スーパーカブ50で東京から徳島まで行ったので記録(2021→2022)
このクラスの連休がなかなか取れないもので、冬はバイクにはきついとわかっていながらも決行しました。
1日目 12/27 東京→富士
なるべく距離を稼ぎたかったので、昼に仕事納めをしてそのまま出発することにしました。元々1号線の箱根越えはこの時期路面凍結リスクもあり避けて、標高が低い国道246号の足利峠越えルートを選びました。正直この行程が寒さという面では一番つらかったです。
※国道1号の箱根は最高地点標高874m、246号の470m程度。自転車を利用する人も箱根攻めしたくない場合は246号が定番。
2日目 12/28 富士→御前崎→亀山
静岡の区間はなるべく国道1号線に沿って西進。静岡から名古屋への区間は下道で車を利用するなら静清バイパス、藤枝バイパス、浜名バイパス(国道23号)、名四道路(国道23号)は信号がない無料バイパス(ほぼ高速道路)がメインになるけどこの区間は125㏄以下の原付は走行できないため必然的に旧道(といっても3車線とかだけど)をメインに走ることになる。
遠回りとは言いつつ一度行ってみたかった御前崎を回っていきました。
浜名湖を越え愛知県区間の国道1号線は豊橋市街地で路面電車と並走できる区間があります。
その後は内陸を進み、自動車県とは思えない片側1車線の貧弱な区間が続きます。名古屋から三重方面は比較的内陸を行く国道1号線へ。木曾三川のデルタ地域は後の時代になるほど海側が開発され、23号の名四国道のバイパスがあって、さらい伊勢湾岸自動車道=新名神高速道路が一番海よりをはしってますね。そのせいか古い区間を残しており1号線の全工程で一番道路の状態が悪いのがこの名古屋から四日市の区間。
3日目 12/29 亀山→京都→大阪→高砂
亀山に到着したのは28日の22時過ぎ。この日は滋賀北部の大雪ということもあり、天気予報と峠のライブカメラを見て翌日のルートを決めることにしました。もちろんただ大阪へ行くとなると距離的にも奈良を経由するルートが最速だけど、国道1号線にこだわって滋賀から逢坂山を超えて京都に入ることを一つの目標に。
国道1号線、旧東海道は今の東海道本線とは異なり鈴鹿峠から滋賀に抜けるルートを通る。ここは国道1号で標高357mとたかが知れている。箱根がいかに異常か、というか東日本の山の異常さがわかると思う。
滋賀から京都手前はこの行程で最も自動車が混雑していた区間だし、国道1号は京都手前の逢坂山と東山を超えるために高低差とカーブが激しいわりに交通量も多くぶっ飛ばす車が多い区間。
その後は国道171号経由で大阪方面、前から見てみたかった太陽の塔を経由して、新御堂筋を南下。新御堂筋は原付で走るのはおすすめしない、本線は126cc以上専用で側道は交差する道路に信号で止められ千里丘陵なので高低差も激しい。神崎川、新大阪駅付近、淀川を超える部分は本線走れるけど車も多い上にスピード早くて怖い。
国道1号線の終点、国道2号線の起点となる道路元標がある梅田新道交差点へ。そこからは神戸方面へ、この辺りから雨が降っていて無心でスロットルを回しておりました。
明石からは国道250号明姫道路というまっっっっっすぐなバイパスで高砂まで。翌日は姫路飾磨港から小豆島へ渡り、その足で高松を目指す予定でした・・・。
4日目 12/30 高砂→姫路→宇野→直島→高松
小豆島に渡って高松を目指す予定だったところ、風の影響で二輪車は乗船不可との宣告。今日中でなくともこの後四国に渡る必要があったので、とりあえず運行状況確認し、宇野港から渡るルートへ変更。
実際に風が異常に強く、途中から岡山ブルーラインという自動車道路を通ったものの風でハンドルが取られるレベルでかなり苦戦しました。
宇野港はつい1か月前にJR乗りつぶしで来たばかりでまさかこんな形で再訪するとは。宇野から直島へはフェリーで20分、直島から高松は60分。この航路は比較的内海なので風の影響を受けにくいもよう。
5~7日 12/31~1/2 鉄道移動
高松駅前の地下駐輪場は原付50㏄までなら利用できて1日100円と破格。ここに12/31朝から1/1の夜まで2日間預けて鉄道旅へ切り替え。1/2は栗林公園駅の駐輪場、高架下でギリ雨はしのげて無料でした。
郊外のうどん屋へ行けるのもいいよね。
8日目 1/3 高松→大歩危→徳島
