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乗り鉄☆たびきっぷでめぐる 東海のローカル私鉄と第3セクター線 豊橋鉄道

天竜浜名湖鉄道を新所原まで乗り通し、東海道本線でさらに西へ。まだ17時台なのに真っ暗。次は豊橋から伸びる2路線へ。

豊橋は愛知県の南東部で静岡に接している東三河と呼ばれる地域で、三河地方の中心都市であり、トヨタグループを代表する自動車・機械工業は集積していて自動車輸出の日本屈指の拠点である豊橋港もある工業都市。豊橋駅は東海道本線の駅で、普通列車で西へ向かうとなると浜松→豊橋→大垣と乗り継ぐことになるし、ローカル線初級登竜門の飯田線の始点でもあるので馴染みがある人も多いかと。東海道新幹線、名鉄本線の始発駅、そして今回の目的の豊橋鉄道の渥美線と市内線。

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豊橋鉄道 渥美線

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新豊橋駅~三河田原の18kmの電車路線。名前の通り渥美半島に伸びていて終点の三河田原は、渥美半島の中心都市の田原市の中心駅。前身は地元企業の渥美電鉄の路線、1925年には三河田原から豊橋まで開通。その後、三河田原から伊良湖岬を目指して延伸したものの、半島の半分くらいの黒川原駅まででとん挫。その後名鉄に統合、今度は伊良湖岬の陸軍施設へのアクセスのため国鉄で延伸工事がされるも、開通することなく終戦を迎える。戦後、1954年に豊橋鉄道へ譲渡され、同年には三河田原から黒川原が廃線となり現在の路線の原型となった。

全線単線でラッシュ時も含め1日中15分に1本程度(早朝・深夜除く)のペース。完全な自動車社会においてもパーク&ライド(郊外の駅前に駐車場を設置して中心部までは電車を利用する)や、自転車持ち込み(土日と平日の昼間)を実施したり頑張ってる。自転車持ち込みは日本中でやってほしいんだよね・・・まぁ地平駅じゃないともって上がるのが大変なのはわかるし、それなりに混む路線は邪魔になるしね。

名鉄傘下なのでmanacaも使える、つまりSUICAとかも使える。地方私鉄ではかなり珍しい。

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現在の車両は東急のお下がりをベースに改修した1800系、全編成3両編成。元は東急の7200系という形式で50年以上前に登場したもの。当時の鉄道車両は鉄製が主流なところ、軽量化と腐食防止で塗装が要らないステンレス製の車両に注目し、先進技術を持っていたアメリカのBUDD社から技術提供を受けたのが始まり。なので車両にはBUDD社のライセンスを示す銘板が残っている。

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新豊橋駅はJRと名鉄の豊橋駅の南がわに隣接している。昔名鉄の一部だったとは言え、構造上は名鉄本線やJRへ直通したりはできない。

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終点の三河田原駅。駅舎は日本現代建築家を代表する安藤忠雄氏のデザインの駅舎(熊本の新しい駅舎も安藤忠雄でした)。建築は詳しくないけどガラスの使いかたがなのかな?知らんけど。

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ちなみに田原市は海に囲まれた温暖な気候で農業生産が盛ん。ブロッコリー、キャベツ、メロンなどが名産。園芸作物や花屋等に並ぶ花き類の生産も盛んで、農業品出荷額は日本1位にもなるくらいの場所。駅でもPRされてる。

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三河田原駅からバスとフェリーを乗り継げば対岸の鳥羽に行ける。

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豊橋鉄道 市内線

豊橋駅前から赤岩口・運動公園前まで豊橋市街地の中心を通り郊外を結ぶ路面電車。1925年、豊橋電気軌道によって建設が開始され東田までが開通、渥美線との接続路線である柳生橋支線などの支線も整備され、1960年には赤岩口まで延伸された。その後支線は廃止されたものの、1982年に赤岩口の一つ手前の井原駅から南へ分岐する運動公園前への支線が開通し、現在の路線網が完成する。

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「東田本線」が正式という話もあるけど、公式HPにも「東田本線」の表記は見つからず、「市内線」という呼称が一般的のよう。現在の豊橋鉄道の源流はこちらの市内線がベースとなっている。元々の駅前電停は駅から少し離れていたようで、1998年に豊橋駅前の再開発に伴い駅前のペデストリアンデッキ直結。2005年に岐阜市の名鉄軌道線が廃線となってから、東海地方に現存する唯一の路面電車。やっぱり路面電車のある風景はいいよね。

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赤岩口と運動場公園前行が交互に来るイメージで、井原からはそれぞれ単線になる。平日朝7時台は1時間10本、昼間は1時間8本と高頻度運転が前提の市電としてちゃんと役割を果たしている。

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市役所前から東八町間は日本で現存する唯一国道1号線を通る路面電車となる区間。豊橋は東海道の江戸から34番目の宿場町で吉田宿と呼ばれていた。市役所前電停の前に見えるのは、豊橋市公会堂。1931年完成、戦禍も免れ現役のホールとして使われている。夜なので車内から写真撮るのは難しかった。

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1955年製の年代物の3500系、都電荒川線から1990年代に豊橋鉄道やってきた奴。最新の低床モデルも導入されつつあるよう(何回か豊橋来てるけど見たことない)。車両の新旧問わず渥美線と同じくmanaca対応なのでSUICA等で乗れます。

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広告は豊橋名物のヤマサのちくわ。JRの豊橋駅でもお土産や新幹線のおつまみ用に買えます。ちくわタオルとかTシャツもあります。

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愛知県に来たらあんかけスパゲティということで、豊橋のローカルB級グルメで有名なお店に挑戦。調べてみると名古屋チェーンのチャオとは関係ないのね。名古屋のチャオと比べると洋食よりで胡椒は控えめ。

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