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定年起業2年後の日記から


定年起業1年後の日記からが好評なので、調子に乗って「定年起業2年後の日記から」を書きます。

2019/10/03 家事について


今日は近所の皮膚科に行き、帰ってから家で仕事。家で仕事をすると、家事も入ってくる。家事はけっこうたいへんだし、面倒くさい。「名もなき家事に名前をつけた/梅田悟司」という本があるそうだ。育休を4ヶ月取得して、名もなき家事多すぎて、仕事の方が楽だと痛感して、本にしてしまった。

洗濯物を干して、乾いたら取り込んで、畳んでタンスにしまう。

ご飯を作る。食材から料理を考えて、タイミングを考えながら、複数のおかずを首尾良く時間配分して作る。

食器を洗う。鍋を洗う。フライパンを洗う。脂分は、ボロ切れで拭いてから、洗う。

掃除機をかけて、お風呂の水を抜いて洗う。

昔はもっと大変だった。「この世界の片隅に」では、すずさんの家事の苦労が描かれている。水を汲みに井戸まで天秤棒に桶をぶら下げて担いでゆき、薪に火をつけてかまどにくべる。着物を断つて、もんぺを作る。

● 「大して褒められもしない、名もなき仕事」を黙々とする人は、エラい。



2019/10/07 三上について


今日はパートナーとして参加しているコンサル会社の下期のキックオフ。パートナーとしてこうしたミーティングに呼んでもらえるのも嬉しいものだ。学びが多い。

懇親会で若者たちと会話をしている時に、シャワーを浴びているときにアイディアが浮かぶと言う人がいた。

「三上(さんじょう)」という言葉がある。中国・北宋時代の欧陽脩が文章がひらめくのは三上だと言った。三上というのは、馬にのっているとき(馬上)、布団に横になっているとき(枕上)、便所にいるとき(厠上)である。

「馬上」これは経験している。ぼんやり移動しているときにアイディアが思い浮かぶというのはよくある。電車やバスなどもそうだが、歩くのも良いと思う。スティーブ・ジョブズも歩いて考えたと聞いた。私もこのブログの素案を歩きながら考えることがよくある。歩いているときはiPhoneを出して録音しながらメモを取る。

「枕上」眠りにつく前に、布団に入って、あっと思いつくこともある。メモ帳にさっとメモする。ただこれは考え込み過ぎると寝れなくなってしまうので、最近はやらない。

「厠上」もよくわかる。トイレは考え事には良い。スマホ持って入るとダメ。同じように考えるのに良いのはお風呂の中。若者たちがシャワーを浴びているときにアイディアが浮かぶと言うのもこれだ。

三上は、マインドフルネス、瞑想に通じているからじゃないかなと思う。


2019/10/08 公益財団法人音楽文化創造


2019年10月8日から公益財団法人音楽文化創造で月に8日ほど仕事をすることになった。

音楽文化創造は音楽振興法の法律のもと財団法人として設立され、現在は内閣府認可の公益財団法人だ。音楽を通じて明るく豊かで平和な社会の実現を目指し、地域の音楽活動のサポートや、世代・音楽ジャンルを越えた音楽指導、コーディネートを通じて自治体・各音楽関係団体ともネットワーク創りの推進をミッションにしている。

具体的には、地域に根ざした音楽活動の中で、学校教育の支援、多様な市民音楽活動への支援などを行う「生涯学習音楽指導員」の育成と講習会等の開催、また、地域でのコンサートなどの音楽イベントやワークショップの企画・提案や、市民・音楽団体・職場の音楽活動などのアドバイス、地域の行政機関、音楽団体のコーディネートと市民音楽活動のサポートを行う、「地域音楽コーディネーター」の育成講座の開催などを実施している。

以前は「音検」と呼ばれる音楽検定事業も行っていたが、現在は休止している。

私は、オフィシャルのWebサイトの運営、会員管理などを担当する。

ドラムサークルファシリテーター協会の事務局としての仕事とマーケティングコンサルタントとしての仕事とも連携していける。

音楽文化を通して、人と人をつなげる仕事が私のライフワークのようだ。

2019/10/10 期待値コントロール


「6時までに帰るよ」と言って、仕事が終わらず6時半になると、文句言われるけど、「帰りは7時だよ」と言って、6時までに帰るつもりで仕事を片付け、ちょっと遅れて6時半に帰れば、「早かったね」と、ニコニコされる。

「会員限定で抽選で10名様にスペシャルプレゼント」と言われて、外れるとがっかりしてしまうけど、「一部の会員様限定でスペシャルプレゼントです」と思いがけないサプライズプレゼントをされると「会員になっていてよかった」と喜ばれる。

