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励ましのようで励まされない「まだ若いんだから」のフレーズ

「だって、まだ若いんだから。」

若いんだから、なんだってできるじゃん。

若いんだから、失敗しても大丈夫。

若いんだから、もっと挑戦してみなよ。

もっともだとは思うのだけれど、と同時に寂しい気持ちになるのは私だけなのだろうか。



わたしは現在25歳。社会人生活も明日から3年目を迎えようとしている。

入社してからも、いや、もっとさかのぼり大学生の頃から耳にタコができる勢いで、大人の皆さんがこのフレーズを口々に言うのを聞いてきた。今日も先輩に言われて、たまらず思わず「そんなこと言わないでくださいよー」と口走ってしまったほど。


「(あなたはまだまだ私よりも)若いんだから。」

とはつまり、他人と自分を比べている意識の表れではないだろうか。

わたしはもう若くないけれど、あなたは若い。だから頑張れ。

こんな諦めのような匂いがする「まだ若いんだから」を言われる私自身は正直複雑な心境になる。


だって、人は年をとる生き物なのに。他人と比べた若さを挑戦のエネルギーにしたり、失敗を許す理由にしたりしていたら、この先の不安が増えてしまう。

若くなけりゃ挑戦できず失敗も許されないの?ポンコツな私は生きていけるかしら???誰だっていつだって、失敗とは隣り合わせでしょ?


年を重ねながら、「若いっていいよな」って思うのは不毛で仕方がない。叶わぬ願い。ベンジャミンバトンじゃないんだから、人類全員老いていくというのに。


若々しくありたい!っていう気持ちは大切にしたいけど、若い人に「若いっていいよな」発言は自分を苦しめるひと言になりかねない。

かくいう私も、大学生に向かって「まだ大学生かぁ〜いいな〜。若いな〜。」とぽつりと呟いてしまうことがあって、ハッとする。気をつけよう。

大学生だろうと20代だろうと、30でも40でも何歳でも、やりたいことを、のびのびできる心持ちでありたい。


今日の自分は、自分の人生でいちばん若い日なのだから、他人と比べることなく生き抜いていきたいものです。


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