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20240511

新しいMacBook Pro(20240426)がようやく届いた。8日に上海から発送されて、3日が経つ。ネットで配達状況を確かめると、朝早くには「配達中」の表示になっていたので、午前中には届くだろうと心積もりをする。こういうのって、いざ待ちはじめると長い。結局到着したのは、午後3時過ぎ。待っているあいだには、ドローイングを描き、スキャンして、描線の調整とレイアウト作業まで進められてしまった。午前のうちに届いていたら、天気もいいし、ほんとうは美術館にでも行きたかった。でも、もう今日は出かけない。届いたあとは、セットアップに時間を使う。悔しさは多少あるにしても、どのみちやらなきゃいけないことには変わりない。

箱を開け、まずは新しいMacをいったん立ち上げて初期設定。OSを最新版にアップデートしておく。そのうえで、「移行アシスタント」という機能を使い、Wi-Fi経由で古いMacからデータをまるまる転送した。400GBくらいの容量を、2時間ほどで移し終える。思っていたよりも早かった。データの移行は特に問題なし。ただ、新しいMacでは、IntelプロセッサーからAppleシリコンに変わった都合上、Adobeのアプリのほとんどをインストールし直す必要がある。そうすると、これまで慣れ親しんだワークスペースが引き継げず、手動で地道に再設定をしなければならない。これがかなり面倒だった。ペンタブのドライバーやその他諸々もインストールし直して、動作を確認。さらに、スピーカーなどのBluetoothもつなぎ直し、制作環境をひととおり整えた。

どっと疲れた。なかなか神経をすり減らす作業だ。データ移行が途中で止まってエラーになったら……なんて考えると怖い。いちばん最初の買い替えのとき、原因不明のデータ破損で移行がうまくいかなかった経験があり、それがトラウマみたいになっている。事前に手順をしっかり調べて、そのとおりに実行しても、まだ不安になる。もうそれ以上、どうしようもないんだけれど。

2018年に買った古いMacBook Proは、一度バッテリーの交換をした以外、丸6年間、さほど問題なく使えてきた。内部で時折パキパキと異音がしたり、キーボードの一部に不調が表れてきたりと、心配になるところもないわけではないけれど(だから買い替えたわけで)、これからも予備機として使っていくつもりだ。

それにしても、ときめきがない。新しいマシンを手に入れたよろこびは、セットアップのめんどくささをまるで上回ってこない。だって、古いMacでも機能的には充分なんだもの。5〜6年しか使えない仕様になっているから買い替えているだけで、新機能に期待なんてほとんどしていない。10年20年もつのであれば、おそらく普通に使うだろう。iPhoneもそう。iPhone8で製品としては完成されているのに、これ以上なにが必要なのか。納得いかないサイクルに付き合わされて、降りられない。それ自体が苦しい。経済とテクノロジーの要請に縛られるばかりで、まったく自由を感じられない。

新しいMacBook Proで書く最初の日記がこんな嘆きって、どうなんだ。とりあえず、キーボードはとても打ちやすい(以前の「バタフライキーボード」は打鍵感があまりよくなかった)。Touch Barがなくなって、すべて物理キーになったのもうれしい。HDMI端子をつなげられるポートも、MagSafeコネクタを採用した充電ケーブルも便利だ。角ばったフォルムもかわいい。5年はしっかり使いたい。ともかく5年は無事でいてくれ。

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