見出し画像

今だからこそ、「何を楽しみとするか」を考える。

こんなに悶々とした、何とも気持ちの晴れない週末というのも、そうないのではないでしょうか。皆さま、大丈夫ですか?

全国的にイベントや催しが軒並み中止・延期となり、なんだかわくわくすることをすべて奪い取られたような、切ない気持ちになりますね…。私も個人的に生きがいともいえる某歌劇団の公演が中止になったと聞いて、ファンの方や出演者の方の気持ちを思うとやり切れず、ひとりスマホを見ながら涙しています(本当に泣いた)…。

そんな時だからこそ、何か楽しみに変えられるものはないかと、いろいろ考えてみました。

まず、不要不急の外出は避けるようにとのことですが、「歩く」というのが案外気分転換になるのではないかと思います。

写真-2020-02-14-15-12-15-(1)

先日10日間のお休みを頂いた折、プライベートで旅行に行っておりました。何か吸収するものはないか、活動に活かせるようなアイデアはないか、と考えながらの旅でしたが、直接的に「これだ!」というものはなく(もちろんたくさん収穫はあったので、何らかの形で活かせると思う!)、帰路について残ったのは、「歩いたなあ」という充実感と身体の心地よい疲れでした。

普段、私は歩かないことで有名です。犬の散歩をしているのにもかかわらず、歩数計は毎日2~3000歩くらい。週末に1日中家にいたりすると「100歩」の時もあり、さすがに「ヤバいな…」とは思うものの、車社会の地方にいて「歩く」というのは自分の意志がないとけっこう大変なのでした。

写真-2020-02-14-12-51-51

でも、旅先では4日間、それぞれ2万歩以上歩きました。見たいところをめぐったり、食べたいものを食べるために歩いたり、道に迷って行ったり来たりしたり。100歩の人が一気に2万歩なので、さすがにへとへとになりましたが(旅先に暮らす高校時代の友人がめちゃくちゃ早足になっていて、感慨深いものがありました…あの時とは違うのね…都会の人になったのね…)、歩くことで見える景色がことのほか楽しく、これは続けていきたい習慣だ!と開眼したのでした。

写真-2020-02-28-9-48-05

今日も人と会う予定があったので、待ち合わせの喫茶店まで歩き、そこからまた歩いて橋を渡り、野菜の移動販売をされているところへ行って大根やらこんにゃくやらを買い込み、えっさえっさと帰りながら、お気に入りのパン屋さんにも寄って。パン屋さんでエコバッグから覗いている緑の葉っぱを見た店員さんから「大根ですか?」と声をかけてもらって、「葉っぱがおいしいらしいんですよ~」なんて話をすると、「おお、これは車で来た時にはない会話だ!」と妙に感動したり。

歩いていて一番感じるのは「におい」です。魚屋さんの前、庭先の梅の花、パン屋さん、バス通り…そこかしこに「におい」があり、人の営みを確認することができる。「声」も同じですね。子どもたちが保育園で遊んでいる声とか、犬の鳴き声とか。ふむふむ、歩いていると目以外の感覚が喜んでいる気がするなあ、と思ったのでした。

自分の住んでいる場所からの行動範囲を一度見直して、「歩く」という移動手段も選択肢の一つに入れてみるのも良いかもしれません。健康にもいいですしね!


それから、旅の行き帰りのバスの中で「リトル・フォレスト」という映画(正確にはAmazonプライムビデオ)を観ました。

この映画、昨年から複数の方に「いい映画なんですよ」と教えていただいたものの、どうやら若い女性が田舎で自給自足的生活をする話らしいというのを聞いて、「いわゆる“ていねいな暮らし”的なやつか!土鍋でご飯炊いて、重曹使って掃除するやつか!」と勝手に食わず嫌いを発動していたのです。

でも今年に入ってまた別の方からおすすめしていただき、どうやらこの映画は私が観なければいけないものらしい、と思い直して、今回ゆっくりと楽しむことができました。

映画の内容をひと言で説明するなら「若い女性が田舎で自給自足的生活をする話」なのですが、それが必ずしも積極的な生活へのまなざしではなく、「手間をかけること」に命をかけるでもない主人公のスタイルが好ましかった。

画像4

最初にストーブでパンを焼くシーンがあるのですが、ドライイーストを使って手早くパンを焼いていて、「あ、なんか好きかも」と思いました。ちなみに土鍋でご飯は炊いていたけど、ことさらにそれを楽しんでいる風ではなかったです。

主人公がだるまストーブの煙突掃除をしているのを友人が手伝いつつ、「うちは今年からファンヒーターにした」とけろりと言っているのも。そう、田舎ってそういうものなんですよ。電化製品大好きだし、家の中にはでっかいテレビがあって、各部屋にファンヒーターを置いてる、そういうものなんです。山菜や季節の恵みたちは、その季節にそこに「ただある」から採っているだけで、楽しいと思わなければそれはただのめんどくさい作業でしかない。「手間をかける暮らし」は、そういうめんどくささの積み重ねでもあるのだよなあ、とあらためて感じるシーンがたくさんありました。

良い意味で裏切られた感じがして、観終わるのがもったいないなと思うほどでした。興味のある方はぜひ、観てみてください。

読んだ本の写真

他にも、10日間の休みの中で本もたくさん読みました。家の中にじっとしていないといけないとしても、本を読めば旅の疑似体験ができます。今は本屋さんに行かなくても読むことができる時代(本屋さんで買うのもとても楽しくて好きな作業ですが)なので、もし気が滅入ったりしたら、本の世界にふけってみるのも良いかもしれません。お子さんにも、この機会に読書を!おすすめです。

本が苦手な人は何か作ってみるとか、「形にする」ことで達成感を得られるかもしれません。

画像5

普段家にいない時間帯に家にいる人は、その時間帯の写真を撮ってみるとおもしろいかも。朝昼晩光が違うので、また新たな発見があると思います!

ほかには…何か書くことを始めてみる、というのもいいですね。例えば日記、そう、この「note」を始めてみるなど、自分の気持ちをどこかにストックしておくというのは、振り返りにもなって良いと思います。

あとは…とにかく、それぞれが「楽しい!」と思えることをやりましょう。心が浮き立つような、わくわくするようなことを探しましょう。

春が待ち遠しい季節ですが、違う意味でも明るく、外で思いっきり深呼吸できるように、早くなるといいなと心から思います。できることを、しっかりと。皆さま、心身ともに元気で過ごしましょうね。


サポートありがとうございます。とてもとても励みになります。 島根を中心としたNPO活動に活用させていただきます。島根での暮らしが、楽しく豊かなものになりますように。