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No.105/オススメの1冊:その「一言」が子どもの脳をダメにする(2024.04.14)

こんにちは、くのてつです。
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自分の読書備忘録も兼ねて、僭越ながら毎週日曜日はオススメの1冊を紹介させていただいています。

今回の1冊はこちら。

その「一言」が子どもの脳をダメにする/成田奈緒子・上岡勇二(SB新書)

※ご興味のある場合は画像をクリックしてください

小児科医であり医学博士、公認心理師の成田奈緒子さんが書かれた一冊です。

昨今、子育てや教育に関する情報が様々な角度が出てくるようになり、情報がより庶民的になってきたように感じます。

実際に医科学の立場からエビデンスと経験に基づく話は参考になる要素がたくさんあります。

そんな一冊からの自身の学びを、一部抜粋して整理してみます。

脳がたどる3ステップ

脳を育てる順番は守られるべきものです。まるで1軒の家を建てるように、1階に「からだの脳」を作り、次に2階の「おりこうさんの脳」を作っていきます。最後に、1階と2階をつなげる階段となる「こころの脳」を作れば完成です。

成田 奈緒子; 上岡 勇二. その「一言」が子どもの脳をダメにする (SB新書) (p.23). SBクリエイティブ株式会社. Kindle 版.

こういう視点は学ばなければ教わったり、気付けたりすることはありませんね。

自分自身、なるほど・・・と感じましたし。

3段階のそれぞれ細かな点が大切だ、というよりもまずはここに書かれているように1軒の家を建てるように段階を踏むことにポイントがあると思います。

つい他人と比較したり、世間に溢れる情報と比較をしたり、発育発達の遅れではないか・・・と気にしてしまいます。

その心境は当然理解できるものの、脳が育つ段階まで思慮に入れていないことがほとんでしょう。

ますはこの段階を知るところから始めてもいいかも知れません。

からだの脳(間脳・脳幹):0〜5歳くらいまでの間に育つ

この脳は、呼吸や自律神経、寝る、食べるなど、生きるために必要不可欠な機能をつかさどっています。

成田 奈緒子; 上岡 勇二. その「一言」が子どもの脳をダメにする (SB新書) (p.20). SBクリエイティブ株式会社. Kindle 版.

乳幼児期に必要なことは、生きるために必要な整理的欲求を満たしていくことにあるとも言えるでしょう。

よく食べて、よく遊び、よく寝る。

自然にそうなっていくものだとは思いますが、あまりにも教育熱心になりすぎるとこれを見過ごしてしまう可能性があります。

小学校のお受験・・・的なものは、この本能的な働きに逆行しているかも知れませんね。

皮肉なものです。

おりこうさんの脳(大脳新皮質):6〜14歳を中核に育つ

この脳は、言語機能、手足の随意的な細かい動きなどをつかさどっています。

成田 奈緒子; 上岡 勇二. その「一言」が子どもの脳をダメにする (SB新書) (p.21). SBクリエイティブ株式会社. Kindle 版.

この脳を育てるためには学校での学習や様々な運動経験、その他様々な経験により脳にたくさんの知識や情報を入れることが必要になります。

義務教育の制度、学校のスキームって実は優秀なのかも知れません。

まさにこの時代が義務教育期間であり、様々な経験ができるように学校は仕組みが作られています。

それが機能しているかどうかは一旦置いておいて、学校がうまく活用されると、とてもいい教育に繋がるポテンシャルを秘めているということですね。

こころの脳(前頭葉と間脳・脳幹をつなぐ神経回路):10歳~18歳に最も盛んに育つ

この脳は、論理的思考、問題解決能力、想像力や集中力など、最も高度な脳の機能をつかさどっています。

成田 奈緒子; 上岡 勇二. その「一言」が子どもの脳をダメにする (SB新書) (p.21). SBクリエイティブ株式会社. Kindle 版.

つまりは、前述の「からだの脳」と「おりこうさんの脳」が育まれていなければ「こころの脳」は育たないことになります。

前述の表現ではないですが、土台がない場所に家を建てるようなもの。

何か外的な刺激が加わると一気に崩壊しかねません。

というより崩壊は免れないでしょう。

これらの情報がないままに、様々な情報に惑わされて、経験則や古き価値観、倫理観の下、子どもたちと接してしまう。

このジレンマと大人、親御さんは闘っているのだと思います。


ここまでは本書の序盤でしかありません。

興味のある方はぜひ読み進めて欲しいと思います。

全てが正しいとは思いませんし、疑問も中には出てきます。

ただ、有識者である方が子どもたちの未来のための発信として糧にしていきたい、そう感じた次第です。

大人が発する子どもへの言葉を、今日から意識していきましょう!

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