心のなかの幸せ
共通テストが始まった週末ですね。この日に向けて頑張ってきた学生たちがモチベーションを高めながら迎えるわけですが、残念な事件が起こってしまいましたね。。。
自分が思っているように勉強がはかどらないという理由で、受験生らを襲って自分も死のうと思ったということですが、大学受験の結果だけが、自分の人生を左右すると思っていることが愚かであり、自分一人でならまだしも、関係のない受験生を巻き込んでしまったことが残念でたまりません・・・
たぶん、被害者の親も同じこと、もしくは、それ以上の想いを持っているでしょう。
この事件だけではありませんが、最近、短絡的な考えで、関係のない人を巻き込む事件が多くなっています。
たぶん、心のなかにある幸せが空っぽになっているのかもしれません。
今回のnoteは、この年始で読んだ本を紹介させていただきながら、お話させていただきます。
おっと
大事なご報告を忘れるところでした💦
前回のnoteが、「#note書き初め2022【ビジネス】記事まとめ」に紹介していただきました~👏
またご覧くださいね~
◆目的を見誤っている時代
冒頭で触れさせていただいた事件ですが、加害者の学生は、何のために勉強をしていたのかということです。
もしそれが有名大学と呼ばれるところに入学するだけが目的なら、意味のない勉強ですし、有名大学に入ったから、人生が安泰と思い込んでるのであれば、それ考え自身が愚かです。
大学は目標であって、目的ではないはずです。
目標と目的と違うことすらわかっていないのかもしれません。
目的は、あくまでも最終的に自分が成し遂げたいことであり、そのために目標があり、その目標を達成するために手段を選ぶわけです。
しかし、今回の事件を例にすると、有名大学に行く、または勉強をすることが目的となっていて、その目的が達成できなかったから(まだやり直しが効く段階なのですが・・・)、短絡的な犯行に至ったわけです。
でも
有名大学に行くことが目的となるのでしょうか?
よく考えてみてください。
有名大学に入ることが目的ならば、合格した時点で目的は達成したわけですから、残りの長い人生はどのように過ごすつもりだったのでしょうか?
有名大学に入ったからと言って、人生が安泰になるわけではないのに、それが目的っておかしいと思いませんか?
さらに、勉強がはかどらないということも目的となり得るでしょうか?
どちらも間違っています!
なぜなら、勉強は手段であり、有名大学に行くことが目標となるからです。決して有名大学に合格することが目的とはなり得ないのです。
今回の事件を例に出してお話していますが、こういうことって、身の回りでも日常的にも非常に多く起こっています。
まちづくりの分野でもそうです。
施設を整備したから人が来ると考えている人が、いまだにたくさんいてます。施設を整備しただけでは人は来ませんし、まちが再生することもないのです。あるとしても一過性のまやかしの世界だけなのです。
まちづくり以外でも、仕事や、まちのために思って立ち上げた団体の活動にしてもそうです。仕事や活動をすることが目的となっていて、その先のことは何も考えていないということが往々にしてあります。
行政のやることもそうです。新規事業の立上げが目的となって、立ち上げた後に何も計画をもっていないから、事業は失敗するのです。
◆心の中のバケツ
さて、ここからが本題となりますが、年始の休みの時に読んだ本の中に「心の中の幸福のバケツ」という本があります。
この本は、「さあ才能に目覚めよう」という本の作者の孫にあたる、トム・ラスという人が書いた本です。
この作者は、早い時期から病気に冒され、失明や全身癌に冒される恐怖に闘いながら、それでもポジティブを貫いた人だそうです。
この本に書かれている内容ですが、人の心を水の入ったバケツに喩え、バケツの中の水がいっぱいの時は気分がよく、逆に空っぽに近づけば近づくほど、最悪な気分になるということです。
この図であるように、ひしゃくで水を掻き出す行為が、いわゆる人を傷つけることを言ったり、暴力をふるったりと、人に悪影響を与える行為をすることです。
逆に、人からいいことを言ってもらえたり、自分が他の人をほめたりしたら、水の入ったひしゃくがバケツの中に汲んでくれることになるというお話です。
