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SiNKU

CONCEPT
「心空 SiNKU」あなたの暮らしに、心の空を。

少子高齢化や経済的理由で継承を前提としたお墓の建立や維持管理が困難な家庭が増加している。また、日本人の死生観の多様化に伴い、従来の寺院への納骨や伝統的な仏壇へのこだわりも弱まりつつある。代わりに、インテリア性の高い器や手軽に身につけられるアクセサリーといった、「手元供養」と呼ばれる手法が注目されている。
こうした背景をもとにデザインされた「心空 SiNKU」は、“故人を祀る場所=仏壇”という既成概念から、忙しく日々を過ごす人々がほっと一息つくことができるメディテーション(瞑想・祈り)として再構築する。故人に感謝し手を合わせる場所、存在の証、美しい日々の回想。そのきっかけとなる、一番身近な「調度品(厨子)」としての役割を果たす。


BACKGROUND
「私の心」と対話するキャンバスをつくる

感謝・追悼・絆・希望・思い出...。 メディテーション(瞑想・祈り)は、それらとめどない想いを柔らかく受けとめる役割を担っている。 十人十色の人生それぞれに、一人ひとりの瞑想・祈りのカタチがある。 「心空 SiNKU」は、忙しく日々を過ごす人々がほっと一息つくことができるメディテーションとして、「私の心との対話」のきっかけを生み出す。
プロダクトを考案するにあたり、我々がたどり着いたのが、飛鳥時代から時間を知るために使われていたと言われている「香時計」と坐禅時の自然な目線である「半眼」。「心空 SiNKU」は、瞑想的姿勢の半眼を導くために御香の灯りへ視線を集中させ、心の内と外の世界を同時に見る雑念のない状態を作り出す。


PRODUCT IMAGE
台座をわずかに傾斜させて「半眼」を導くデザイン

一人ひとりのメディテーションにそっと寄り添うような、やさしい空気感を作り出すシャープなシルエット。言葉では表現しにくい「心」に寄り添うために、台座は奥へわずか8mmに傾斜させ「半眼に似た瞑想的姿勢」を導くデザインとした。また、様々な使い方ができる自由度の高さとニュートラルさにより、多様化するライフスタイル・生活空間にも対応することができる。インテリアとしても自然に取り入れられる簡素なスタイルは、見た目でためらう機会が多かった祈りの空間のイメージを一新する。 


PRODUCT EXPERIENCE
半眼への誘い ­—— 「私の心」と対話するひととき

燃え落ちてゆくお香によって、感覚としての時間を知る。心空SiNKUはそんな「私の心」と対話するプロダクト。故人と思い出を振り返る、マインドフルネスをする、お茶を淹れながらくつろぐなど、一人ひとりの心で「いま、ここ」を感じるきっかけを届ける。


Proposal : IWATABUTSUDAN Mfg. Co., Ltd.
Category : Product design
Principal use : Prayer
Status : Unproduct

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