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Kindle本|表紙の作り方。売れる電子書籍に欠かせないタイトル×デザインのコツ

メルマガで最近一番反響があるのが、Kindle本の表紙についてです。

「タイトルのコツはSEO! ベネフィット! セグメント!」
とまあ、タイトルに関してはあらゆるノウハウが世に出回っています。なかには言葉が難解すぎて、意味不明になっているものもありますが……

タイトルって、とても大切です。
それはSEOをずっとやってきた私も知っています。
タイトルでコケると、「読まれる」のスタートラインにも立てないからです。


だからみんな、必死でタイトルを考えます。
しかし、表紙については、それほど多くのノウハウを目にしません。
あっても「自分でやると失敗するから外注すべき」くらいでしょうか。

それくらい、デザインって難しいんですよね。


■基本ノウハウは知っておくべき

とはいえ、ある程度表紙に関する知識は持っていたほうがいいのかな、と私は思っています。

最近はマーケティング知識のあるデザイナーさんも増えていますが、まったく無頓着な方もいる世界です。

こんなケースもありました。
生活が苦しく、どうにかしたい! と考える中高年向けの本を執筆しているのに、デザイナーさんが「ウキウキワクワク、子育てママ向け!」みたいなデザインを提示してきたのです。これでは、本の内容と表紙がまったくかみ合わない状態になってしまいますよね。

自分に知識がないと、提示されたデザインが「マーケティング的にポイントを押さえているのか、いないのか」がわかりません。ちゃんと伝えてくれるデザイナーさんならよいですが、ハッキリ言って、オシャレだったら選ばれる、というものでもないのです。


私も、専業デザイナーではありません。でも、サムネにするために自分で撮影したり、調整したり、デザインしたり……オンラインでものを教えるにあたり、必要なので身につけました。実をいうと、文章よりデザインのほうが好きではあります(笑)。

そんな私から、「初心者でもいい感じになるKindle本表紙の基礎」をお伝えします。Canvaがあればご自身で作れますよ。

■表紙を自作する際のポイント

表紙に載せる「マスト情報」はこちら。

①タイトル・サブタイトル
②著者名(出版社名)
③キャッチコピー

たまに、表紙タイトルとAmazon掲載のタイトルが違う方もいらっしゃいますが、読者さまを混乱させるようなことはやめましょう。基本は、Amazonに申告したタイトルと同じ文言を表紙に書きます。


▶売れる表紙に必要な4要素

①帯をつけよう!
②カラーを3色選ぼう!
③フォントで世界観を表現!
④目立たせる言葉を厳選しよう!

こちらの画像を見ながら、この4つのポイントについてお話ししていきますね。ちなみに一番左が最初の案、一番右が最終版です。

①帯をつけよう!

帯とは、表紙の下にある色が変わっている部分(上の画像だと、黄色の部分)ですね。書店で売っている本にも、ここに「帯」という紙がかかっていて、「〇〇さんが推薦!」とか「〇万部!」とか情報が書いてあるはずです。

Kindleストアは、通常の紙本と自分の書籍が並んで表示されるので、デザイン的にも「紙の本っぽさ」を出すのがおすすめ。

誰が見ても素人の本であると認識されると、Amazonで出会った一見さんにはなかなか選んでもらえません。つまり、自分で販促活動を頑張り続けないといけないんですよね。

帯をつけると、そのぶん表紙に記載できる情報量が増えます。

「小さい文字は読まれないからNG」という考え方もありますが、全部主張するとうるさくなる部分もあるので、『興味持った方だけに届けばいい情報』などは、私は割と小さく書くこともあります。あとはA+コンテンツでカバーできますしね。


②カラーを3色選ぼう!

多色使いは、上級者のお仕事です!
デザインが得意、個性がウリ! という場合は構いませんが、今回は「素人さんでもそれなりに見える」がポイントですので……「色を絞る」はとにかく意識していただきたいところです。

そのときに選ぶ3色も、「自分の好きな色!」ではなく、「読者さまに意図が伝わる色」を選んでください。


私はかわいいもの好きなので、好きに作らせたらピンクベースのラブリーな表紙になります(笑)でも、お片付け界隈は当時ミニマリストブーム。
白地のシンプルなデザインが好まれていました。

ここにラブリーなデザインを放り込んでも、読者層から見たら
「自分とは関係ないものがあるな」
という印象にしかなりません。

正直、ベースを白にするのは「つまらない~」という意識もありましたが(笑)白地に、仕事のテーマカラーであるピンク×イエローを掛け合わせました。自分の好きな色は、小さなところや、帯などのポイント使いがおすすめ。


③フォントで世界観を表現!

