見出し画像

ケズルヒト削り道場。

2018.04.28.   

3日目をむかえる「ケズルヒト」

初日に行われたワークショップ「削り道場」。
「道場」という名の通り、ひたすら削る作業です。

まずは自分が削るヘラのベースを選びます。
十分に水を含んだ素材は瑞々しく綺麗です。

使わせていただく道具は南京鉋は、大久保さんがヘラを作りはじめた時から
試行錯誤を繰り返しながら、これもご自分で手がける道具です。

後はひたすら削ります。

最初はやはり綺麗には削れません。少しずつ慣れてきたとしても
それぞれが選んだ素材によって鉋が走る向きが違って、また手が止まります。
思い描く形はありますが、素材がそうさせてくれない焦りもあり
綺麗に整えようとすると削りすぎて薄くなり、難しい!

「こっちの鉋を試してください。」
と、わたされる鉋だと削れる!と喜んだのもつかの間、削る場所が変わると
また引っかかる。3種類くらいの鉋を使い分けてなんとか形になりました。

素材に逆らわずスムーズに削られた表面はなめらかでとても綺麗です。
木の性質をみながら削るため、大久保さんが作るヘラも同じように見えて
やはり全部違います。立体感、薄さ、曲線。
ひとつひとつ確かめながら削り続ける大久保さんの道具は、手に馴染み
丈夫で、使い込んで変わっていく表情も楽しいです。

食べることと同じく、料理も日々のこと。
気に入った器や道具は、時間を心地よくしてくれます。
自分にあった道具を選びにぜひ
手にとっていただいきたいと思います。

山本