マガジンのカバー画像

お父さんが怖すぎて理系に来てしまった話

3
運営しているクリエイター

#随筆

日本の大学教育の環境や背景について思うこと。(お父さんが怖すぎて理系に来てしまった話④)

わたしの人生では、「成績が悪い方」に入る状態はまずなかった。それが一転、下から数えた方が早くなってしまったのが大学入学後である。

何も知らずに勧誘されて入ったサークルが飲みサーだったり、そこで少し厄介な男性に会ってしまったり、学科でも男女関係トラブルに巻き込まれたりと障害は色々あった。けれども勉強への意欲の低下はそればかりが理由ではないような気がする。

大学に入ってから今までは当たり前のように

もっとみる

お父さんが怖すぎて理系に来てしまった話③

女子校の理系コースはそれなりに人数がいるものの、看護師志望と薬剤師志望がかなりの割合を占めている。あとは医学部志望。この医療系志望たちは親の希望に従っている子がかなり多かった。特に医学部志望は両親や祖父母の跡継ぎという意味合いが強かったようだ。

わたしは医療系には本当に興味が持てず、理科の実験だけは好きだったのでなんとなく理工系の化学専攻を志望した。理工系志望の生徒は少なかったが、親の意志ではな

もっとみる

お父さんが怖すぎて理系に来てしまった話②

文理選択。

高校生の一大イベントとも言えるそれは、意外とすぐにやってくる。わたしの高校は少し芸術系にも力を入れていたので、芸術コースなんていう変化球もあったが、ピアノを辞めてしまったわたしにその選択肢はなかった。

こんな風に文章を書き連ねてる時点でお察しかもしれないが、実を言うと文学や心理学、教育といった方面に興味が強く、国語だけずば抜けて成績が良かった。自分でも文系という自覚もあったし、一時

もっとみる