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僕がスキーマ療法と『スキーマ療法ワークブック』をおすすめする理由

僕がうつから脱出できたのは、以下の3つの要因が大きいです。

①自分で『スキーマ療法ワークブック』に取り組んだから
②入院治療で仲間と出会い、手厚い医療のサポートを得られたから
③リワークにコツコツ通い、復職に向けた準備ができたから

このうち②と③は、正直言って環境や支援者に恵まれていました。

でも経済的な理由で入院治療ができなかったり、そもそもメンクリにリワークが無くて通えなかったりする人もいるでしょう。

中には、「症状が安定してきたけど、復職に向けて何をすればよいかわからない」「メンタルを強くしたいけど、どうやったらいいかわからない」という方もいると思います。

そんな方々に、自分がおすすめできて、かつ再現性があると考えたのは①の『スキーマ療法ワークブック』です。

これから何回かに分けて、「スキーマ療法」に関するnoteを書いていこうと思います。まず今日は、『スキーマ療法ワークブック』の説明とおすすめする理由を書きます。

軽く自己紹介すると、30代男性、教員です。メンタルダウンを経験し3年間休職をしました。その後復職をして、「5年後も笑って働く」を目標にやっています。よろしくお願いします。


ワークに取り組むと人生がうまくいく

まずは僕がワークに取り組んで得られたメリットを紹介します。

①自分が抱えている「生きづらさ」の正体がわかり、生きやすくなった
②ネガティブ思考に陥ってしまったときに抜け出しやすくなった
③日常のストレスイベントに強くなれた
④復職に成功し、仕事を続けられるメンタルを持てるようになった
⑤大変だったけど、今後の人生の見通しを立てられた
⑥認知行動療法について学び、自分の思考の癖がわかるようになった
⑦マインドフルネスについて学び、自分の気持ちに正直になれた

だいたいこんな感じですかね。正直メリットは大きいです。

「スキーマ療法」とは何か?

スキーマ療法とは、ジェフリー・ヤングによって開発された、パーソナリティ障害などの治療法です。

すごく簡単に言えば、認知行動療法の進化形です。

認知行動療法は、ざっくり言えば「ストレスと上手につき合うための考え方と方法」です。自分を助ける効果が高く、トレーニング次第でストレスイベントに強くなることができます。

しかし、認知行動療法は「今・ここ」で困っている自分を助けることができるのですが、もっと根本的な問題や悩みに対しては対処できないことがあります。

例えば「自分が嫌いだ」「他人を信じられない」という根っこを抱えていたら、いくら表面的なストレスに対処しても根っこの部分が変わらないと悩みが解決しません。

スキーマ療法は、その根っこの部分にも注目し、改善していく療法になります。

「スキーマ療法」はしんどい

Twitterでもつぶやいたのですが、スキーマ療法はしんどいです。なぜなら、自分の過去の体験を掘り起こしたり、自分の嫌な部分を眺めたりするからです。

僕もスキーマ療法に取り組む中で具合が悪くなることがありました…

もしあなたが、うつの急性期にあって、毎日涙が止まらなかったり、精神的に不安定だったり、何をしても億劫だったりするのなら

今すぐこのnoteを閉じて休んでください。症状が安定してきて、回復してきたのであれば、その時に読んでもらえたらと思います。

スキーマ療法はしんどい。それでも人におすすめしたいなと思ったのは、得られるメリットが大きかったから。

そして『スキーマ療法ワークブック』は、そのしんどさを前提に寄り添ってくれるワークだったのです。

『スキーマ療法ワークブック』がなぜいいのか

ワークブックは、スキーマ療法に関する本を翻訳してきた心理士の伊藤絵美さんが作成しています。

認知行動療法の原則のひとつに「セラピストが当事者にそれを提供する前に、まずはセラピスト自信が自分のために使いこなせるようになる」というのがあるそうです。それで伊藤さんはご自身でスキーマ療法に取り組み、その効果と大変さを実感しました。

その上で、「スキーマ療法のワークブックを作ってほしい」「スキーマ療法を提供したいが、本格的に提供するほどの資源がないので、ワークブックを治療の補助ツールとして使いたい」という要望が寄せられたので、作られたのが本書です。

前置きが長くなりましたが、要するにメンタルダウンした人が、治療者やセラピストがいなくても、自分ひとりで取り組めるように作成されたワークブックなのです。

※心療内科の先生もブログで紹介しています。


なんかもう、すごく寄り添ってくれる

著者は「まえがき」で3つのお願いをしています。

お願いその1:時間をかけて少しずつ、じっくり取り組みましょう
お願いその2:読むのではなく、ワークに取り組みましょう
お願いその3:とにかく孤独にならないでください

『スキーマ療法ワークブック』まえがきより

スキーマ療法には2~3年かかるよ。面倒な作業だけどワークに取り組むことで効果が得られるよ。「人生の棚卸し」はしんどいのでやってるうちに孤独にならないで。できれば人との繋がりを確認してから作業に入ってね。

スキーマ療法の大変さを実感した上での言葉だなぁと感じます。

段階的にレベルアップをさせてくれる

本書ではいきなりスキーマ療法に取り組まず、「スキーマ療法のお膳立て」にかなりのページを割いています。

いきなり四天王とバトルするわけにはいかないので、手持ちのポケモンをレベル上げしておこうねという感じです。

内容としては、セルフモニタリングをして「ストレスに対して自分がどう感じているのか」を観察したり、マインドフルネスをして「自分の体験をあるがままに受け止める」を実践したり、コーピングをして「認知と行動に対して意図的に対処」をしたり…

簡単に言えば、認知行動療法の基本的な知識とスキルが身に着きます。

僕は「スキーマ療法」に助けられたのではなく『スキーマ療法ワークブック』に助けられたのかもしれないです。

というのも、日常のストレスに対処できているのは、「スキーマ療法のお膳立て」つまり認知行動療法のワークにコツコツと取り組んだ結果だからです。

ポケモンで言えば、スキーマ療法に取り組むにはリザードンになっていないといけません。生きづらさと向き合うのは大変なのです。でも、ヒトカゲからコツコツレベル上げをした成果が、日常生活に生きるのです…!

ちょっと何を言っているかわからなくなってきましたね。そろそろ筆を置きます。

終わりに

「スキーマ療法」と『スキーマ療法ワークブック』がおすすめだよーという記事を書きました。いやー、ずっと書きたかった記事がやっと書けました。内容としては拙い部分もあったと思いますが、満足しています。

今後としては、ワークブックに取り組む中で学んだことを書いていけたらいいなと。それを「スキーマ療法」のマガジンに投げ込んでおいて、『スキーマ療法ワークブック』に取り組む人の参考資料にできればいいなとか、そんなことを考えています。

しんどいけど、すぐには効果は出ないけど、スキーマ療法は取り組む価値があります。主治医に勧められて、実際にやってみてホントよかったです。

※興味を持った方は試しにBOOK1を買ってみて、よかったらBOOK2を買ってみてください(僕もそうしました)。あと、電子書籍より紙の本をおすすめします。分厚いですが、書き込み式でワークに取り組めますので。

追記。レッスン1から書き始めてみました↓

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