この本の中で、色々な調査について触れられていますが、イギリスや日本、中国、フランス、アメリカ、カナダの学校に通う子どもの成績でどこに関心があるかという調査で、不得意の科目を重視し、得意な科目には、あまり重視していないという調査結果が出たそうです。
つまり、どの国の親も「なんとかしていい大学に入れたい」という願望が強い傾向にあると触れられています。
この結果を見ると、冒頭に触れました事件の背景もこうしたプレッシャーもあったのかもしれません。
◆心の中の幸せ
昔、癌を患った落語家の方が、1人で全国を行脚して落語の興行に回ったという記事を見たことがあります。
この方は末期癌で、同じ癌で苦しむ人を励ますということを掲げながらも、時には行った先で励まされながらも行脚したそうです。
末期癌だと歩いて全国を回ることすら難しいと思いますが、それでも歩いて成し遂げたそうで、余命宣告をされたかどうかまでは知りませんが、130日という期間を過ごせたのは、やはり目的があるということと、その行く先々で人と出会い、人を励まし、また人から励まされといった、心の中のバケツに水がたまっていたからではないかなと思ってしまいます。
トム・ラスもそうですが、何か幸せのバケツに水がたまってくると、傍 から見ていても、「こんな状態で大丈夫なのか」と思われる状況でも、考え方ひとつで幸せを感じることができ、それが想像を超えたパワーを生み出すのでしょうね。
よく、「●●がないからできない」とか、「●●に恵まれていないから自分の力ではどうしようもない」とか、できないためのいい分けをする人がいますが、広い世界に視野を向けると自分たちが置かれた環境は恵まれているはずなのに、可能性を自ら排除して、転がっているチャンスを生かせていないのは残念ですね・・・
◆乾けない世代がからこそ
以前「モチベーション革命」という本を読んだのですが、そちらで書かれていたのが、戦後間もない時期から高度経済成長期までの間は、頑張れば形になり、それがモチベーションとなっていたが、今は既にモノがある状態の中で生まれ育った子どもたちには、お金やモノ、地位といったことのためだけでは頑張れない、埋めるべき空白がそもそもない「乾けない世代」だと書かれていました。
しかし、金品や地位のために働くモチベーションがない世代だからこそ、これからの希望になるとも書かれていました。モチベーションの矛先が、物欲・名誉から違った形となってきて、その形を達成することがモチベーションになるのでしょう。
今回の事件を見ていると、乾けない世代だからこそ、心の中の幸せのバケツに水を一杯にしなければならなかったのかもしれません。
◆ポジティブにいこう!
最後に、「心のなかの幸福のバケツ」でポジティブなるための5か条が書かれていますので、簡単に紹介しますね。
①バケツの水をくみ出すのをやめる
お金を貯めたいなら、お金を借りるのをやめる必要があるのと同じく、幸せのバケツから水をくみ出す行為をやめる必要がある。
②人のよいところを注目する
人との会話で相手のよいところを見つけると、幸福のバケツに水を注ぐチャンスにつながる。
③親友をつくる
嫌な仕事やサークルを辞めない理由があるとすれば、それは「親友」がいるからと思われる。心理学者エド・ディーナーの言葉によると「自分が幸福だと強く感じている人たちは、質の高い人間関係をもっている」そうだ。
④思いがけない贈り物をする
贈り物は大小、値段に関係なく、思いかけずもらう方が、幸福のバケツにたまる水は多いみたいだ。
⑤相手の身になる
常識にとらわれずに、相手に伝わる(合わせる)かたちで幸福のバケツに水を注ぐことがポイント
いかがでしょうか?
今日からできることから始めていくと、このnoteをご覧いただいているあなただけでなく、あなたに関わった人全てが、幸福の相乗効果を巻き起こすことができると思います。
ゲームと違って、人の人生はリセットできません。だから、人は幸せの中でいる必要があるのです。その幸せは、あなたの考え方や行動一つでつかめるのです。
◆告知
バリュー・リノベーションズ・さの(VRS)では、この度、新たなスタイルでのイベントを開催します。
その名も「バリュー・ライブラリー」です。以前告知させていただいていますが、今週金曜日19時から開催しますので、素敵な本と自分の暮らすまちについて語りあいませんか?
詳しくは下の画像をクリックしていただきましたら、リンク先へ移動しますので、ご覧ください。
ぜひぜひご参加いただき、みなさんと幸福のバケツに水をいっぱいにしたいです~📚