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マネジメント

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マネジメントについて考えたことをまとめていきます。
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安定感の正体

今の会社に入社してから周りの人に「安定感があるね」と言われることがたびたびあります。「安定感がある」という言葉は良い意味で使われますが、「安定感」が具体的に何を指しているのか、なぜ「安定感がない」と良くないのか、そもそも私のどういうところを見て「安定感がある」と思うのか、これまであまり深く考えたことがありませんでした。本記事ではそれらについてまとめることによって、安定感の正体に近づければと思います。 本記事の目的私自身の考え方や物事の捉え方の中から、特に安定感の要因になりそ

一度、マネジメントを振り返る

直近2年ほどマネジメント職を専任したり兼任したりしながらやってきましたが、転職に伴って一度マネジメント職から離れることになったので、この2年間の振り返りをしようと思います。 定義マネジメントといっても言葉の意味が幅広く、何をやってきたかを説明する上で読み手の解釈が分かれやすい用語だと思っています。そのため、マネジメントという言葉を使う場合は以下の項目が含まれているものとします(併せて経験した期間や回数についても書いてあります)。ただし、比率としてはピープルマネジメントの歴が

たとえ話を上手く使いたい

自分はたとえ話を使って文章を書いたり話したりすることが苦手です。 ここで言っているたとえ話は「具体例」とは異なるものを指しています。それぞれの違いは以下だと考えています。 具体例: 「果物といえばリンゴやイチゴ」や「この機能は○○といった使い方をする」といった、抽象的な事柄を具体的な事柄へと変換した結果(抽象→具体) たとえ話: Aという事柄を理解してもらうために、Bに抽象化して、Cというより伝わりやすい事柄に変換した結果(具体→抽象→具体) そして、たとえ話を使う以

当たり前や暗黙知の棚卸し

自分が担当していた役割について、スキルアップを目的に別の人にお願いしてみました。ただ、これまで一緒にやっていたことなのでそこまで難しくないだろうと思い任せてみたものの、あまり上手くいってないなという印象を受けました。 当初はその役割の経験値が少なく、異なる役割になったばかりで上手くいっていないだけかと思いました。しかし、話を聞いてみると自分が当たり前だと思ってやっていたことをその人は意識しておらず、そもそも頭になかったポイントがいくつかありました。 また別のケースですが、

つい、自分でやりたくなっちゃうよね

「自分でやった方が早いのにな」 マネジメントをし始めて、他の人に任せるようになってから、最初はこう思う人が多いと思います。 マネジメントを任せられる人はプレーヤーとして優秀であったことが多く、一定のスキル水準を満たしていたり、成果を上げたりすることによってマネジメントを任せられるようになった人が多いのではないでしょうか。 だからこそ、そういったことを思うのはその人の持つスキルだけで考えると当然のことのように思えるし、そう思ってしまうのは仕方ないと思います。 一方で、同

ボールは持たずにすぐ返そう

自分の役割が変わってから意思決定の判断を求められることがとにかく増えました。 そういった機会が増えた場合に、自分が特に意識していることはとにかくすぐに判断して相手に返すことです。 もちろん、会議中や話している時に返すことを奨励しているわけではありません。会議や会話の中ではその人の価値を出す必要があるので、その中でしっかりと価値を出して欲しいと思っています。 一方で、すぐに返信できること・片付けられることは早急に対応しています。もし仮に、対応を遅らせる際は以下の点を踏まえ

誰かの成功を皆で活かしたい、誰かの失敗を皆で糧にしたい

最近、チームの振り返りの中でタイトルにあるような言葉がふと自分の口から出てきました。 3ヶ月前に自分の役割が変わり、より多くの人をマネジメントするようになった時からぼんやりと思っていて、チームの情報共有の場や動き方を変えてきた理由の元を辿ると、この言葉に集約されていると思いました。 人生の中で1人の人間が経験できることには限界があります。 どれだけ多忙に生きたとしても、10人が経験することの総量と比較すると1人の方が少なくなると思いますし、10人それぞれの考え方や感性の違

任せてみて、見えてきたもの

3ヶ月ほど前に以下のような記事を書きました。 記事を書いた当時は知りませんでしたが、この記事を書いた1ヶ月後に役割が変わり、当時よりも多くの人をマネジメントすることになりました。 この記事では役割が変わってからの振り返りをしつつ、新たに見えてきたものについて書いていきます。(引用箇所は前回の記事で触れていた内容です) ■ 真っ先にやったこと元々は1人のソフトウェアエンジニアとして開発に入りコードを書いていましたが、自分がコードを書くことを基本的にやめました。基本的に、とい

任せるって、難しい

仕事で役職がつき、役割が増えて、自分のやるべきことが増えてきました。 ただ、時間は有限なので、これまで抱えていたタスクの中から自分がやるべきではないことに変わったものを手放して、他の誰かに任せなければならない場面に直面する機会が増えました。 本記事では、こういった機会を経て意識するようになったことを記述します。 ■ 手放す難しさ・価値を出してきた、事情を知っている領域を手放さなければならない 任せる内容にもよるが、これまで自分自身がその領域で価値を出してきた場合が多い

「当たり前」の基準を高くしよう

概要・「当たり前」は自分の行動や思考の判断基準となるもの ・ 基準を高めることでなりたい自分に近づける ・ 小さな変更を繰り返すことで大きく成長しよう はじめに皆さんにとっての当たり前はなんでしょうか? 私にとっての当たり前を挙げると ・時間を守る ・あまり無理をしない ・不安事項はスルーせず対処する ・分からないことがあったら調べる ・いいなと思った本があったらすぐ買う ・etc... このように、挙げ始めると数多く出てくるのではないでしょうか。その中には自覚している

「相談」をより良いものにするために

仕事を進める上で、1人の力だけで全てを解決できることはありません。上司がいて、部下がいて、関係者がいて・・・大きな仕事になればなるほど、その人数は増えていく一方です。そして、何かを決める・問題を解決する場合は誰かに「相談」をした上で決めていくことが多いかと思います。今後の進め方、自分の認識が合っているかどうか、困っていること、これで本当に良いか等、相談内容は多岐に渡ると思います。 しかし、相談していて、以下のことを感じたことはないでしょうか? ・話がなかなか進まない ・結