読書メモ・幸せになる勇気

幸せになる勇気 /岸見 一郎、古賀 史健

読む目的

・「置かれた場所で咲きなさい」を読んで、「幸せ」についてもう少し考えてみようと思った。

・いのちの使い方は時間の使い方という言葉に触れて今の時間の使い方が幸せなのか、をもっと真剣に考えるヒントにしたいと思った。

読書メモ

そこでアドラーは言うわけです。「あなたは他者の期待を満たすために生きているのではない」。そして「他者もまた、あなたの期待を満たすために生きているのではない」と。他者の視線に怯えず、他者からの評価を気にせず、他者からの承認も求めない。ただ自らの信じる最良の道を選ぶ。

・「嫌われる勇気」でも紹介されていたアドラー心理学の考え方。仕事中もたまに意識することがある。

尊敬とはなにか?こんな言葉を紹介しましょう。「尊敬とは、人間の姿をありのままに見て、その人が唯一無二の存在であることを知る能力のことである」。アドラーと同じ時代に、ナチスの迫害を逃れてドイツからアメリカに渡った社会心理学者、エーリッヒ・フロムの言葉です。

・本の中でもなんどか紹介されるフロムの言葉。日本語よりも英語表記の方がわかりやすいかもしれない。Respect.

哲人 いいえ。これこそが「共感」なのです。
青年 共感!?……その、同じ種類の心、同じ種類の人生を持っていたらと考えることが?
哲人 はい。世間一般で考えられている共感、つまり相手の意見に「わたしも同じ気持ちだ」と同意することは、たんなる同調であって、共感ではありません。共感とは、他者に寄り添うときの技術であり、態度なのです。

・対話と会話の違いにも置き換えられるかもしれない。言葉遊びかもしれないけどひとつひとつ丁寧に理解していくことが必要だなと思う。

われわれは、いつでも自己を決定できる存在である。あたらしい自分を選択できる存在である。にもかかわらず、なかなか自分を変えられない。変えたいと強く願いながらも、変えられない。いったいなぜなのか。(中略)これは「変化とはなにか?」という問いにもつながっています。あえて過激な表現を用いるなら、変化することとは、「死そのもの」なのです。

・変化とは死とも言える。だから怖い。自分の自信を持つ、真の自信が問われているというか。。。

アドラー心理学が「使用の心理学」とされる所以は、この「自らの生を選びうる」という点にあります。過去が「いま」を決めるのではありません。あなたの「いま」が、過去を決めているのです。

・勇気をもらう一文。


カントの言葉をもう一度思いだしてください。われわれは「他者の指示」を仰いで生きていたほうが、楽なのです。むずかしいことを考えなくてもいいし、失敗の責任をとらなくてもいい。一定の忠誠さえ誓っていれば、面倒事はすべて誰かが引き受けてくれる。

・これはすごくわかる。でもこれでは幸せにはなれないということなのかな。

アドラー心理学では、人間の抱えるもっとも根源的な欲求は、「所属感」だと考えます。つまり、孤立したくない。「ここにいてもいいんだ」と実感したい。孤立は社会的な死につながり、やがて生物的な死にもつながるのですから。では、どうすれば所属感を得られるのか?……共同体のなかで、特別な地位を得ることです。「その他大勢」にならないことです。

・「所属」ではなく「所属感」という本人の感覚であることも重要な気がする。だからこそ、地位を欲する。

承認には、終わりがないのです。他者からほめられ、承認されること。これによって、つかの間の「価値」を実感することはあるでしょう。しかし、そこで得られる喜びなど、しょせん外部から与えられたものにすぎません。

・そして、所属感を得るための他者からの承認には終わりがない。。。

「普通であることの勇気」が足りていないのでしょう。ありのままでいいのです。「特別」な存在にならずとも、優れていなくとも、あなたの居場所はそこにあります。平凡なる自分を、「その他大勢」としての自分を受け入れましょう。
いいですか、「人と違うこと」に価値を置くのではなく、「わたしであること」に価値を置くのです。それがほんとうの個性というものです。「わたしであること」を認めず、他者と自分を引き比べ、その「違い」ばかり際立たせようとするのは、他者を欺き、自分に嘘をつく生き方に他なりません。

・自分が自分自身をどう捉えるか。そして「愛」。生存のための愛されるためのライフスタイルから、自ら愛するライフスタイルへ転換することで自立する。


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