見出し画像

あるメールをきっかけに書籍出版、そこから回り出したご縁の連鎖

最初の気になるメール:次世代のビジネス著者になりませんか?

2021年の3月23日、iPhoneに気になるメールが着信した。

NewsPicksのNewsSchoolからのメールで、「次世代ビジネス著者発掘プログラム」を開講するという内容だ。

ディスカヴァー・トゥエンティワンを創業し、勝間和代さんを世に出した干場弓子さんがプロジェクトリーダーを努め、筋の良い企画は出版の可能性があるという。

かねてより、本屋のAI系の書籍には違和感があった。
書店にあるAI系の本は「AI時代に備えてAIスキルを身につけましょう」とか、「AI時代、国の予算は将来のためにこう使うべきだ」とか、「ごく一部の人には有益だが、その他大勢には有効でない情報」で溢れているように感じていた。

自分が得意とするAIの領域と、AI時代に考えるべきキャリアの歩み方について情報を発信したいと思っていた僕は、一歩踏み出して、志望動機や企画を簡単にまとめエントリーした。

何週間かの選考期間を経て受け取ったメールには「合格」と書かれていた。

こうして、「次世代ビジネス著者発掘プログラム」の受講が決まり、Day1を迎える。

どれくらいの倍率だったのかは分からない。
約30名の方々がオーストラリアやアメリカも含む世界中からオンラインで参加され、元BCGのコンサルから新聞記者、スタイリストまで、個性豊かでとても優秀な方々が厳選されていた。

3ヶ月のプロジェクトは軍隊のブートキャンプのように辛かった。

「なぜ、あなたの本をお金と時間を費やして、読者は読む必要があるのか?」
「人は知らないことだらけの本は読み進められない」
こういった、考えもしなかったが大事な本質を干場さんに教わりつつ、ハードな執筆の訓練(宿題)を進めていった。

自分が持っているものを体形立てて、人が読むに値する形に磨いて「書く」という行為は、想像以上に苦しい行為だ。

業務が忙しかったり、「何を伝えたいか分からない」といった手厳しい赤入れがあったりで、途中、脱落する人も出てしまう。

でも、そんな時、幻冬舎社長 見城徹さんが、あるテレビ番組で言っていた言葉を思い出す。

「何かのために書く」というのはダメだと思う。書かなければ自分はもう一歩も進めないのが、本当の「書く」という行為だと思う。

出版するために本を書いても意味がない。
AI時代の波に多くの人が飲み込まれて、失業や望まぬ仕事に就かないように、発信しなければならない。
そう考えて必死に執筆の課題を進め、最終日の出版企画のプレゼンを迎える。

全員持ち時間でプレゼンを行い、講師からコメントを頂き、最後に何名かが表彰されるという形式だった。

プロジェクトメンバーはみな優秀だったが、その中でも飛び抜けて優秀な方が何名かおり、全員のプレゼンを聴き終わった後、僕は思った。
「どうせ、あの方々だろう」と。
世に出したい反面、何の期待もせず発表を聞いていると、「倉嶌さんです」という名前が聞こえた。

あとでアーカイブ動画を見ても、恥ずかしいことに、本当にびっくりしている様子だった。

結局、その後何名の方かも名前が発表され出版のオファーが入った。
しかし、後日、私の『AI時代のキャリア生存戦略』の企画は2022年の1月に出したいので、トップバッターで出したいと干場さんから相談が入る。

春頃にと考えていたスケジュールを4ヶ月ほど前倒し、そこから4ヶ月程度というかなり短い期間で執筆を行うことになる。
これはプロジェクトのハードさとは比べ物にならないほどハードだった。

AIコンサルを本業にしているので、それなりに忙しいし疲れる。
昼はコンサルとしてフルタイム+αで働き、平日の夜と土日は執筆をするという生活が始まる。

出版後、NewsPicksからの取材が記事になったが、その際、干場さんから頂いたコメントで、たった数ヶ月で執筆をしたことについて「全速力の持久走になってしまったかもしれません」と頂いた言葉通り、タダでは済まなかった。

誰にも言わなかったが、実は謎の喘息を発症してしまったのだ。
幾つもの病院に通うも、コロナ・百日咳などの症状でもない。

最終的な診断はストレス性の咳喘息で、「思春期の女の子によくある症状」とのこと。
薬も処方してもらったが、これは薬ではなく時が解決してくれるという。(この症状は出版後、しばらくして解消することになる…)

2つ目のメール:うちで書いてくれませんか?

