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命の最終便と新しい命

今日ですね。時期が変わり、やっと、施設に入っている母を連れ出すことができたんですよ。遠いところにある実家に行き、そこからちょっと離れた施設にいる母に会いにいってまいりました。

で、家に連れ帰って、喜んでくれるかと思いきや、玄関に座って、それ以上中に入ろうとしないんです。

「中に入ろうよ。」

と、私が言うと、涙目になり、首を横に振るんです。家の中に入ると、施設に帰りたくなくなってしまうからなんでしょうか?あるいは、父が亡くなってから、長年、一人暮らしをしてきた辛さを思い出すからなんでしょうか?そこに言葉が無かったので、私は彼女の心を推し量ることしかできません。

そのあと、一緒に外食をしましたが、動きといい、疲れてすぐに眠くなってしまう感じといい、一歩一歩、この世での時間が短くなっているのを感じました。そろそろ、今生の人生という旅の最終便で、新しい命に生まれ変わる時期なのかな、と。

でも、まだ・・・、もう少し、私のお母さんでいてください。

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