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今年読んでよかった本 Advent Calendar 2023

今年読んでよかった本 Advent Calendar 2023 
に参加してみたので、おそるおそる書いてみます。

ちなみに、今年出版されたものとかでは全然なく、ただただ私が今年読んだだけです。

小説から3冊

『流浪の月』 凪良ゆう

映画になる前に買ってそのままで…積読から出てきた一冊。(あるある)
映画も観てないし、ちょっとだけ読んでみようかなと寝る前に読みはじめたら、嗚呼とめられない。2時間ほどで一気読みでした。

事実と真実は違う。当事者同士であっても真実は同じじゃないし、たぶんわからない。
事実で憶測を語らないこと。読後に思い耽る一冊でした。

『むらさきのスカートの女』 今村夏子

気になっていた芥川賞受賞作。(いや、これも今年ではない)
そこにいる、のぞいているような気分でした。
ぬるっとした気持ちの悪さを感じつつも、日常に溶け込む感じ。

あの、、どこかなんとなく自分と重なってしまい、ふと自分が心配になりました。

『カラフル』 森絵都

これもかなり前の本です。ファンタジーのような、そうでもないような。
いい大人になってはじめて読んだので、大体の登場人物の想いも理解しちゃったんですよね。大人の側になるのはちょっと複雑。
これは10代で読むともっといいんだろうな。
若者にはどうか自分の殻に閉じこもらずに、家族でも友達でも何かにつながっていてほしいものです。あ、大人もですね。 


詩集から2冊

『すみれの花の砂糖づけ』 江國香織

学生時代ぶりの江國香織さん。当時どっぷり読んでいたのに。
久しぶりすぎて当時の自分の感情の不安定さがよみがえりまして、そうそういつまでたっても不安定なんだよなと妙に納得でした。
ときにじわじわと、ときにブワッと感情を揺らす江國香織さんの世界観をゆっくり味わえる一冊です。


『レモンとねずみ』 石垣りん

素人ながら今年詩集をいくつか読んでよかったのが石垣りんさん。
人間や生活の視点がユーモラス。
でも、ぐさぐさ刺さる刺さる。

腹底に隠していたものを出されてしまった気分です。

絵本から1冊

絵本はほぼ毎日読み聞かせしているので、おそらく年間300冊くらいは読んでいることにこれを書きながら気づきました。ちょっと来年あたりは絵本の徒然記もいいかも。とりあえず最近の一冊から。

『だいぶつさまのうんどうかい』 

いろんな仏像が出てきて、その運動会が楽しそう。

てがいっぱいのせんじゅかんのんさまは、たまいれでだいかつやく!

たしかに、千手観音活躍するよなと思って、クスッとしたり。だいぶつさまシリーズはもう一冊あるのでそちらも可愛いです。仏像解説もあるので、仏像好きにはたまりません。

最後に、来年の申し送り

そう、今こそ、『紫式部日記』を読み直そうと思います。
周辺の平安文学や文化関連も楽しみしかないです。
1000年前の人やその想いに、令和の現代人が少しでも目を向けるかもしれないと思うと、大河ドラマ「光る君へ」決定時からずっとこっそりワクワクしております。

紫式部日記や日記文学も現代語訳や現代風な本がたくさん出ているので、エッセイ気分で楽しめるかもしれません(個人の感想です)。
今年は振り返ると資格本とかビジネス書とか多かったので、来年は自分らしい生産性のない読書時間をもっと楽しみたい!

では、タタンさん、次のバトンどうぞ!

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