■読書感想 :左傾化するSDGs先進国ドイツで今、何が起こっているか 23-1-5

著:川口マーン 惠美

 

タイトルが非常に硬く、面白くなさそうなんですが、大変におススメです笑
(タイトルで絶対に損している。。。)

  

この著者の方の記事が非常に面白く、本も購入して読んでみました。

記事の何が面白かったかというと、ドイツの政治やその背景も踏まえて今のエネルギー政策の矛盾などを解説しておられ、その内容に説得力があったからです。

 

やはり同じく著書にも説得力があり、ドイツの政治を昔から現地で見てこられた経験・知識に裏打ちされており大変に面白かったです。

 

ドイツという国の特性と、この20年ほどの政治の動き、シュレーダー・メルケル・ショルツ、そして政党の変遷。とても興味深く理解が深まりました。

 

また知りたかったドイツのEV政策の背景が分かりました。中国のEV政策、「緑の党」の意思、ワーゲンのディーゼル問題。だと理解しました。

 

EVは中国が強く推し進めているため、ついていかざるを得ない。中国でドイツカーメーカーの多くを稼いでいるため。

 

政府で強い発言力を持つ「緑の党」が、脱炭素を強く掲げ多くの国民に支持されている。

 

ディーゼル問題でフォルクスワーゲンがEV化に舵を切らざるを得なかった。←これは本書には書かれてないですが、ドイツでTOPの自動車メーカーの影響は非常に大きいと考えています。

 

そんなわけで、電力・エネルギー事情が厳しかろうが、補助金が底をつきそうだろうが、ドイツの電気が火力で発電されCO2を排出しようが、なんしかEVで走るしかない。と、言う状況だそう。 

 

しかし、金もない。CO2も削減できない。掲げた数値目標まで圧倒的に未達。(EV化率、充電スポット数など。)。そんななか、手のひらを返した方針転換はドイツは得意だそうなので、今後の動向には要注意です。

 

そしてこんな情報が簡単に手に入るのに、それを知ろうともせず脱炭素、EV化、SDGsとだけ主張する日本。。。ちょっと情けないですね。。。私も最近までそういう一人だったのでお恥ずかしい限りです。

 

これからは全体感を踏まえて、情報をとり、そして自分で判断していきたいと思います

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