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時々、コラム。

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1週間に一度程度更新していきます。 島根で活動するNPO・くらしアトリエが考える「未来を見据えた暮らし方」。 明るく、時に凛として未来に向かい、素敵に歳を重ねられる島根でありたい… もっと読む
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#島根

「プライスレスな収入」という価値を作る。「嬉しかった」を積み重ねた2023年度のこと。

今日は「お金では計れない収入についての報告」なるものを行うことにしました、というお話です。 私たちくらしアトリエはNPO法人で、通常、年に1度の定期総会が義務付けられています。 今年度も、その総会に向けて準備を進めているところ。その中で感じていることを、今日はコラムとして綴ってみようと思います。 総会では活動計算の報告を行うのですが(企業で言うところの決算報告)、これとともに、「お金では計れない収入についての報告」も行おう、ということになりました。 もちろん法人として

瓶が変われば…。

「瓶」に入っている加工品はいろいろありますが、こういう「保存食」ものに並々ならぬ思いを持っている私たち。 旅先でかわいい瓶ものがあればつい買ってしまうし、瓶に保存食を詰めてキッチンに並べて…みたいな暮らしに憧れを持っています。 今日はそんな「瓶」に関するお話。 いつもお世話になっている雲南市の「うすの会」さんに、ジャムと一緒に「いちじくコンポート」を発注しました。 「うすの会」さんは、雲南市掛合町でお餅やジャムなどの加工品を製造されているグループさんです。「いちじくコ

山菜に対する見解の相違~ロマンと現実。

4月も半ばを過ぎ、ここのところ産直市などに行くと、わらびやたけのこなど、山菜が目につくようになりました。野菜の種類が少ない今だから余計に目立つというのもありますが、こうした山菜を目にすると、自然と気持ちがそわそわしてきます。 この時期になると、思い出すことがあります。 それは、以前拠点にしていた雲南市大東町の「はたひよどり」にいた頃のこと。 地元に住んでおられるお隣のおじさん・おばさんと私たちとの「山菜採り」に対する思いの食い違いが、今でもスタッフとその話題になるほど印象

「天国に一番近い里」から学ぶ「続ける」ということの意義。

今年も行ってきました、「天国に一番近い里」。 何のこと?と思われる方もいらっしゃるかもしれません。「天国に一番近い里」とは、島根県邑南町口羽の川角(かいずみ)集落でこの季節に楽しめる、ハナモモと菜の花が咲き乱れるスポットのこと。 白・ピンク・赤のハナモモ2000本に、黄色い菜の花…まるで桃源郷のような風景が広がるため、「天国に一番近い里」と名付けられているのです。 くらしアトリエスタッフは、季節の花々を追いかけて山陰をあちこち動き回っているのですが、特にこのハナモモの風

島根礼賛!ようこそ島根へ。暮らしを楽しむマインドを忘れずに。

4月、出会いの季節。新たなる門出の季節。 この春、進学や就職、異動などで新たな土地での一歩を踏み出した方、多いのではないでしょうか。 この4月から島根で暮らす、という方も、いらっしゃるかと思います。 今年はちょうど桜が見頃で心浮き立つスタートかな、と思われた矢先、週の半ばで雨が降り、なんだかちょっとなあ…と感じた方もいらっしゃるかもしれません。 でも、安心してください!気持ち次第で、めちゃくちゃ楽しい暮らしが満喫できるのが、ここ島根県です。少なくとも、私たちくらしアトリエ

気が利かないスタッフが考えた、気の利いた「ひとことカード」の話。

先週、松江市内で開催した「とのまち 春のおくりもの展」の中で、私たちくらしアトリエのオリジナル商品として「ひとことカードセット」というのを新たに製作しました。 その時のnoteはこちら。 贈る気持ちを楽しむツールのひとつとして、プレゼントに添えるカードや一筆箋のアソートセットを作ったのです。 大小さまざまなサイズのメッセージカードや、リネン糸をつけたタグが合計9種類に、ちいさなサイズの封筒が2枚入っています。 こちらのセットが出来上がった背景には、くらしアトリエの中心スタ

お花見弁当作って、大切なあの場所へ。「かわいいランチ」今年もやりました。

今日の「時々、コラム。」は久しぶりの「かわいいランチ」のことを。 ※「かわいいランチ」とは…自分たちがおいしい!と思う食材でお昼ごはんを作り、風景の素敵なところや気の置けない場所でかわいくディスプレイしていただく、という、くらしアトリエの活動(?)のひとつです。 ここのところイベントの準備にかかりっきりだったのですが、3月のこの時期といえば…自然と「桃源郷、もう咲いてるかなあ」という話になります。 「桃源郷」とは、私たちが2021年12月まで拠点としていた雲南市大東町の

