ありったけの文句を水に浸して破る
腹が立ったときは、紙にそれを全部書いて水に浸し破り捨てると、気持ちの浄化になると聞いて、早速やってみた。
本当に題名そのままなのだが、果たして気持ちはスッキリするのか。
ここ数日、腹が立ったことがあった。
誰かに悪意があっただとか、そんなことは無い。私に落ち度があったとも思わない。
だが、だれか私に謝れよ。みたいなことがあったので試してみることにした。
A4の紙に、ありったけの文句を裏表になぐり書き、口ぎたない言葉も無言で書きつづけた。私に誰か謝れ、という要求も書いた。
この時点で、そこまでスッキリしているかわからない。
つぎに水に浸す。
洗面器に紙を入れて、蛇口を捻った。
水に浸っていく紙を眺める。
破る。水に浸っているので紙が柔らかい。ビリビリといった音は無くスルスル紙が裂けていく。
そしてゴミ箱に捨てた。
ほんの数分の作業だった。
ゴミ箱に捨てた直後の変化がわからないが、文句を無言で書き、水に沈め破り捨てるさまは、なんだか滑稽に思えてきた。
そう思ったら、怒っていたことが今はどうでもよくなった。
ある意味、成功だ。
怒りがたくさん重めにある時は、じっくりねっとり大量に紙に書いた方がいいかもしれない。
よし、今日もがんばった。
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