神奈川県、長谷川奈津さんの器
倉敷川沿いのアートギャラリー、工房Ikukoにたまたま立ち寄ったところ、神奈川県で築窯されている長谷川奈津さんの、最後の一枚となった器と出会いました。
器には、灰から生成された釉薬が用いられ、薄い灰色で、ぽっかりと余白がある景色が描かれていました。
掴みどころのない不思議な欠損感を感じて、とても惹かれました。
この余白の意味はなんだろうか、と思い、試しにベランダから木の芽を採ってきて、載せてみました。
途端に器が中心から放射状に輝き出し、生命の躍動を現しはじめました。
奈津さんの作品は、まるで、余白の美を追究する日本画のようです。でも、絵ではなくて器なので、余白に実際にものを載せて、想像力を埋め合わせることができます。
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