コーヒー豆の見た目の美しさ
久しぶりに神経をすり減らしながらコーヒー豆を見つめている。
眉間のシワがすごい。
目に見える正中線が出来上がるほどだ。
ターゲットを発見しては、その欠点豆を取り除く。
老眼ではないが老眼鏡がほしいぐらいだ。
コーヒー豆の見た目の美しさは、品質を反映していると思っている。
おいしいかどうかは断言できないが、少なくとも品質が良いといえる。
コーヒー豆には欠点豆と呼ばれるものがある。
コーヒーを淹れる以前に存在する、コーヒー生豆自体の「素材としての欠点」。
香味を低下させる要因だ。
生豆のふぞろいによる焙煎ムラ(火の通りのばらつき)や、虫喰いのある豆が主たる欠点豆となる。
(豆以外に、石が混入していることもある)
なかでも、虫喰い豆というのは厄介で、ガッツリと虫喰いに合った豆はすぐに判別できるが、そうでないものの方が多く、老眼鏡がほしいぐらい。
縫い針で刺したような穴があるものがそれだ。
どういう状態のものを取り除くべき欠点豆と定義づけるかはお店次第。
cafe旅人の木では、写真のようなものは取り除く。
欠点豆を取り除くのは「手間をどこで掛けるか」という問題でもある。
ざっくり言えば、生産国、消費国のどちらで手間をかけるか?
一般的には、農園(生産国)で大まかな欠点豆(重度の虫喰い豆や異物)が取り除かれ、コーヒー生豆が出荷される。
農園(生産国)が品質に重きを置く場合、この時点でかなり綿密に欠点豆が取り除かれる。
手間がかけられた分、焙煎後の欠点豆は少ない。
1キロのコーヒー生豆を焙煎をして、数粒ほどだ。
ちなみに、少なく見積もって4,000粒中の数粒。
(国や農園、品種によって粒の大小があるため)
焙煎後の手間は非常に少ないし、香味も豊かであるものが多い。
仕入値も高いが、高い理由には納得している。
もちろん、欠点豆が多いから香味が悪い、決定豆が少ないから香味が良いとは限らない。
ただし。
「これはコーヒーの香味を落とす原因になる豆だ」という認識があるかどうかは、そのまま品質に結びつくものだと思う。
なかなか表舞台には登場しない、欠点豆と見た目の美しさの話。
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