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くらげ×寺島ヒロ 発達障害あるある対談 第370回 「発達障害者の支援にとって就労はゴールなの?その前に考えるべきことってなんだろう?」ってお話

登場人物

過去記事マガジンも作ってます

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[く] こんばんは。くらげです。

[寺] こんばんは。寺島です。

[く] こちらは珍しいことに比較的体調が安定していて仕事を進められているんですが、睡眠時間がおかしなことになっています。仕事の調子がいいせいなのか、眠くなる時間が遅くなっているんですよね。大体1~2時間ずつ、眠る時間がずれていってます。

[寺] おやおや?どこかで聞いた話みたいになってますね(笑) でも人間が時計に縛られず日常生活を送ると25時間周期になるのは普通のことです。毎朝日に当たることで体内時間がリセットされるんですよ。最近朝日に当たっています?

[く] 外に出られるときは日には当たってますが、そもそも朝起床しないので。

[寺] ヤバイヤバイ!こっちに来ちゃダメ(笑)

[く] さすがに昼に用事がある時などはしんどいので何とかしようと思って、徹夜をして強制的にある程度朝方に直そうとしたんですが、完全におかしなことになっています。本日も昼13時に寝て19時に起きました。(笑)

[寺] 6時間...6時間か...。以前12時ぐらいに寝て一旦6時ごろに起きて、朝ご飯を食べてまた10時ごろまで寝るのが丁度いいって言ってましたよね?元々ショートスリープを2回取るのがパターンの人なのかもしれませんよ。

[く] ちょうど先週、寺島さんもオンライン登壇した「不眠症の本」のイベントに行ってきましたけど、睡眠リズムもいろいろあってそれをどうやって認識して生活に合わせて行くか…みたいな話もありましたね。改めて考えてみると自分はどのタイプなのかも把握してないので睡眠時間と体調についてもある程度メモしながら関連性を調べていきたいと思います。

[寺] メモを取ることが増えてますね。そろそろアップアップしてません?(笑)

[く] 睡眠ログ自体はスマートウォッチが取得してくれるんですけど、それをどうやって使うかがまだ考えてないところですね。これまで作り上げたデータとどうやってリンクさせるかが考えるポイントかと思いました。

[寺] そうですね、だからこそ仕事や作業する時間も大切ですが、それと同時にメモなどを整理する時間も必要…ということをここのところ話題にしています。それがちゃんと身についてきたようで何よりです。

[く] しかし、時間の使い方とかメモの重要さとかはボクが障害者雇用でオフィスワーカーとして働いていた頃からずっと考えているんですよね。noteでも繰り返しテーマとして取り上げていますし。

[寺] 私も何度も何度も同じようなことを繰り返して言っていますね(笑) ただ、前回判明したんですが、くらげさんのADHDの性質なのか「わかったつもり」が発動してちゃんと理解できていたかは微妙だったという...。

[く] それで、ここのところ切羽詰まってきたのか、逆に余裕ができてきたのか「メモを取るの大事だよね」とか心底納得したわけなんですが…。おそらく、障害者雇用で働いたままならここまで真剣に考えていたかというと怪しいところがあります(笑)

[寺] あれ?障害者雇用で働いていた頃は考えてなかったの?

[く] 「効率的にできるといいなあ」とはもちろん思ってはいたんですが、そんなに深く考えてなかったし、むしろ考えなくていいと思ってた感まであります。

[寺] ほうほう(梟)なにか掘り出せそうな感じがしますね。少し詳しく伺いましょうか。

[く] そもそも障害者雇用だと、仕事を早く終わらせても意味がないというか、昇進して給与が上がったりしない事が多いじゃないですか。というか、ボクが当時いた職場はそうだったんで、意味がないなあと。

[寺] 障害者が「頑張る」って、普通の人が「頑張る」のより、ずっとスタート地点が後ろだったりするじゃないですか。日々の活動にも制限があったりするし、文字通り人の何倍も頑張らなきゃいけない。それなのに全く報われないってなると、うんざりしちゃうっていうのもあるんじゃないですかね?

[く] 当時そうはっきり考えていたかは定かではないですが、それはあるでしょうね。しかし、当時は「障害者雇用で働く」以外の選択肢があまり見えてなかったのも確かです。

[寺] 考えても仕方ない...ってなるんですね。

[く] 実際、自分の体内のリズムやら健康状態を考えると一般的な意味でオフィスで働くのはかなり厳しかったのかなと。ちょうどこの前、就労支援と自立支援の違いのツイートを見てもそう思いました。

[寺] へえ、これは大変よくできている図ですね!以前取り上げた「人生のピラミッド」でも似たようなことを話したと思うんですが、自立支援は「健康管理」や「日常生活の安定」とかいった土台の部分、就労支援はその上の部分の「スキルの部分」を支える支援ということですね。

[く] なんとなく自立支援の後に就労支援があって、この前まで働いていたなら就労支援を受ければいいだろう、自立支援まで「後退」する必要はないと考えてしまうんですが、そもそも何を支援するかがちょっと違うんだという話ですね。

[寺] 分けて考えることが苦手な上、優劣をつけてマウントするのが好きな人には難しい概念...?

[く] チクチク刺すのはやめてください!(笑) 最近、「ちゃんと仕事をするためにはスキルとか能力だけではなくて、生活の部分もちゃんとやらなければいけない」と気づいて、ゲームの力を借りて歩いたりしてますよ?

[寺] 健康管理を意識するようになって良かったです。ぜひ続けてくださいね。でも確かにこれは大事な考え方ですよね。特に自分の能力に自信のある発達障害のある人は、自分で生活の面倒を見る発想が弱く、とにかく職場復帰を最速で目指そうとする人が多いのかもしれません。

[く] そういうところはボクにもありました。採用はされるんだけど、すぐ体調が崩れて休みがちになって周囲の目が厳しくなって...と、なかなかしんどくなったこともあるんですが…。

[寺] その当時は、暴飲暴食をして薬もまともに飲んでなかったですよね。それが仕事に影響しないと「本気で」思っていたところが、まあだからこそ発達障害というか...。

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妻のあおががてんかん再発とか体調の悪化とかで仕事をやめることになりました。障害者の自分で妻一人養うことはかなり厳しいのでコンテンツがオモシロかったらサポートしていただけると全裸で土下座マシンになります。