コンサルティングも同様で、クライアントの期待値コントロールがポイントだと言われた。

コンサルのアウトプットを事前にきちんと伝えて、納得してもらい、それよりちょっとだけ良いアウトプットを提供できれば、高く評価される。

しかし提案の段階でアウトプットを明確にせず、曖昧な期待感の中で始めてしまうと、実際にアウトプットした時に、それが期待にそわず、評価されなかったり、さらには値下げ交渉までされるとたまらない。

クライアントの期待値コントロールがプロジェクトマネジャーの重要な役割だ。これがなかなか難しいよ。

2019/10/15 決算


2019年9月で2期が終了。決算だ。去年もお願いした税理士さんに今年も決算書の作成をお願いした。

日々の会計は自力で会計ソフトfreeeを使って帳簿をつけている。去年は決算もなんとかできるだろうとタカを括っていたが、税務署の決算説明会に参加して、即刻無理だと自覚した。freeeの推薦する税理士さんをfreeeに紹介してもらい、お願いした。freeeに慣れている税理士さんなので、アカウントを公開して、オンラインで帳簿を見てもらう。これは便利だ。

昨年はギリギリでなんとかなった。決算だけなので税理士さんへの支払いも少額で済んだ。

同じ税理士さんに今年もお願いする。約束した打ち合わせの時間に事務所に行くと、もうすでにfreeeを見てくれていて、アドバイスをもらった。記帳が済んでいないものもあるので、それが終わり次第連絡を入れて、決算書を作成してもらう。

今年は赤字なので、税金は最小限で済みそうだ。来期は役員報酬を減額しないとまた赤字になってしまうな。稼ぐのは大変だ。サラリーマンは楽だったなぁ。ストレスは溜まったけど。

2019/10/22 マーケティング研修


マーケティングの研修。受講者から最近マーケティングは死んだという記事を見たのだけれどどう思うかと質問を受けた。

● 「マーケティングは死んだ」のか? これから僕たちは何を努力すべきなのか?【前編】


●【後編】


● 『新しいマーケティング』はもう生まれない? 先端企業で始まるマーケティング部解体の動き


マーケティングの研修を受けている人にとっては、過激なタイトルを読むと不安になってしまうのかもしれない。要は、いわゆる儲けるためのマーケティングの仕組みでは不十分になって、マーケティングが変わってきたということだ。

先日のワールドマーケティングサミットでもフィリップ・コトラー先生が、「GDPのような利益指標を軸として経済成長を目指すだけでなく、人々の幸せや生活が良くなっているかという人々の指標や、地球の環境や自然が良くなっているかという地球の指標を見るようにするべきではないか」と言っていた。

若いメンバーにはこう伝えた。
・俯瞰してみること
・会社の組織に振り回されないこと
・一人一人が個人事業主になったつもりで、自分で考える力をつけること
・理論を知ることは大事だがマニュアルにはならない

2019年の終わりに


起業2年目、第2期は赤字決算だったが、仕事の幅は広がった。個人的にもあちこちからお声がけいただいたりするようになった。起業当初は焦って一喜一憂していたが、なるようになっていくものだと、川の流れに身を任せている。

いろいろな企業のマーケティングのコンサルティングや研修などを通して実感するのは、どの企業も企業の組織体制や過去からのしがらみ、体質など、内なる課題が新たな施策実行の障壁になっているということだった。

気候変動はいよいよ激しくなった。15号、19号の二つの台風の被害は甚大で、我が家も9月9日の台風15号で被害を受けた。自然災害はますます想定外になっていくように思う。

昨年は尾瀬や屋久島など山行も活発だったが、今年は近場の低山をいくつか。春は花粉症、夏は猛暑、秋は雨でなかなか出かけられなかった。

健康診断で引っかかって、9月に入院した。おかげさまですっかり良くなったが、健康が第一だと痛感した。

2019年は音楽がらみの活動が増えた。2月に音・音楽で企業研修するプログラム、トレーニングビートの認定トレーナーになった。受託した新入社員研修などで試してみた。4月からはドラムサークルファシリテーター協会の事務局を拝命した。10月からは公益財団法人音楽文化創造でも働くことになった。

7月から手伝った高齢者福祉施設でのドラムサークルは学びが多かった。笑顔もなく、車椅子で集まった高齢者の皆さんが、ドラムサークルをすると、にこやかな笑顔になっていく。音楽の力に驚いた。この音楽の力で社会貢献していきたい。

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