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興味と感情を大切に―「いいな」の道を作る【燕市・坂内さん】

こんにちは、食くんです。
今回は燕市へUターンをして、3年間地域おこし協力隊で活躍。そして現在は燕市役所職員として働いている坂内未央さんについて、お話を聞きました。

坂内未央さん〈プロフィール〉
燕市 企画財政部 地域振興課 交流推進係所属。
新潟県燕市出身。千葉県内の大学へ進学し、休学してタイに8か月間留学。燕市にUターンし、3年間の地域おこし協力隊を経て、燕市役所職員として働いている。

地域おこし協力隊から燕市役所へ


食:地域おこし協力隊になろうと思ったのはなぜでしょうか?

燕市出身で新潟県外に住んでいる人達と交流する「東京つばめいと」という燕市の事業が大学生のときにあったんです。当時千葉県に住んでいて、燕市役所の人と1年に1回か2回イベントで会う関係が続いて。大学4年生のときに就職活動がうまくいかず燕市でも仕事があるかと相談したら、「地域おこし協力隊の枠が空いてるよ」って聞いたんです。そのとき、県外に燕市の魅力を発信する仕事ってかっこいい!私もやりたい、楽しそう!と思ってたので、そんな人達と働けるなら地域おこし協力隊の制度で燕に戻るのはアリかなと思ったんです。

食:そうだったんですね。地域おこし協力隊から燕市役所で働こうと思ったのはなぜでしょうか?

地域おこし協力隊になって燕市役所で仕事をする中で、いろんな人と繋がって楽しそうに働いている人がいたり、尊敬できる人達がいたりして、この人達ともっと一緒に働きたいなと。あと、「燕市知ってるよ、すごいよね。」と言われるのが自分を褒められているような感じがして。高校生のころは燕のことを好きとか嫌いとか思ったこともなかったけど、すごい産業がいっぱいあるんだと気付いて、そんなまちでこの先も働きたいと思いました。

思い描く理想―学生時代と現在

学生の時は燕市で就職しようと思っていましたか?

いつか帰ってこようと思ってました。5年後でも10年後でもいいかなって。どこで働きたい、暮らしたいってこだわってなくて。たまたま地域おこし協力隊の話があったのでラッキーです。

今はどこで暮らしたいとか、理想の暮らし方ってありますか?

今の自分の生活スタイルが好きなので、今の生活が続いたらいいなとは思います。仕事の帰り道に地域で面白そうなことをしている仲間たちに会えるとか、燕で繋がっている同世代の人たちと日常の中で会える今の生活がいいなって思います。「久しぶりー」じゃなくて「おー元気?」みたいな、燕三条エリアの人達と気軽に会えるような暮らしがしたいです。

理想の暮らし方は今と学生時代で違いますか?

学生時代は暮らしとかあまり考えてなかったので千葉に住んでたんですけど、やっぱり田舎がいいなって思います。燕の山と田んぼの緑色と空の青色がきれいだなって。Uターンして5年目ですけど未だにこの景色すげー…って思います。理想の暮らしです。まあもう一回千葉に住んでみたいと思うこともあります。ないものねだりです(笑)。

地元燕であること―興味と愛着―


暮らす上、働く上で大切にしていることはありますか?

学生時代は自分の興味を大切にしていました。私、いろんなことに興味を持つんですよね。これやってみたい!という興味が私を支えていました。例えば、学生時代の国際交流のボランティアとかファシリテーターとか・・・いろんなところに身を置くというか新たな人と出会って刺激を受けることが楽しかった。でも、学生のときは、自分が楽しければ良かったんですけど、仕事をするようになってからは燕市の人達が楽しいと自分も楽しいので、今は燕市の人達のためにっていう方が大きいです。

「燕市」が大切なんですか?

地元燕市には「こんな活動している仲間がいるんだ」「世界にはばたく地場産業があるんだ」っていうのが根底にあるから燕が大好きなんです。今の仕事が大学生とか高校生に燕を好きになってもらいたいっていうお仕事なので、自分が好きな燕を他の人にも好きになってもらうお仕事は楽しいです。もし他の場所で働くとなっても急に情熱を注げないと思います。

仕事をする、または選ぶポイントはありますか?

