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読書メモ『24 TWENTY FOUR 今日1日に集中する力』堀田 秀吾著

今日の24時間にやるべきシングルタスクを決め、集中して取り組む
24 TWENTY FOUR 今日1日に集中する力

1つのことに集中し、貴重な24時間を大切に使っていくためのやり方を、科学的な実験による検証を元に説明した本でした。説得力があり、納得感があり、さまざまなヒントに溢れていました。

その中で私が心がけようと決めたのは次の6点です。

  1. マルチタスクをしない

  2. 情報を集めすぎない

  3. 不安に囚われない

  4. いらないものを捨て、そこに時間を使わない選択をする

  5. 集中力が切れたら5分ほど運動をす

  6. ネガティブな人を避け、ポジティブな人、信頼できる人と共に時間を過ごす

マルチタスクの弊害

人は普段も何かをしているときに違うことを考えているものだそうです。

46.9%の人が、何かをしているとき、そのこととは関係ないことを考えていること、そして、今やっていることと考えていることが違うときは、一致しているときよりも幸せを感じていないことがわかりました。
24 TWENTY FOUR 今日1日に集中する力

多忙な現代ではマルチタスクによって効率的に仕事ができると考えてしまいます。しかしながら、

マルチタスクを行うと、生産性が 40%低下し、仕事を終えるまでの時間が 50%増加し、作業ミスが 50%増加する──ワシントン大学メディナらの指摘
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さらに、

マルチタスクを行うと、脳内でストレスホルモンであるコルチゾールが増加することがわかっています。 コルチゾールは、脳内の記憶を司る部位にダメージを与えるため、マルチタスクをし続けると、長期的には脳の機能の衰えや、脳細胞の損傷を招き、注意力が低下したり、うつ病のリスクが増大したり、認知症のような症状が引き起こされたりするおそれがある
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不安について

集中力をそぐものは過度の情報と、多くの情報がもたらす不安です。

人は生物として情報を集めて生き残ってきました。特にネガティブな情報には身を守るために感度が高いそうです。なぜなら人間が不安を抱くのは、太古の昔、不安こそが生き抜くための武器だったからです。

だからニュースはネガティブなニュースを中心に流します。ネガティブなニュースを見ると、自分の身の回りの些細なこともネガティブに捉えるようになるそうです。それによって貴重な自分の24時間が無意味な心配や不安で失われてしまいます。

ネガティブなニュースを観ると、ニュースに関係ない個人的な心配ごとまで大げさにとらえるようになり、悲観的になる──サセックス大学のジョンストンとデイヴィーの実験
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そして、

人が不安に思うことの 9割は、実際には起こらない──ペンシルバニア大学のボルコヴェックらの調査
24 TWENTY FOUR 今日1日に集中する力


必要以上に情報は集めない方が良いのです。無駄に不安になる必要は無いのです。

それでも不安にかられたり、イライラする時は、その内容を書き出すと良いのだそうです。

ラミレスたちの実験で、不安を書き出したグループは、感情や考えを分析する作業を行ったことで、前頭葉が働き、大脳辺縁系の反応が抑えられたため、不安という感情を手放し、冷静さを取り戻すことができたわけです。
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今やるべきことに集中することが幸福

今やるべきことを自分自身で決断する行為こそが今を生きている証だといいます。

決断には勇気が必要だといいます。

自分自身で、いらないものをゼロ秒で捨て、そこに時間を使わない選択をすることが肝心だといいます。

やるべきことを自分自身で勇気を持って決断し、それに集中することが幸福に繋がるのです。

キリングワースとギルバートは、科学誌『 Science』に掲載された論文で、「幸福に必要なことは、心身が今に集中することである」と述べています。
24 TWENTY FOUR 今日1日に集中する力


高齢になりつつあるので、時間に対して敏感になっています。冒頭に記した6点を実践して時間を有意義に使いたいと思います。

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