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自分の変化に合わせて生活も変える~私これからやっていけるかな?と不安な人へ~【糸魚川市・屋村靖子さん】

こんにちは!4年生のとぅるです。
今回は糸魚川で宿を経営している屋村ご夫妻にインタビューしてきました。
今回の記事は、以下のみなさんにおすすめ!
・都会暮らしに憧れている人
・地方でのスローライフに憧れている人
・飽きっぽい人
・パートナーとの将来を考え始めた人
・社会に出ることが不安な人

・屋村靖子さん(埼玉県出身)プロフィール
専門学校卒業後 「とにかく上京したい!」と出版社に1年勤務。
⇒写真スタジオのカメラアシスタントを2年間務めるも、「卒業後何したらいいかわからない…」とフリーターへ。飲食店、アパレル店員(アルバイト) などを行ったあと、アウトドアブランドの広報担当として正社員起用。
⇒ 津南に単独で1年間移住。芸術祭の手伝いをして、お世話になったおばあちゃんの家に居候⇒ 2016年に糸魚川に単独で移住
⇒2018年に遅れて夫(屋村祥太さん)も移住し、夫婦で「長者温泉ゆとり館」の経営を開始。

靖子さんは、もともと「とにかく東京で働きたい!」と思っていた、The埼玉の女の子だったそうです。上京後は、出版社や写真スタジオ、アパレル、飲食、アウトドアブランドの広報など、その心意気通り東京でガシガシ働いていました。仕事は楽しかったものの、アウトドアの魅力を都会から発信することに違和感があり、自然の中での本物の暮らしに興味を持つようになります。そんな時に東日本大震災による東京の大混乱を体験し、自力で生きていけない自分を「ダサい!」と思うようになったそう。現在は糸魚川市木浦地区に移住し、長者温泉ゆとり館の運営を通して、行政と市民の架け橋として地域の生活と文化を守っています。自身のことを「飽きっぽい」と話す靖子さんが、都会暮らしも地方暮らしも体験して考えたことについてのインタビューです。

上:いつでも見れる地域の回覧板 下:糸魚川にある学校の生徒がつくった新聞まきも販売

都会でも地方でも「全然飽きない!」暮らし

―東京にいたときと、今糸魚川に住んでからとで、「自然の中で暮らす」ことのイメージって変わりましたか?

もう全然違う!東京にいたときは、地方暮らしって、優雅で時間がめっちゃあって、手間暇かけて丁寧に時間かけて…みたいな感じだと思ってた。でも実際は暮らすことに超忙しい。地域のじじばばがやってる作業に加えて、私たちには宿業というお客様に合わせた仕事があるから、スローライフはまじでむずい。

―いろんな暮らしを経験すると、理想の暮らしも変化しますよね。

昔は東京でガシガシ働いて、刺激的な人と街に囲まれて、キラキラして…っていうのが理想だった。職種的にも、毎日好きな服を着て、毎日違う仕事して、違う場所に行くっていうのは私に合ってた。
今の暮らしもすごく今の理想通り。自分のリズムとか好みとか、自分が何したいかをめちゃくちゃ考えれてる。自分の好みって、出会う人によって変わったりするから、夫婦でよく話し合いもするようになったの。自分の好みが変わったときに、それに気づいて、場を変えられるようにしていくと、心地いい暮らしにできるよ。

―毎日違うことをする生活で、飽きずに暮らしていたんですね。今も毎日違う生活を送ることができているんですか?

うん、全然飽きない!まだ身についてないものがありすぎて、「あ、そうなんだ!」っていう発見が多い毎日。あとは周りのおばあちゃんたちを見てると、理想の年の取り方が見えてくる。それから、宿だから、自分は、場を開くだけでいろんな人が来てくれるっていうのが、楽しいのかも。

互いの気持ちを話して決めた、暮らしの形

―ご夫婦で今の生活に納得しているのが本当に素敵だと思います。お二人の考えも変化してきましたか?

東京での同棲も長くて、結婚もしたんだけど、お互い仕事仕事で、生活リズムも合ってなかったの。結構仲は良い方だったと思うんだけど、仕事がうまくいくほど仲が悪くなっていった。でも離れて2拠点生活をして、取り戻したかな。話す時間を作ることがほんとに大事だった。話す時間がないから、自分の想いぶつけて終わっちゃう。今は2人の時間めちゃくちゃあるから、まだ言うのかよ!ってくらい話し合えてるよ。仕事も一緒だしね。

―急に2拠点生活したり、移住したり、周りの人は驚いたんじゃないですか?

