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No.119/オススメの一冊:カフェが街をつくる。そして、社会をつくる。(2024.04.28)

こんにちは、くのてつです。

自分の読書備忘録も兼ねて、僭越ながら毎週日曜日はオススメの1冊を紹介させていただいています。

今回の1冊はこちら。

・カフェが街をつくる。そして、社会をつくる。
・入川ひでと(著)
・クロスメディア・パブリッシング(インプレス)

※ご興味のある場合は画像をクリックしてください

集客、販促の原理原則が書かれてある一冊だと感じました。

ちょうど「弱者の戦略」で「接近戦」ができなければ戦えない、と考えていたので、その思考を後押ししてもらった気がします。

そうだよな、これだよな・・・と腹落ちする内容でした。

先週の地域ド密着に続き、スモールな戦い方を学べたので思考の整理をしてみます。

みほのおばちゃんの存在

事情通の親切でちょっとおせっかいなマスターがいたりと、人が集まる場所がありました。地元に根づいたバーや居酒屋もそうした場所でした。井戸端会議や誰かの家の縁側でおしゃべりなんていうのも、実は地域の活力の源泉となる場所だったのかもしれません。

入川ひでと. カフェが街をつくる。そして、社会をつくる。 (pp.1-2). 株式会社クロスメディア・パブリッシング. Kindle 版.

自分には中学1年から通い続けているお好み焼き屋「みほ」があります。

地元に帰ると何よりもまず「みほ」に行き、これまた中学1年から同じメニューを食べて帰ります。

結婚する際は妻を連れて挨拶に行きました。

子供が生まれてからは、子どもたちを連れて食べに行きました。

今はおばちゃんが事故に遭いリハビリ中のため休業中で、心の拠り所を無くしたような寂しい想いでいます。

つまり、そんな場が本書のカフェの存在です。

スタバのようなサードプレイスとはまた違う、心に寄り添ってくれるそんな場所こそ、地域に根付くのだと思います。

チラシを配る=ラブレターを送る

開店前の宣伝活動としては、ひたすらチラシを配ることだけ。地道に、かつ徹底的に。これが僕たちのモットーです。

入川ひでと. カフェが街をつくる。そして、社会をつくる。 (p.18). 株式会社クロスメディア・パブリッシング. Kindle 版.

自分の師匠からはラブレターを配るつもりで、チラシを配りなさいと教えをいただいたことがあります。

当時は何のこっちゃ、とよく意味が分かりませんでした。

でも今はよく分かります。

子どもたちに関わる仕事をしていると、大半がその地域に住んでいる子たちがターゲットになります。

小学校や幼稚園、保育園のあるエリアです。

つまり広域に渡る訳でなく、ごく狭いエリアで戦うことになる訳です。

そうであるならば、いかに1対1の接近戦を取れるかどうか、という点がキーになります。

その地域をどれだけ大切に出来るか、愛することが出来るか。

これが問われることになり、まさに地域へラブレターを出すことがチラシ配布をはじめとする認知活動であるでしょう。

適正な圧倒的な距離感

毎日来てくれるので、挨拶は「いらっしゃいませ」ではなく「こんにちは」です。  お客さんと従業員の目線がフラットになる数少ない業態こそがカフェである、というのが僕の持論です。

入川ひでと. カフェが街をつくる。そして、社会をつくる。 (p.19). 株式会社クロスメディア・パブリッシング. Kindle 版.

前述した「みほ」のおばちゃんには「おかえり」と言ってもらいます。

自分の地元に、居場所に帰ってきたな、と穏やかな気持ちになります。

何もかも一度忘れてクリアにして、フラットな気持ちになることができます。

それが本書のカフェの存在であると感じます。

自分の居心地がいい、ということは自分のことをよく察してくれるということになります。

つまり、踏み込み過ぎず、かつ離れ過ぎない絶妙なポジション取りをしてくれる存在としてカフェがあるのだと思います。

大変難しいことではあるものの、その距離感にこそ地域で戦っていく答えがあるよう感じるのは自分だけでしょうか。


以上は、本書の序盤ではあるものの、非常に大切なことに気づかせてくれるそんな中身が充実した一冊です。

具体的にことはまたの機会に取っておくとして、地域ド密着の戦略を自分も実践してみることから始めます。


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