小説の中に出てくる「島根」について考える。

2024年もたくさん本を読むぞ!と、年末年始に何冊か興味のあるものを購入して休みの間に読んでいたのですが、そこで感じたとある思いが、今日の「時々、コラム。」のテーマです。 中島京子さんの「ムーンライト・イン」という小説に、「島根」という言葉が出てきました。詳しく言うとネタバレになってしまうのですが、「介護の仕事をしに島根に行く」という描写があり、「おっ」と思ったのです。 こんな感じで、小説に「島根」が出てくること、けっこうあるね、とスタッフと話しました。 例えば、三浦し

家事を管理したら暮らしが整った話。

今日の「時々、コラム。」は、家事について。 結婚して25年になる私。 独身時代はお世辞にも家事に勤しむタイプではなく、実家暮らしで親に甘えっぱなしだったのですが、もともと「生活」を豊かにすることには貪欲だったので、結婚後の毎日の家事はさほど苦にはなりませんでした。それは、今もそう。 ただ、「洗濯」にまつわる一連の家事(洗濯をする、洗濯物を干す、洗濯物を畳む、アイロンをかける)がどれも苦手で、オットがやったほうが格段にうまいので、これらはほぼ任せっきりです。 他にも、床のワ

島根には大学が2つしかない、という現実について~学びの選択肢を考える。

少し前に、X(旧Twitter)でバズっていたこの投稿をご存じでしょうか? 島根大学の准教授の方のポストで、たくさんの方がいいねをされています。一連のポストは次のとおり。 ツリーを見るとたくさんの反応があるのが分かります。 「知らなかった」「佐賀も同じです」「島根大学に行けばいいやん」などなど。 この投稿を見たときに一番驚いたのは、自分たちの中ではごくごく当たり前だった事象をそもそも知らない人が多い、ということでした。 ポストの内容は紛れもない事実で、島根に暮らすもの

2023年を振り返る。「時々、コラム。」&メリークリスマス!

今回は、今年最後の「時々、コラム。」ということで、1年の振り返りをしてみようと思います。 2021年の冬に出雲市へ移転し、「オープンスペース.美南」さんでの活動も2年を過ぎました。 今年の大きな出来事としては、 ◎NPO法人化15周年記念冊子の発刊と、記念イベントの開催 ◎うつわイベントの開催 といったところでしょうか。 ◾️NPO法人化15周年記念冊子の発刊 前年度からずっとあたためていた法人化15周年の企画として、冊子を発刊することができました! 15周年記念に

2023年「買ってよかったもの」の理由を書き出してみた。

今日の「時々、コラム。」は、2023年「買ってよかったもの」について。 この時期になるとnoteで盛り上がる「#買ってよかったもの」のハッシュタグ。 毎年、メンバーシップのサークル「くらしの学校」の宿題として「今年買ってよかったものを教えてください」というお題を出しているので、この時期になると「今年買ってよかったもの、なんだろう」と考えるのが恒例になっています。 ですが、今年は迷うことなく断言できます。「2023年、買ってよかったものは…ルンバです!」と。良かったことを書

「こうしてはいられない!!」を大事にしたい。(志賀直哉の言葉から)

今日の「時々、コラム。」はタイトルどおり、文豪・志賀直哉のことばについて。と言っても堅苦しい話ではありません。 私自身が、「おお!」と心を動かされ、そしてなるほど!と腑に落ちた経験について書こうと思います。 もう15年くらい前…まだ子どもたちが小学生で、くらしアトリエが法人化して数年が経った頃。大好きだった作家・原田宗典さんのエッセイ『し』を読んでいて、忘れられない経験をしました。 原田さんがエッセイの中で引用されていた、志賀直哉の『リズム』という随筆の一節が、強烈に心に

「いない」わけでは、決してない。「おとなしい」人でもいいじゃないか。

このnoteを書いている「NPO法人くらしアトリエ」、noteのフォロワー数はおよそ2000人。 ですが、日々の発信につく「スキ」の数はいつもひとケタです。 見ている人が少ないのか?と思いきや、コンスタントに数百名の方のビューがあるので、継続して読んでくださっている方は一定数いらっしゃるんですよね。ありがとうございます! 「読んだけどスキに値しないから押さない」ということなのかもしれませんが(もしそうだったら申し訳ない…)、私たちはこれを、「シャイな方が大勢読んでくださっ