新潟の人には、旦那さんがひどい人で逃げてきた子って思われてた。お互いの両親にはすごく心配されたよ。結婚してるのに奥さんが住みたいからって理由で好きな場所に移り住むなんて、やっぱり普通考えられないから、なかなか受け入れられなかったみたい。周りがめっちゃ気を遣ってた(笑)

インタビューの様子

だめでもいい、自分で決める。

―私、自分の好みの生活とか、職業とか、結婚とかをちょうど考えるタイミングなんです。私みたいに気持ちがぐらぐら不安定な大学生に、エールをください!

何が不安かって、わからないことが不安なのよ。社会に出たらどうなるかがわからないことが不安で。それって、結構どうしようもないことだよね。だから、わからないことをわかっていくことが大事。やってみれば不安は減る。でもとにかくやれってことじゃなくて、だめならやめればいいってだけ。もしだめでも、台無しになったからやり直すなんて思わなくてよくて、その場を経験できてよかったと、わかることがちょっと増えて1つ成長したと思うのがいい。

―失敗の仕方がわかるだけでも十分ってことですね!その考え方は大事かも。

あと、自分が好きなこととか、何がしたいかってことにはちゃんとアンテナ張って、気づいたら大切に進んでいけるようにする。今でも「あ、自分ってこんなこと好きだったんだ」って気づくことたくさんあるよ。何歳になっても変化していい。自分がどう生きたいかは、ずっと考えながら生きてく気がする。

―物語の主人公みたい。自分を主語にして行動できる人、素敵ですよね。

うんうん、やっぱり自分で決めるのが一番ためになるよね。全部自分で決めてると、自分のせいにしたくないから、「あれは失敗じゃなかった」って思いこみたくなる。それで結構乗り越えてきたかな。誰かに言われて何となくはじめたものって、やっぱり何にも身についてないし、失敗したとき誰かのせいにしちゃうし。あとは、自分で決めたから、スパッとやめれた。「あ、向いてなかったんだ、でも自分で決めちゃったし、しょうがないな」って、後を引きずらなかったかな。

―自信ってそうやってつけていくのかもしれないですね。でもやっぱり不安かも…

自分でとはいってるけど、最初はなんにもわかんないから、いい人にいっぱいついていくのもいいよ。この人素敵って思ったら、自分の周りに置くみたいな。その人たちの言葉で、やっぱ影響されて、自分ってできていくから。今でも役に立つし、頼りになるし、助けてくれる。最初から全部自分でやろうとしなくて大丈夫。

―なるほど…!勉強になります。

いや、こんなのためにしないほうがいい!大人ってね、各々の成功体験を言ってくるの。でも時代は変わるから、それが成功にならないことも全然ある。だから7割くらいで聞いて(笑)

近くの川を一心不乱に撮る筆者

[編集後記]

今回のインタビューは、とてもリアルな声を聴くことができたと思います。進む道を選ぶときって、自分のやりたいこととか、理想の暮らしとか、希望職種、職場の人間関係、住む場所、結婚、親…考えることは山ほどあるのに、全部わからないから全部不安になる。その上、私って社会に出たところでまともに生きれるのか…?なんて自信までなくしちゃう。という私の個人的なモヤモヤをぶつけたインタビューでした。どこかに共感してくれたり、少し勇気が出たりした方、私も同じです。頭の片隅に名言として置いて、自分と向き合っていきたいですね。
実はインタビューが終わった後、来年度から新社会人となる私へ、屋村夫婦がアドバイスをくれました。「全員が唯一無二だから、とぅるちゃんのやり方が絶対にある。自分のやり方が何か、ちゃんと考えて。」わからないとどうしても正解を検索したくなってしまう私には、深く刺さる言葉でした。先人の話は7割で聞けってそういうことか、なんて思いつつ、わけもなく自分に自信を持てた気がします。
自分で「私は大丈夫」って思うのはいくらでもできるけど、ただ大人に無責任に「君は大丈夫だよ、何とかなる」って言ってほしかったのかも。言ってくれて本当に嬉しかったです!私はこれでなんか大丈夫かも。屋村夫妻のおかげで、何となく大丈夫な気がした方が増えてくれていると、幸いです。

とぅる――――――――――――――――――――――――
大学4年生、文系。県外出身者。
全てにおいて新潟市が生きやすさナンバーワンな気がして、
就職先も新潟市内にした。
週5で8時間勤務+残業ってまじ…?と最近引き気味。
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