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チョコレートを買わなくっちゃ
言い訳せずに本当に忘れていたのだ。
2月14日の日曜はバレンタインデー。
イベント自体が嫌いなわけではないけど、夫はチョコレートもとい甘いもの全般が苦手。
毎年、それでもこの日ばかりはとビターなチョコを選定して贈っていたが今年はすっかりそんなことさえも失念していた。
気概がなくなった・・わけではない!
たまたま2人で出かけた出先でバレンタインの催事に出くわし「あ、今日だった」とギクリ。
なに食わぬ顔して催事のほうに近づくと彼もついてくる。さーてどうしたものか。
「あのさ、あっちの本屋でも見てて」
彼は察して去り、私は多少の時間をかけてチョコレートを選定。これだ。お酒が好きだからお酒入りのチョコレート。
さらに帰り道に、リカーショップでセール価格になっていたナパワインを調達。夕食はちょっと厚めのお肉を焼いてステーキディナー。これで文句はないだろう。
夕食のはじめに、今日はバレンタインデーだからとワインとチョコレートを渡す。はいはいといった顔で一応はうれしそうに受け取る。
ステーキを食べた後に意を決したようにチョコレートを取り出し。「じゃあ食べてみるか」と。この人は本当にチョコレートが“別に”好きではないのだ。
それでもコニャックやらラム入りのチョコレートを舌にのせると「んー」とか反応を見せてくれる。私へのサービスだ。
私も「これもらっていい?」と9個入りのチョコの一つをもらう。お酒が入って甘くて苦い。
昔はバレンタインデーに好きな人にチョコレートを渡し、受け取ってもらえるか、どういう顔で食べてもらえるか想像して胸をふるわせていた。そのようなドキドキ、ワクワクはもう味わえないかもしれない。でも、穏やかな幸せがここにある。
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チョコレートあげるのではなく分け合う幸せ
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