アートの世界で出会った印象深い2組の夫婦の物語~チハルさん・バリさん夫妻、ヨシコさん・ぶるーす さん夫妻~
アートの世界で最近出会った、2組の印象深い夫婦を紹介します。
まず紹介するのは、チハルさん・バリさん夫妻です。
チハルさんは、広島県福山市出身の天才アーティストです。夫のバリさんは、かつて会社員で、安定したポジションで仕事をしていました。
ある時、バリさんの部下として、チハルさんの妹さんが配属されてきました。妹さんが「うちのお姉ちゃんと会ってみたら」とチハルさんをバリさんを引き合わせました。二人は恋に陥ち、夫婦になりました。
結婚後もバリさんは会社勤めをして、チハルさんの活動を支えていたのですが、8年ほど前にミシンによる縫製作業の楽しさに触れたのをきっかけに、創作アクセサリーの世界に嵌まってしまいました。バリさんは安定した収入のある管理職の地位を捨てて、アートを本業とするようになり、現在に至ります。
ご夫妻には、お子さんが二人いらっしゃって、インスタグラムを覗いてみると、4人のご家族は、笑顔にあふれて仲睦まじく、とても幸せそうです。
続いて紹介するのは、ヨシコさん・ぶるーす さんご夫妻です。
ヨシコさんは岡山市のデザイン会社に勤めるコピーライターでした。その後、独立してフリーランスで仕事をされていました。ぶるーすさんは、カナダのバンクーバー出身で、本国の大学で きのこの研究をしていて、いろいろあって岡山に住むことになったのだそうです。
二人の出会いは、ぶるーす さんが、音楽が聴けるバーを探し求めてたどり着いた先に、たまたまひとりで飲んでいたヨシコ さんがいたのが始まりでした。お客が二人きりだったこともあり、なんとなくしゃべっていたら、二人とも「きのこ好き」が発覚し、意気投合したのだそうです。ヨシコさんが、自身の所属するきのこの観察会にぶるーすさんを誘い、連絡先のアドレスを交換します。やがて二人は恋に陥ち、夫婦になりました。
ご夫妻は、現在、岡山県北部の美作市で椎茸の原木栽培を生業にされています。ぶるーす さんと知り合う前、ヨシコさんはイラストレーターを夢見ていたのですが、果たせないでいました。ぶるーす さんと出会い、美作の自然のなかで大好きな、きのこ、と関わることで、「アーティスト・ヨシコさん」が目覚めました。
現在、ヨシコさんは、刺繍糸を絵の具と見なして、絵の具を混ぜて色を調整して、筆で描くようにして、刺繍作品を制作されています。
過日、岡山市のカフェ・シナジー73で開催された個展では、色彩も画風も斬新で、非日常性を惹起する、アート性が高い刺繍作品が展示されていました。筆者は思わず複数点購入してしまいました。
アートは、人と人との間で、消えないで灯され続けます。
追記
表題の画像は、海野千尋さんによる陶布人形です。詳しくは、こちら。
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