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僕がうつになって社会復帰するまで

うつ病と診断されてから、社会復帰するまでに3年かかりました。うつ病になんてなりたくなかったけど、休職を経て成長できた部分もあります。今日は自己紹介を兼ねて復帰までの道のりを書き残しておきます。

うつの症状が出たのは、教員になって5年目でした。原因は「長時間労働」「仕事の重なり」「責任のある仕事への重圧」です。熱い信念を持って仕事に打ち込んでいたのですが、楽しさよりもつらさが上回るようになりました。病院を受診し、「うつ病」と診断され、病気と向き合う日々が始まります。

病気休暇の半年間は、自己嫌悪が酷く、泣いてばかりでした。仕事を途中で投げ出してしまった。同僚や生徒に迷惑をかけてしまった。後悔と自責の念を反芻し、自分を傷つけてばかりでした。

一日でも早く復帰しようと考え、生活リズムを整え、図書館に通い本を読むようにしました。こまめに病院に通い、処方された薬をきちんと飲みました。しかし、うつはすぐには良くなりませんでした。管理職との面談のために学校に行くだけでも涙が出て、とても復職できる状態ではありませんでした。

その後、主治医との相性が悪かったこともあり、一度だけ病院を替えました。新しい先生はじっくりと話を聴き、時には厳しいアドバイスをしてくれました。この時期から「一日でも早く復帰しよう」と考えることをやめ、休職に専念することにしました。

休職中は、うつから脱出するために様々なチャレンジをしました。中でも効果的だったのは「ストレスケア病棟での入院治療」「リワーク」「スキーマ療法」でした。

入院治療では、仕事などのストレス源から離れ、仲間と共同生活をする中で十分な休養を取ることができました。卓球や陶芸などを楽しみ、ストレッチやヨガで体力づくりをしました。マインドフルネスの練習や、復職を想定した対人トレーニングも勉強になりました。

退院後は週に2回のリワークプログラムに通いました。読書などの簡単な作業とディスカッションをする中で、復職に向けて心と身体を整えることができました。

入院治療とリワークで得た学びは自分にとって貴重な財産となっています。

その後、一度復職を試み、わずか一ヶ月で再休職に入ってしまいます。非常につらかったです。この辺りの話はまた後日書きます。

休職中は主治医に勧められた『自分でできるスキーマ療法ワークブック』にも取り組みました。自分にはどうやら生きづらさがあるらしい。根本の部分を見つめ直したほうが、復職の成功率も高まりそうだと考え、少しずつ過去の自分と対話しました。

この本は、本当におすすめです。ワークを通じて、認知行動療法やマインドフルネス、コーピングなどの基本的な知識も得られます。

自分の生きづらさの原因(早期不適応的スキーマ)が

「自分より他者を優先する」「自己犠牲、褒められたがり」「完璧主義」「一人で抱え込む」「否定的・悲観的」

だったので、

「まずは自分を大切にする」「自分で自分を褒める」「60点主義で失敗を許す」「はやめに人に頼る」「ポジティブな面を探す」

という5つの行動の指針を立て、少しずつ実行しました。

その他、「ホメ療法」や「よかったこと日記」など様々な取り組みを行い、少しずつ自信を回復し、復職に挑みました。

1ヶ月の復職訓練は、第1週に午前勤務を2回、第2週に午前勤務を3回、第3週に授業見学やHRへの参加、第4週に研究授業という具合でした。緊張する場面も多かったですが、管理職や同僚に支えられ、なんとかクリアしました。

その後、復職を果たし、フルタイムで働いています。毎日順調というわけではなく、時々お休みをいただいています。復職して1年以上経ちましたが、調子が崩れる日は何度もありました。はやめに管理職に相談し、休みを取り、セルフケアを試みています。

現在も2週に1回は病院へ行き、気分安定薬と睡眠導入剤を飲んでいます。薬なしで生活できるのはまだまだ先かなと考えています。ただ、今はまだ薬に頼っていいとも思います。寛解は日々の積み重ねの先にあるので。

長くなりましたが、以上が「僕がうつになって復職するまで」の道のりでした。この体験談が誰かの役に立てばうれしいです。

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