「おはようございます」と「お疲れ様です」が笑顔で言える関係性です。仲の良い好きな人達がいるから、元気に「おはようございます」が言える。「お疲れ様です」は、自分は先に帰るけどまだ働いている人たちがいるときは、そういう人達を応援する気持ちを込めて「お先に失礼します。お疲れ様でした。」と伝える。仕事もプライベートも私の周りにはいいなーって思う人がいて、たくさん影響を受けています。そこから自分の興味があることに気づいて、いいなって思う道に進んでいます。だからいいなって思う人がいたら繋がりつづけることをオススメします!

坂内さんが自慢する燕に会ってみた


みんなの図書館 ぶくぶく
燕市宮町商店街にある一箱本棚オーナー制度を利用した民営の図書館。訪れると、店員の女性が丁寧に図書館の説明をしてくれた。また店員さんにお話を聞くと、実は本業が職人さんとのこと。平日は職人、休日は図書館の店員という二面性があり、休日に趣味のゆとりがある生活スタイルを送っていた。また、近所のおばあさんが来店し、元気に笑える話や国際間の考えさせられる話をゴシップを交えて私に語ってくれた。ぶくぶくは図書館としての役割だけでなく、コミュニケーションの生まれる地域のゆとりの場としても
担っていた。

小さな花屋 Tette
燕市宮町商店街にあるドライフラワー専門店。華やかな店内と笑顔が素敵な店主の女性に目を惹かれた。
この店主さんにお話しを聞くと、バックパッカーとして世界を一周、その中で出会ったミャンマーの友人に別れ際で花を贈られたことから花屋になろうと思ったという。その後、大阪で花屋をしていたが、バックパッカーのときに出会った友人から燕でゲストハウスをするからその一角でお花屋さんをやらないかと声をかけられ、2019年に新潟県燕市へ移住し宮町商店街で「小さな花屋Tette」をオープン。
そして2020年には、同じ宮町商店街により広い場所が見つかり、移転オープンした。人の縁が人生に様々な背景を持たせる、私も花を贈って相手に影響を与えるような縁をつなげたいと思える花屋さんだった。

FUN TO THE FUTURE!燕三条・プロジェクションマッピング・ナイト
三条市立大学をスクリーンにしたプロジェクションマッピングを見ながら、ツバメルシェと三条マルシェを楽しめるイベント。
このマルシェでは、燕ジョイ活動部として坂内さんも参加していた。私はプロジェクションマッピングを見ながら三条市立大学の学生さんや燕ジョイ活動部の方とモルックをしたり、坂内さんの同僚の方と燕についてお話をしたりした。
同僚の方の燕を語る様子は明るく、私の「公務員」のイメージが「静かで真面目」から、「その土地が好きな人」に変化した。このイベントはプロジェクションマッピングを楽しむ人、マルシェを楽しむ人と多様で、これからの燕三条の未来が楽しみになるような盛り上がりだった。

取材後記

会話の中に「すごい!」をよく使う印象で、お話通り、感情に正直に行動する方だと感じました。そんな坂内さんが嬉しそうに燕市を語る姿、そしてその燕市を見て、燕市の印象が「金物の市」から、「自慢したくなるまち」に変化しました。
燕市はこれからの将来を盛り上げる人、その賑わいを楽しむ人がいる街でした。また、私の将来の目標は地域の健康のために働くこと。そう志していた中、坂内さんの「好きな地元燕だから楽しく働ける」を聞き、私も突然知らない地域のために働けるかどうかわからないなあと考えさせられました。
地元就職が気になってきた…というこの記事を読んでくださった方、そして私にも坂内さんの興味・感情で突き進む姿は勇気をくれる存在になるのでは。

かいた人:食くん
新潟県出身、新潟の大学2年生目標:食で地域の健康を増進すること趣味:飲食店を開拓して食マップを作ること趣味が第一で私生活は趣味に生きる。最近将来が見えなくて不安。

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