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椅子職人。くらしのギャラリー本店
2018.08.02.
開催中の「小島 優 椅子展」。
最初の3日間、小島さんが在店してくださいました。
実演で作ってくださったのは、四つ足のショートスツール。
篠山から普段使っている道具や小型の旋盤も持ってきてくれて
店内に小さな工房ができあがりました。
まずは脚作り。
![](https://assets.st-note.com/img/1689308182865-526v0rH6AP.jpg?width=800)
角材の状態に刃物を当てて削ります。
「この辺に山を残して、この辺はくびれをつくる。」とか、
おおよその印もつけることなく、ためらいなく刃物をあてます。
![](https://assets.st-note.com/img/1689308182805-YEoCcn3lpe.jpg?width=800)
角材にみるみる綺麗な曲線が生まれます。
![](https://assets.st-note.com/img/1689308182824-jYqHOmaa7Q.jpg?width=800)
旋盤加工もみるみる施されていきます。
2本目からは旋盤加工の位置だけ印をつけて
あとは感覚で!
他の脚と揃うのだろうかという半信半疑は驚きに変わり、
4本見事に揃いました。
![](https://assets.st-note.com/img/1689308182868-G01AgkG4U7.jpg?width=800)
座面は手斧(ちょうな)を使って、ガシガシと削られていきます。
おおよそ残す縁だけ印をしただけ。同じポイントに刃先があたり
荒々しくでてくる木屑。
![](https://assets.st-note.com/img/1689308182783-ixso1Y2X63.jpg?width=800)
脚を差し込む穴をハンドドリルで。
角度の目安をつけたら、これも感覚で!
![](https://assets.st-note.com/img/1689308182857-ynA0uifJ9b.jpg?width=800)
穴をあけた座面の裏は、鉋で仕上げます。
小島さんの使う外国の道具は機能的で、
日本の鉋のほど経験を重ねた技術がないと扱えない、
というものではないとのこと。
(とはいえ、難しいことに変わりありません。)
スツールは特に、裏面に触れることも多いです。
小島さんは、裏面の仕上げも大切にされています。
![](https://assets.st-note.com/img/1689308182883-aiBvV0sVCi.jpg?width=800)
1991年、10代で渡英して27年。
椅子を作り続けて積み重ねた経験値を今回の実演から感じました。
座面になる木の素材(幅や奥行き、厚さ)を見て、全体像をイメージするという小島さん。
椅子は「くつるげるもの」、と背やアームを決めていきます。
ただの感覚ではなく、イギリスで学んだことや多くの失敗の積み重ねを経た
経験から出来上がる椅子は、ゆったりとくつろげるホッとする椅子です。
ゆっくりと時間をかけて座っていただきたい椅子です。
展示会は5日(日)の18時まで。
暑い日続きますが、ホッとしにいらしてください。
山本