It's a loan, not a donation! コラム395:ボランティアできない理由探しから脱して、マイクロクレジットへ

コラム395:ボランティアできない理由探しから脱して、マイクロクレジットへ


 定期的な仕事がなくなり、時間に余裕ができて、手芸ばかり進んでいるのだが、本当は、ボランティアをしたいと考えている。尊敬する活動としては、貧困支援、生活支援だ。たとえば、ホームレスになっている、またはなりかけている人々に声をかけ、役所に同行したりして、支援、福祉につなげるような活動である。かつての年越し派遣村もそのような活動であるし、近年では子ども食堂ならぬ「大人食堂」を開催して、誰でもおいしいものが食べられ、生活、医療の相談ができる、という場を作っている。

 ただ、私自身は、足腰を相当悪くしてしまい、そのような身体を使う支援をすることが難しい。経験としては、病院の外来患者さんの付き添いなどをするボランティアをしたことがあるが、あれも立ち仕事であった。支援する側が立っていられないのでは成り立たないことが多い。

 そのような場合、金銭的支援、募金が一番ありがたいのだろうと思うが、それもうまくはいかない。他の仕事をして自由になるお金を寄付しようにも、在宅での仕事というのは、なかなかたどり着けない。ボランティアで翻訳活動なども探したが、在宅で育児中の方などもできるせいか、特に募集していないのが実情である。手芸を生かして、児童養護施設で必要なものを作るボランティアにも登録しているが、まだニーズがない様子。

 お金も労力も提供できず、もんもんとしていたところ、昔、関係していたKIVAというマイクロクレジットの団体に25ドル預けてあることに気づいた。そこは、主に貧困地域の活動に対し、少額のお金を個人や団体に貸し出し、返済されたらまた他に貸す、という事業をしている。おすすめである。

 前回は、カンボジアの魚売りのおばさんに貸して、すぐに返済されたことを思い出した。川魚をマーケットまで売りに行くためのバイクがあると、鮮度が良いまま売れるので、資金調達をする、というものだった。

 今回も女性の支援をしたいと思い、ボリビアの医療を必要としているグループに25ドルを貸すこととした。多くの人々が協力して資金調達するため、まだ満額にはいっていないが、応援する気持ちがでてきた。

 他にも難民支援、水道、学校の建設支援など、幅広くあり、単なる募金でないところが、こちらの「やりがい」につながるので、積極的に関わっていこうかとおもっている。

 ただし、25ドル貸すにあたっても、4ドルばかりの経費を支払う必要がある。そのお金を、自分がやりくりして、自分の生活の中から出すことが大事だと考える。余ったお金を募金するのは、「棄てている」「あげている」だけだ。自分の痛みを伴ってでも支援する、という、マザー・テレサ的なスピリットをもちたい、と思うのであった。

以上

2022年6月24日

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?