こうして、七転八倒しながら1月末に無事、出版をすることができた。

その直後、またしても、iPhoneに気になるメールが届く。

出版してすぐ、私の書籍を読んでくださったSoftBankクリエイティブの方からのメールだった。

書籍の中でおこなっている「小学生のなりたい職業ランキング」を「AIが代替しづらい職業か?」という観点で解析すると、ほとんどの職業がAI耐性の強い職業だった、という僕の分析が、他にはない視点でとても興味深かったという。

SoftBankクリエイティブは、ビジネス+ITというWebメディアを運営しており、そこで連載をしてほしいという依頼だった。

興味深い内容だったのでオンラインでご挨拶をして、執筆を快諾。

2022年9月時点で、4本の記事を連載してきた。
執筆した記事の中には、同媒体でアクセス総合ランキングの1位や上位を獲得する記事も出てきて、数字で見ると意外な人気があるようだ。

先日、このあと数本の方向性もやりとりし、「ビジネスとテクノロジーの交差点」をテーマに、今後も連載は続いていく予定だ。

3つ目の気になるメール:うちに来てお話を伺えませんか?

そんな中、次の記事が公開されると、リリース後、数時間も経たないうちに気になるメールがまたiPhoneに届くことになる。

Linkedinに、この記事を早速読んだダイソンの方からメールが来たのだ。
記事に対して何か不満や不備のご指摘か!?と内心ビビりながら開封。
しかし、意外な内容だった。

「ビジネスモデル」「顧客ペイン」「テクノロジー」の3軸でテスラ・ダイソン・ペロトンの三社はプロダクトを世に出しているという分析に、とても興味深かったので、是非一度伺える機会を頂きたいという。

うちの3歳の子供が根っからの掃除好きで、dysonで掃除をしているとすぐに自分もやるというがdysonは幼稚園児には重い。
そこで、幼稚園児でも持てる重さのdyson micro 1.5kgという製品を購入して今では一緒に掃除をしている。
その他にも空気清浄機や扇風機など、さまざまなdyson製品にお世話になっている。

こういったエピソードからも分かるように熱心なdysonファンのため、とても嬉しくなり、快諾して今度、お会いすることになっている。

次世代ビジネス著者発掘プログラムの募集メールに始まり、SoftBankクリエイティブでの連載、そして熱烈なファンのdyson来社のお誘い。

一歩踏み出すと、たった1年で、予想もしていないようなことが起こることを、思いがけず、身をもって体感することになった。


ご縁の連鎖を起こすには

光がないと影ができないように、発信がないと、読者も生まれない。
読者が生まれないと、反響も生まれない。
反響がないと、ご縁も生まれない。

自分が普段考えていることや、経験したことを、他の人の役に立つ形に磨いて発信する作業は、今の時代とても必要に思う。
多少あやふやなことの裏取りをしたり、新結合が起きたりで自分の頭の中が整理されるし、何より「届いている」「響いている」という反響があるのが嬉しい。

コロナにより人との関係が希薄になる中で、自分の存在意義を仕事や家庭以外の場所で得られるようになるのは、精神衛生上も良いことに思う。

自分が生きた証を形にする意味でも一歩踏み出すことで、思いもよらぬ展開がその先には待ち受けているはず。
是非そんな、刺激的な世界を共に生きていきましょう(^^)

最後までお読み頂きありがとうございます!
フォロー頂ければ、生き方・働き方・考え方が変化するような厳選したお役立ち記事が届きますので、お気軽にフォローください!
それではまたお会いしましょう♪



もし宜しければサポートをお願いします! 支援いただいたサポートはクリエター活動に使わせて頂きます!