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観測されない量子体

わたしを構成する粒子が無意識のうちに離れて、あなたのところへ向かっていく。

わたしを中心としていたはずのそれらが、いつのまにかあなたの一部になるように寄り添って。

あなたの気持ちが染み込むように分かってしまうのは、同じようにあなたの一部が、わたしのところに来ているから?

同じように、わたしの気持ちもあなたに染み込んでいるのかな。
言葉にならなくても。

何だったんだろうね。わたしたちは。
不思議で、言い表わせる言葉が見つからない。

あなたと一緒にいた奇跡の日々。
あっという間に流れ去って、夢の中に消えていく。
現実にいる時から夢のようだったのに、過去になって、記憶は本当に夢になっていく。

本当にあった出来事だった?
あなたは実在したのかな?

同じように、わたしも。
あなたの隣に居た?

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