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オンライン哲学講座 坂口安吾『文学のふるさと』を読む ─私たち自身の「ストーリー」のために─(全2回 4/24(日)・5/1(日))

こんな今だからこそ〝生きること〟と〝人のあり方〟を考えたい「オンライン講座」

あなたにとっての『ふるさと』は、ただ「心安らぐ生まれ故郷」であるだけですか?

オンライン哲学講座
坂口安吾『文学のふるさと』を読む 
─私たち自身の「ストーリー」のために─


「生きよ堕ちよ」(『堕落論』1946年)という言葉で知られ、無頼派を代表する作家・坂口安吾(さかぐち あんご 1906年~1955年)。『堕落論』に先立つこと5年ほど前の1941年に、安吾は『文学のふるさと』という短いエッセイを発表しています。

その中に、こんな一文があります。

「私達はいきなりそこで突き放されて、何か約束が違ったような感じで戸惑いしながら、然し、思わず目を打たれて、プツンとちょん切られた空しい余白に、非常に静かな、しかも透明な、ひとつの切ない『ふるさと』を見ないでしょうか。」
                   坂口安吾『文学のふるさと』より

「観念の眼を閉じるような気持ち」、「モラルがない、ということ自体が、モラル」、そして「絶対の孤独」、安吾独自の表現がちりばめられたこのエッセイには『堕落論』をはじめとしたその後の作品において展開される、安吾の思想のエッセンスが凝縮されています。

そして、このタイトルにある『ふるさと』もまた、安吾独自の表現であり、たとえば私たちが一般的にこの言葉に込める「心安らぐ生まれ故郷」という意味あいとはまったく異なります。安吾の説く「ふるさと」−−−− それは私たち人間が「生きていること」の、そして「生きてゆく」ことの根源である、と言えるでしょう。

難しいと思いましたか? でも、安心してください。この作品についての予備知識がまったくなくても、事前に作品を読まなくても大丈夫です。この講座では『ふるさと』について、哲学研究者であり哲学教員でもある中畑邦夫とともに、作品を丁寧に読み進めながら、哲学的な観点からきちんと説明し、理解を、納得を、サポートしてまいります。

新型コロナウイルス感染症、ウクライナ問題など、混迷や不安、怒りや絶望が続き、さらにはさまざまな変化が始まりつつある〝今この時だからこそ〟「生きるということ」や「私たち人間というもののあり方」について、あらためて考えてみる必要があるのではないでしょうか。

そして、この講座は、きっと、あなた自身の「生きる」や「人生のあり方」の手がかりや手助けにもなることでしょう。

『文学のふるさと』はインターネット電子図書館「青空文庫」でどなたでも無料で読むことができます。https://www.aozora.gr.jp/cards/001095/files/44919_23669.html
また、YouTubeにて講師による朗読を公開しております。https://www.youtube.com/watch?v=X3fUu2wXDfs

Peatix告知・参加募集ページ
https://peatix.com/event/3225420

☆オンライン参加
全二回(第一回4/17(日)、第二回4/24(日)、いずれも午後5時~6時30分)
第一回目はレクチャー中心、第二回目はレクチャーに加えて質疑応答の時間を設ける予定です。
参加費 5,000円(二回分)
・Zoomを使用します。お申込みいただいた方にPeatix内のメールにてURL等をお知らせいたします。
・4/17(日)の開始直前までお申し込みを受け付けております。お申込み時に二回分の参加費をお支払いいただきますようお願いいたします。
・Peatix以外にもPayPay、銀行振り込み等でのお支払いが可能です(正直に申し上げますと、Peatixからのお申込みよりも、ナカハタ的にはとってもとっても助かります!)。
paypay ID : phidia
銀行振込をご希望の方はお問い合わせください。

☆動画視聴
レクチャー部分の動画視聴のみも受け付けております。お申込みいただいた方に動画をインターネット上にUPした後にURLをお知らせいたします。なお、視聴期限はありません。いつでもいつまでもご視聴いただけます。※オンライン講座にお申込みいただいた方は追加料金なして動画も視聴いただけます。
動画視聴料(視聴期限なし) 3,000円(動画2本分)
・動画視聴につきましても、Peatix以外にPayPay、銀行振り込み等でのお支払いが可能です(そしてこちらにつきましても、Peatixからのお申込みよりも、ナカハタ的にはとってもとっても助かります!)。
paypay ID : phidia
銀行振込をご希望の方はお問い合わせください。


坂口安吾について
1906年(明治39年)10月20日、新潟県生まれ。太宰治、小田作之助らとともに「無頼派」とよばれる作家である。その執筆活動は小説、エッセイ、評論など多岐にわたる。代表作品は『風博士』『日本文化私観』『堕落論』『白痴』『桜の森の満開の下』『不連続殺人事件』 など。東洋大学印度哲学倫理学科で仏教を学び、さらにアテネ・フランセでフランスの文化や哲学・思想に親しんだこともあり、その作品の多くに哲学的な魅力が感じられる。1955年(昭和30年)2月17日、群馬県桐生市の自宅にて脳出血のため死去。享年48歳。

講師について
中畑邦夫(なかはた くにお)千葉県柏市出身。博士(哲学)。明治大学法学部法律学科卒、上智大学大学院博士後期課程修了。現在、上智大学等で哲学、倫理学、宗教関係の授業で教鞭を執る。専門はヘーゲルの哲学、キリスト教思想、医療倫理、生命倫理、ビジネス・エシックス。また、哲学対話のファシリテーターや企業内での研修会やインターンの講師などを務める。さらに坂口安吾についての論文も多数執筆しており、日本国内のみならず英語による論文も発表している(“Decadence” and “Conversion”─The thought of Ango Sakaguchi─ in Apocalypse Deferred :Girard and Japan, University of Notre Dame Press, 2017)。「アカデミックな世界の『外』で、哲学をはじめとした教養を愛する人々のコミュニティをつくることを目指して活動しています!」



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