘れられてしまうのだ。
旧暦正月に初詣した神社の古木である枝垂れ桜は残念ながら見頃ではなかったが、ソメイヨシノは綺麗に咲いていた。
日本のソメイヨシノは、つぎ木で増やされたクローンが殆どだという。
そして、ソメイヨシノは染井吉野と書く。
奈良県の吉野桜は見に行けなかったが、ここにも吉野の桜はあると思えば、花見ツアーを実現できなかった諦めもつくかもしれない。
石段を登って本殿まで行くべきだろうけど、今回はパス。4月に入って2週間、ちょっと働きすぎて心も身体も疲れていたから神様ごめんなさい。
家に帰って車を置いてから散歩に行こう
そう、思っていたけど疲れてもう出掛けたくなくなってしまった土曜日の夕方。
それでも日曜の朝は早く目覚めた。
お天気も良さそうだ。
そうだ!散歩に行こう!
地元にも桜の名所はあるがそれなりに混んでいるだろう。駐車場確保も大変だ。
何より、花見の時期に公園の人混みの中、ひとりで妙齢の女がぶらぶらしてたらちょっと恥ずかしい。
以前、渋滞と人混み混雑の中、時間をかけて花見に出掛けた事がある。
もうすぐ我が家という道すがら、
「なんだ、この辺の桜の方がよっぽど美しく見応えがある。」
そう思った記憶はちゃんと残っていた。
近所の散歩道は普通の道路沿いだからシートを広げている人が居るはずない。
それなりの施設はあるが桜の観光名所ってほどでもないし、朝早いから観光客などいない。
散歩やランニングを楽しむ人はひとりの人が多い。
だから、ひとりで歩いていても変じゃない。
今の私にピッタリなのが近所の桜道散歩だ。
YouTubeで癒しの音楽などかけずとも、鳥のさえずりをたっぷり耳にし
写真を撮る事を楽しみながら
ああ、またまた幸せなひとり時間を
朝から過ごしてしまった。
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