「フォントはその人の声」
と、いつも講座ではお伝えしています。

フォントの選び方で、雰囲気もガラッと変わってしまうんですよね。

次の文字をみて、どう感じますか?

どうでしょう、年齢や雰囲気や声質まで、別人みたいに感じませんか?

・あなた自身をどう見てほしいか
・読者層がどんな情報を求めているのか

このあたりをすり合わせながら、フォントを選ぶと面白いですよ。

ちなみにこの表紙案、最初は明朝体ですが、最終的には手書き風にしています。太字のほうが目立つので、何度か明朝にしてみたのですが…
ちょっとカッチリしすぎてしまい、本の内容と合致しなくなるので、親しみやすい手書き風に落ち着きました。

手書きだと視認性が落ちますが、それは次のポイントと掛け合わせながら。

④目立たせる言葉を厳選しよう!

表紙を作るにあたって、「すべての文字を強調させる」と、主張が強すぎて何が言いたいのかわからないデザインになりがちです。

Kindleの表紙は、0.2秒で良いなと思わせる瞬発力が必要です。
サラサラと流されるスクロール画面において、「ん?」と思わせる要素がなければなりません。

それが「目立たせる言葉」です。

私は最初「36着の洋服でまわる」をサブタイトル的に小さく入れていました。でも、この本の一番のウリって、「実際に36着で生活している」という事実なんです。最終的に「36着」だけを大きくし、色を変えることで視認性を高めました。

もう一度お見せしますね。

「ポイントとなる文字を大きくしよう!」は多くの人が知っている共通項ですが、「何を大きくするか」は結構難しいところです。

今回みたいに「36着」なら、「お片付け」「クローゼット」「洋服」で検索した方も「36着に減らしているんだ」「36着で着まわしているんだ」と想像してもらいやすいですが、最初の『大人のクローゼット整理術』だと、

・片付けるのかな?
・減らすのかな?
・お片付けのやり方について?

などさまざまな疑問点がわき、一瞬で内容を伝えることはできません。実際にお片付けのやり方についてあんまり書いていないですしね。

・あなたの本は、誰に何を伝えているの?
・一番のポイントは何なの?
・一言で伝えるなら何?


タイトルをつける際も、ここをしっかり考えたうえで、表紙に反映させていくといいですよ。


■タイトル&表紙で売り上げは変わる

私はこれまで、大手企業さまのSEO記事を何百何千と書いてきました。
内容がほとんど同じでも、ヒット率が変わるポイントは「タイトル」なのです。Kindleの場合、そこに「表紙」というアピールポイントを加算できます。

このアピールポイントを、最大限活用しましょう!

たぶん私の本も、最初の案のまま何も考えずに出版していたら、ほとんど売れなかったと思います。今でも月数万円、繁忙期(年末お片付けシーズンなど)になると1冊で月8万円くらい稼いでくれるのは、間違いなくタイトルと表紙による力でしょう。


ここまで書くと、
「表紙を変えなくっちゃ!!!」
と行動したくなるかもしれません、でもちょっと待ってください。

タイトル×表紙は密接な関係にあるので、「表紙を変えよう」と調整しても、あまり大きな変化はないかもしれません(ゼロではないと思いますが)。

私が印税を取る本づくりで個人的に重視するのは、1にタイトル、2に表紙です。どちらも大切、この掛け合わせが重要です。

ちゃんと伝わるタイトルになっているか、それが伝わる表紙になっているか、これは両輪で、どちらかできればいいというものではありません。


自分で表紙が作れるようになると、この辺の感覚も磨かれていきます。とはいえデザインは得意不得意がある分野ですので、無理は言いません!
デザイナーさんに依頼をする際に、自分できちんと意図を伝えられるだけでも違いますからね。

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