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史上最強のお仕事


私が創作に興味を持ったのは、小学生のとき。
両親から漫画を禁止されていたのだけれど、本だけはいくらでも買ってよいと言われていて、ならば、と貪るように、赤川次郎さんや図書室にあった江戸川乱歩シリーズ、集英社のコバルト文庫を読み漁って育った。

高校生のときに出合った村上春樹さんの『ノルウェーの森」は祖母の書棚で見つけた。村上春樹さんはもちろん、三浦綾子さん、山崎豊子さん、鷺沢萠さん、東野圭吾さん、、、好きになった作家さんは数知れず。

活字オタクと言っていいほど、活字がないと落ち着かず、本を持っていない日はどこかソワソワ・・・だから、自分で書いてみようと思うまではそう時間はかからなかった。


でも、実際に書き始めてみると、書けない・・・


まぁ、そりゃあ当然というか、なんというか。あぁ私は読む専門なんだなと思って諦めたのが大学生のとき。人生経験も少なければ、大した思想があるわけでもなく、薄っぺらいというか、行間がないというか、、、


でも、そんな私が「また書いてみたい」という欲求が生まれた。
そして、それはつい最近のこと。


活字オタクが検証したモノ


どうして、懲りずにまた書いてみたいと思うようになったか? 
それはある少女漫画との出合いでした。

漫画を禁止されていた私にとって、青春時代に漫画の世界観がなかった・・・いいのかよくなかったのかは、置いておいて(^_^;) だから、大人になってから読もうとか、そういった考えが浮かぶこともなく、私とは縁遠い世界だなくらいに思っていました。そして、漫画なんて大したことない、くだらない、そうも思っていた(というか、親の言い分を鵜呑みにしていただけなんだと、後から気づいたけれど)。

でも、仕事で漫画を触れる機会があり、読んでみると、コレが面白い!というか、感銘を受けた!レベルに感じられる作品と出合えて。

もともとは編集者のため、漫画もいつしか “つくる側” の立場に立って読んでいる自分がいて(⌒-⌒; ) ほぼ電子書籍で読んでいるのですが、レビューを事細かに追ってみたり、評価のよい点と悪い点を検証してみたり、購読している年齢層を想像してみたり、どこに人は共感し、どこに人は憧れるのか、どこに癒されるのか、そう分析することが楽しくて、楽しくて。

いつしか人気の、人を惹きつける漫画には何があるのか? 一瞬は人気だけれどそれが長続きしないストーリーはナゼなのか? そういったことを考えていくうちに、コレは私の独断と偏見ですが、あぁ、恋愛の話での成長物語だけだと一瞬で終わる傾向にあり、恋愛物語なのだけれど、その下に1つの成長物語だったり、克服したいことがあったり、親との関係だったり、恋愛とは関係のない “何か” がそこに流れていて、もう1つの階層があると、人は自分に重ね合わせ、キュンキュンさせられながらも、私も頑張ろう、私にもできるかなという気持ちになるんだなぁと。

中学生、高校生のときに浸れなかったのは、とても残念で、勿体無いことをしたんだなぁと、今、振り返っています(⌒-⌒; ) あの頃は致し方なかったけれど・・・(でも、ジャストな世代で漫画の世界に浸っていたら、リアルで結婚できなかったかも、とか思ったりもするので、コレはコレで運命だったのかもと思うことにします)

漫画って、少女漫画であっても、年齢問わず、読まれていて、それぞれの年代で思うこと、感じることがある。それって心底スゴイことだなぁと思ったんです。


全てを兼ね備えたスーパーマン!


漫画家の方って、
・ストーリーをつくる・・・小説家さん(作家さん)
・絵を描く・・・イラストレーターさん
・決めゼリフを書く・・・コピーライターさん

全てを兼ね備えているわけです。

ひとつずつだって、立派に仕事として成り立つものなのに、1人で全てを担当されているわけで、まさにスーパーマンだなと私は思うわけです。私は1つだって1人でできていないのに、と。

3つもの能力をもち、読者の共感を誘い、奮い立たせることができる・・・スゴイ能力なのだと思う反面、努力量も半端ないのだろうなとも思えて、イチ編集者としても、イチ執筆家としても、イチ読者としても、本当に頭が下がるなぁと思うのです。

その分の苦悩も半端ないのだと感じますが・・・漫画家さんのセリフ、本当にズバッと心に刺さりますからね・・・ご自身の経験だけでなく、それだけのクリエイションができることが、本当に素晴らしいギフトなのだなと思います。

世の中にはいろんな仕事がありますが、私が編集者としてお会いしてきたどんなジャンルの方々よりもスゴイ才能の塊なんじゃないかと、最大限の敬意を払いたい、漫画家さんはそんな存在です。


私を変えた未来


そんなスーパーマンを前に、よくもまた書いてみようと思ったなと自分でも思いますが(・_・; 年齢層を問わず、人を惹き込み、想いを伝えることができることは、いろんな人々の未来にもコミットできる可能性があるのかなと思えたから。

人は正しいことがよいとはわかっていても寄ってはこないし、ならば、読む楽しみがありながら、大切なことを知ってもらえる、気づいてもらえる、そんな場にもなり得るのではないかという仮説がムクムクと。

流石に絵は描けないけれど、人生経験も多少は積んだ今、私にも書けることがあるかもしれない。そう思えて、プロットを書き始めたら、まず自分が楽しい。読んでもらえるのか? どんな反応が出てくるのか? それはとっても怖い反面、かけがえのない勉強になるのだろうなとも思えてきて、書き切ってみようと、今は思えています。

大好きな漫画家さんがたくさんできて、いつか本の表紙を描いてもらえたら嬉しいなぁという夢を胸に、書き続けよう、完成させたい。そんな希望に満ちた気持ちになったのは、とても久しぶりです。大切なことに気づかせてくれた漫画家の先生たちに大きな声で感謝を伝えたい、そんな気分です(^_^;)


このnoteで、ちょこちょこ発表できたらいいなと思います。
またお会いできますように・・・


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