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読書紹介 第7冊 『十二国記 白銀の墟 玄の月』

『十二国記 白銀の墟 玄の月』 著:小野不由美

十二国記。
非常に評価が高く、かつ面白いという
稀にみる作品である。

読書好きの一端の席にいる私も当然ながら
存在は知っていたものの、
「いつか読みたいなあ〜」
という程度に留まっていた。

脱サラをして飲食店を経営したい、と思う
サラリーマンより
儚い夢である。

先日、
図書館で偶然目にしたことを皮切りに
このままでは、いかん。
と思い立ち手に取った。


内容は非常に面白い。
中華の王朝をモチーフにしながら
『麒麟』という王の吉兆を表す存在を
うまく、取り入れている。

歴史モノにもファンタジーにも
傾き過ぎない良い塩梅。


この読んだ2冊では
謀反により王が消えた国の荒廃ぶり、
そこでも諦めない
『麒麟』の姿が描かれている。


だが、ちょっと待て。
内容がちょっと丁寧すぎないか。
かなりスローテンポで話が進んでいく。

1つの違和感。



これは本当にシリーズの1作目か?



いや明らかにおかしい。
絶対説明されているべき事柄が
何故か妙に省略されているように感じる。

それでも最低限説明されているから
話についていくことはできる。

面白い。
引き込まれる。


だが、繰り返す。


これ本当にシリーズの1作目か?



そう疑念を抱き文庫本の後ろを開く。


全然違った。

シリーズの10作目であった。
そりゃ内容は洗練されてきて、多少省略される。

10作目から読んでも面白いというのは
作者の腕の卓越さ、それが光るが

にしても10作目から読む、というのは
明らかに
シリーズものの読み方としては
間違っている気がしないでもない。

いや確実に間違っている。
少なくとも
作者は想定していない気がする。


そんなわけである。


しかもおまけ。
この『十二国記 白銀の墟 玄の月』




あと2冊あった。


非常に悩む。
シリーズ1作目に戻るべきか
このままとりあえず読み進めるべきか。


もし
これから十二国記を読む方がいれば

こんなミスはなさらないように。




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