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「お母さん」以外のポートフォリオいくつ持ってる?

人生におけるポートフォリオ、いくつ持っていますか?

「お母さん」以外のポートフォリオいくつ持ってますか?

くらしアトリエのサイトを見てくださっている方は30〜40代の女性、とりわけお子さんを持つお母さんが多いので、その方達に向けての問いかけとなってしまうのですが。

ポートフォリオ(Portfolio)とはもともと、書類を運ぶケースのこと。

転じて、クリエイターが自らの作品集をまとめたものをポートフォリオと言ったりします。

つまり、仕事において自分をアピールするための、逆に言えば相手から評価されるための、名刺のようなものでしょうか。

なので、「人生におけるポートフォリオ」とは、いわば自身の肩書のようなものをイメージすればよいかと思います。

例えば、○○株式会社総務部の私。

妻としての私、母としての私。

うつわ好きな私。地元バスケットチームの応援団な私…などなど。

多様な生き方をしている人ほど、人生のポートフォリオは増えていきます。

そして、ポートフォリオが積み重なり、充実すればするほど、わたしという人間の希少価値が高まっていく。これからの社会、これが非常に大事だと言われています。

ポートフォリオが充実することで、ほかの誰にも真似できない「わたしらしいわたし」として、豊かに歳を重ねることができるのではないかと思うのです。

私自身、子どもを産み育てる中で、毎日の育児に忙殺され、「私っていったい何なの…」と悩んだことがありました。ミルクマシーンなのか、乳児専門家政婦なのか、「お母さんとしての私」以外のわたしはどこにいるのか。私だけでなく、多くの方が同じ経験をされているようです。

また、くらしアトリエの活動を始めてからは、よく「あなたたちはいったい何屋さんなの?」と聞かれました。

既存の仕事とはちょっと違う働き方をしていた私たちは、聞かれたときにすんなり答えることができなかった。肩書を答えられない自分たちに、引け目を感じていた時もありました。

でも今、妻としての自分×母親としての自分×NPO運営者としての自分×ライターとしての自分×趣味の世界の自分…と、いろいろな顔を持ち、私という人間はほかの誰かに(あるいは機械に)は変えがたい存在なのだ、と承認することができています。

一般的じゃない働き方をしていることは、もはや誇りでしかありません。

周りにも、会社員をしながら図書館ボランティアをしている人、子育てをしながら料理を頑張る人など、さまざまな人がいて、いろいろなポートフォリオを掲げて暮らしていける世の中になりつつあるなあ、と感じます。

また、「お母さんだからできない」「田舎に住んでいるからできない」…そんな既存の制約にとらわれることなく、自分を表現しようとしている人もいて、そんな人はみんな、人生を豊かに謳歌しているようで、とても素敵です。


ここで大切なのは、私たちが思う「ポートフォリオ」は、外からの評価で決まるものではないということ。

どんな些細なことでも、自分自身が誇れる肩書であることのほうが、外から認められることよりも崇高なのではないでしょうか。

くらしアトリエのミッションには、「島根」という地域で、いかに自分らしく楽しく誇りを持って暮らしていけるか、そのお手伝いをする、ということがあります。

超高齢県だから、なおさらそこを生かした地域での私らしい生き方ができるのではないか?

と、今年度からより「生き方」や「暮らし方」に焦点を当てた学びの場を提供できるような場所作りに力を入れることにしました。

地域に住む女性のポートフォリオ作りに少しでも役立てたらとても嬉しいです。

【今後予定しているワークショップ】

・はじめるためのガイダンス(何かはじめたいけど、何から始めていいかわからない人に)

・読書をはじめてみよう–読書の楽しみ再発見

・しまねの食ラボ 調味料をとことん考える! オール島根食材のピザ作り

・20年後に着たい服を開発しよう

 

ポートフォリオをいくつ持てるか、そして、そのポートフォリオが満たされているかどうかで、自分という存在の価値を高められるかどうかが決まる。

自分の「人生におけるポートフォリオ」をもっともっと充実させてみませんか?

地域で自分らしく、楽しく生きるために。


サポートありがとうございます。とてもとても励みになります。 島根を中心としたNPO活動に活用させていただきます。島根での暮らしが、楽しく豊かなものになりますように。