この日は高松から徳島へ移動するにあたり、吉野川の大歩危・小歩危から剣山を回るルートで行こうと思ってました。小歩危・大歩危は高知への主要ルート、土讃線もここを通るだけあってしっかり整備されていました。
祖谷のかずら橋、天空の秘境とも称される落合集落まではそこまで無理せず行けたものの、四国山地舐めてましたね。日本一の酷道とまで言わしめる国道439号、途中で完全に路面が雪と氷で閉ざされ引き返すことにしました。結局阿波池田まで迂回して吉野川沿いに下るルートを選択せざるを得なかった。
9日目 1/4→1/5 徳島→東京 フェリー
このフェリーは門司~徳島~東京を毎日出発で結んでいる、日本で唯一四国へ直接アクセスできる長距離フェリー。一番安いカプセルタイプの12,610円+原付5,910円。11:20徳島発、翌5:30に東京有明着。
去年就航した東京九州フェリーと比べるとスピードは遅め、向こうが全長220mに対してこちらは190m程度と一回り小さい。設備面では簡易的といえる感じで、大浴場はあるけど露天風呂が無いのと、レストランが無い、WiFiが使えない、共有スペースとか娯楽設備が少ない感じかな。
レストランがない代わりに冷凍食品の自販機が充実していて電子レンジがたくさんある(東京九州フェリーには電子レンジが無い)。お湯も当然ある。自分で買ってきたお弁当やカップ麺で暖かい食事を取ることが可能なのは大きいと思った。あとはWiFiに関しては、東京九州フェリーよりも陸地に近いところを通る時間が長いので意外と携帯電波拾える。
東京九州フェリーの模様は以下。
燃費とか防寒装備とか
トータル1195kmでした、途中給油6回してます。スーパーカブ50のカタログ燃費は発進・加速・停止を繰り返して測定する基準で69.4km/Lですが、まぁ実際は意識して低燃費走行をせずとも最低60km/Lくらいでてる感覚。ガソリンタンクは4.2Lなので大体200km走行したらガソリンを意識する感覚で走ってました。最後徳島の山の中から市内に降りてくるとき予想以上にガソリンスタンドが無くて、いざ給油したら3.7L入ったので結構ギリギリの感覚です。
真冬なので寒さとの戦いでした。特に早朝や日が落ちてから少し山間部に行けば5度を下回りましたが、以下の装備でも手と足先がギリギリでした。これ以上走ったらしもやけというところに何度かなりました。常時5度以下の気温になる場所に原付で乗り込むことは路面状態的に素人には困難なので考慮する必要はないかな。
手 ワークマンの起毛手袋+冬季作業用のゴム手袋(トータル1000円以下)
上 普通の冬装備の上からスキーウェア
下 極暖ヒートテックタイツ+普通のチノパン+ワークマンの防風パンツ(2900円)
靴 ヒートテック靴下+ワークマンの裏ボア防水スリッポン(1900円)
カブはレッグカバーがあるおかげで足は雨風から意外と守られてると感じました。手の防寒には世の中にはグリップヒーターというのもあるし、ハンドル用の風防とかカバーとかあるけど着けてないです。クソダサなので。
総括
初めて50㏄原付で長距離を移動したけど、元々移動が好きなのでそこまで苦痛には感じなかった。寒いのは冬だからだし、雪と氷の路面は車でも避けるから原付だから不便というのはそこまで感じない。太平洋側は雨が少ないのは冬のメリットではあるけども、雨は天敵かな。
スピードについては50㏄の制限速度は30km/hと言えど正直守っている余裕はない。自動車が70~80km/hで走るのが普通の田舎の幹線道路の実態に合わないので、日本の警察と交通立法制度の怠慢でしかないです。総合的に信号等も考慮して表定速度30km/hくらいが妥当なラインかなという感じ。当然東京の市街地でメーター50km/h(実測45km/hくらい)超えたらすぐつかまると考えたほうが妥当。
正直東京近郊の道路を走ってもつまらないので、やっぱり地方に行きたい。そんな時にフェリーを利用するのはありだなと思った。特に徳島→東京は時間的に比較的使いやすいので、また利用すると思う。後はいろいろ調べるとバイク輸送便というのが世の中には結構あるので、それで遠くまで送りこんでおいて、本体は他の交通手段で追いかけるとかすると時間的余裕ができるので、また活用すると思います。
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