(雑記)米津作品を通じて感じていること。
雑記(ひとりごと。)
「月を見ていた」のMVを見て、衝撃を受けたのが3週間くらい前。それから米津作品にハマり、レビューを書いてきた。
どの作品にも言えるのだけれど、作品の中にたくさんの要素が散りばめられていて、丁寧に見ていかないとうっかり見過ごしてしまう気がする。それくらい緻密で繊細だ。(もちろん、あれこれ考えずに感覚的に聴くだけでも十分楽しめるけど。)
そういうふうに一つ一つの作品を堪能つつ、遡っていくように米津さんが歌を作るときのことを想像してみる。
人物像も含めて設計図のようなものを詳細に考えて作っているのかな、という気がした。
全体の構成と細部(言葉や音)とを、丁寧に、一つずつ思いを込めて作っている。
それをこねたり、引っ張ったり、伸ばしたり、、、そんな試行錯誤をしているであろう空気感や緊張感が伝わってくる。
だから、米津さんの作品は曲にとどまらなくて、鑑賞していると、いつの間にか詩や小説にもなるし、絵画や映画、建築物、手紙にもなることだってある。
そこにある「美」を感じて感性が刺激される。
聴くだけじゃなくて、読んだり、観たり、その世界に没入することで、どんどん世界が広がっていく感覚になるのは私だけではないと思う。
それとは別に、作品を通じて自分自身と向き合うきっかけにもなる。
ここまでは感覚的な魅力で、凡人の私から見て具体的にどういうところがすごいのかというと、ざっくりいうと以前の記事で書いたところだが、
・見えないところを見る力
・人に対する真摯さ、想像力
のようなところだ。
その感性なのか、パワー、魂のようなものが作品からヒシヒシと伝わってくる。
作品が、言葉の一つ一つが生きている感じがする。
加えて今回書きたいのはもう少し具体的なところ。
1.いろんな分野の知識教養が深い。(音楽、文学、漫画、映画、美術、伝統芸能など)
2.常に変化進化している。
・10代女子が胸キュンするような甘くて切ない歌
・活きの良い男子の心を鷲掴みにするハードボイルドで刺激強めな歌
・文学好きを心酔させる和歌や文学作品のような歌
・落語好きをも唸らせる、古典落語をモチーフにしてウィットに富んだ歌
などなど。
特に聴く人の対象は絞っていないと思うが、年代とか嗜好とか関係なく幅広い層に刺さるようなコンテンツとジャンルの豊富さ。
普通、一般的な人は変化を恐れて変われない。(と思う。)
私自身が多分そうなのだけれど、「自分はこういう人間だ。こういうことはして、こういうことはしない(できない)」というような空想の檻を作りあげ、その中に自分を棲まわせている。
ある意味、魔の自己暗示にかかっているのかもしれない。
それは歳を重ねて行けば行くほど顕著だ。
それが悪いことかどうかというと、そうでもない気がするのだけれど、でも確実に言えることは、
変化を恐れない米津さんから元気をもらっている、ということ。
米津さんの曲を聞いていると、元気が湧いてくる。
特にオチもない、結論もない独り言。
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