見出し画像

人生を変える…とまではいかないけど、暮らしを楽しむヒントになるエッセイ。

普段は小説を読むことが多いのですが、たまーにエッセイというものを手にとることがあります。

書いた人の主観でものごとが書いてあるので、合う・合わないがあると思いますが、思考をリフレッシュしたいときとか、がっつり読書は気分が乗らないけど、何か読みたい、というときにぴったりなのがエッセイ。

私が過去に読んで、心に残った本を何冊かピックアップしてご紹介します。

※若い頃から今までの人生で出会った本なので、中には今の時代に合わないものもありますが、ご容赦を。その時その時で、人生を変えた…というのは大げさだけど、暮らしを楽しむヒントをもらった本たちです。

◎『おいしい暮らし』

大橋歩さんのエッセイは、本当に「生活」そのものが垣間見えて興味深く、何冊か読んでいます。この本はもともとは母親にプレゼントしたものですが、手元に置きたくて実家から持って帰りました。

住まいのこと、犬のこと、歳を重ねるということ…いろんな暮らしの中のささいな心の動きが、独特の文体で書いてあります。もう15年以上前の本ですが、いま開いてもふふっと笑ってしまいます。こんなおばあさんになりたい。


◎『リネンとかごとヒヤシンス』

雅姫さんのエッセイ。こちらも、日常の何気ないこと・雅姫さんのふるさと秋田のこと・お料理のことなどが綴られています。この本を読むと、まだ子どもが小さなころ、家族で東京へ旅行に行ったときに、自由が丘の「ハグオーワー」にドキドキしながら足を踏み入れた時のことを思い出して、胸がきゅっとなります。清水の舞台から飛び降りる思いで買ったキッチンクロス。15年経った今でも活躍しています。


◎『日々是好日』

森下典子さんのエッセイ。お茶にまつわるものごとを通して、「毎日を気持ちよく過ごす」ことの幸せが綴られています。これも読んだのはもう10年くらい前だと思いますが、自分が茶道を習っていたこと、仏教に興味があることなどもあり、アンテナがピピっと動いた本。映画にもなりましたね。


◎『ぬりものとゴハン』

漆塗りの作家、塗師(ぬし)・赤木明登さんの奥さま・赤木智子さんの著作です。文章がやさしくてすっと読み進められます。ものづくりに携わる方の気持ちに触れられる、素敵な本です。


◎『暮らしのコツコツ』

「くるみの木」オーナー、石村由起子さんの著作です。石村さんが暮らしを整えるコツ、楽しむコツを教えてくださっています。きちんとしているのに固くない、やわらかだけど凛としている、そんな石村さんの暮らしぶりがそこかしこに詰まっていて、なるほど~と、自分に取り入れたくなる本です。私もこの本を読んで酵素シロップやアボカドの種の水耕栽培、やりました(アボカドは失敗した)。

◎『着ること、生きること』

光野桃さんのエッセイ。出版されたのが1996年とあるので、まだ結婚前、20代でバリバリ(でもないけど)フルタイムワーキングしていた頃に読んだ本です。当時「LEE」という雑誌にハマっていて、パリのファッションスナップをスクラップしたり、イタリアに旅行してブルガリのスカーフやプラダのバッグを買ったりしていました。まだバブルの余韻があった時代でしたね…今思えば若かったなあ(全部オークションで売ってしまった)。

いいものを身につけることが、人を育てる、みたいな思考は、光野桃さんから学んだと言っていいと思います。今はゆるっとした服が好きだけど、その中でもきちんとコンセプトを持ちたいなあ…と、久しぶりに思い返しました。昨年出版された『白いシャツは、白髪になるまで待って』という本も興味津々です。読んでみたい!

…奇しくも女性の書いたものばかりになりました。ビジネス書や啓発本みたいなのから学ぶことも多くあるかもしれませんが、「日々の暮らし」を豊かにするコツは、やっぱり地に足をつけた暮らしをされている方から得ることが多いのだとあらためて感じました。

皆さんの暮らしのヒントになるかどうかは分かりませんが、良かったら手にとってみてくださいね。


サポートありがとうございます。とてもとても励みになります。 島根を中心としたNPO活動に活用させていただきます。島根での暮らしが、楽しく豊かなものになりますように。