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Ω(抵抗)が少ないチームの生まれ方②
これはチームを変えたいのにメンバーがついてきてくれない問題の原因と対処法についてのnoteの後編です。前編はこちらhttps://note.com/kundipp/n/n31b2f380f17a
さて、前回はチームのスタイルに合意が無いと温度感の差が生まれると書きました。チームのスタイルについて合意を得るには、まずは各メンバーの思い描く理想の活動スタイルを把握、リーダーも伝えることが必要。
でもただ思っていることをシェアすればいいってもんではない。
活動スタイル:
チームが存在目的(ゴール)にたどり着くまでの道の選び方・進み方
理想のスタイルを説明できるか
これは大いに自戒でもあるのですが、自分のもつ理想の活動スタイルは説明する/しない以前に意外とできません。そのスタイルが望ましいということが自分にとっては当たり前過ぎて、いつも無意識に考えているからです。何かしら言葉にすることはできても正確に伝わりきらない。
伝わらない原因は、理想の解像度の低さ。例えば「楽しいチームがいい」と言っても、解釈は分かれます。
<「楽しい」チームの捉え方>
Aさんの場合:プライベートでも仲が良い
Bさんの場合:自分のできることが増える
Cさんの場合:ユニークなことをする
解像度が粗いと解釈が分かれる。解釈が分かれると、「楽しく活動しよう」とみんなで合意したはずが、実行フェーズで「思ってたのと違うー!」と振出しに戻ります。
理想の解像度を上げよう。
活動スタイルは3つの領域で考えることができます。最下段は各領域のスタイルの例です。
※活動スタイルは現状からゴール(目的)までの行き方なので、何を目的とするかはここに入れない
特定の領域内でも理想は人によってさまざまだし、3つの領域で特に何処にこだわるかも人それぞれ。出来ることを増やしたい人とプライベートでもみんなと仲良くしたい人を「直感重視で行くぞ!!」ってリーダーが引っ張ってもうまくいかない。うまくいってもそれは偶然。
リーダーが自分の理想のスタイルでチームを引っ張る危うさは明らかですね。
さっきの「楽しいチーム」をこの表に当てはめるとこんな感じ。
自分のできることが増えて、成長を楽しみながら活動がしたいなら、「楽しい活動」ではなく「自己成長できる活動」がしたいと伝えましょう。
自分のこだわりはどの領域のどんなスタイルかを明確にする。3領域全てにこだわりを持つ必要はありません。どうしても譲れないものだけ選びましょう。
メンバーのこだわりスタイルを把握する。
では、次に↓の表をメンバーに埋めてもらいましょう。ヒアリングでも可。どうしても活動(仕事)する上で譲れないものを考える。それがきれいに黄色の枠のいずれかに収まればOK。収めることが出来なければ、一旦<ボンヤリ>欄に書いておいて、ヒアリング等を通して解像度を上げる。きれいに黄色の枠のいずれかに収まれば解像度OK。
「チーム」のスタイルを決める
リーダーじゃない!!!!チームのスタイルを決めます。誰だって自分のしたいようにしてるときは楽しいし、他人のしたいように動くのは面白くないと思います。重要なのは、自分が納得するスタイルで活動すること。自分たちのしたいように動くために、「自分たちのスタイルとは?」の共通の答えを持ちましょう。
みんなが「いいね」と共感したスタイルを採用していく。ここで注意点が2つあります。
①選び過ぎないこと。極限まで絞って、最低限これは守ろう、というものを設定してください。これはチームで守る最低限のルールになるので、選び過ぎると余白がなくなります。拘束がきつくて逆に楽しめないなんてことに。
②ありのままの自分としての「いいね」を大切にする。リーダーポジションの人は特に、「成果を出すためにはこのスタイルが必要だ!」という発想を持ちやすいと思います。でもゴールまでの道のりはいくつもあるわけで、現にいろんなスタイルの会社た組織が成果を出しています。今たいせつな観点は、「どんなスタイルであれば自分がイキイキできるか」
敢えての「自由」ならOK
仮でつくってみました。
しっかりと合意を得たうえでの「自由」はOKだと考えています。結局?って感じかもしれませんが。ただし、本当に何でも受け入れられるなら。
この例のチームなら、【人間関係】【対課題姿勢】さえ守っていれば、成長意欲の強いメンバーが冷笑されるようなことがあってはいけないし、一方でこの組織で自己成長を考えない、「片手間でやってます」といったスタンスが非難されることがあってもいけない。ただ人脈を広げるためにやってきた、お金のためにやってきた、という人も受け入れる。
それだけの覚悟があっての「自由」なら、とても魅力的な特色の一つになると思います。しかし、それなしに「自由」にすると不和の原因になりかねません。約束(拘束)は少ないほうがいいけれど、慎重に。
とはいえ組織は変わるもの
より良いチームを作ろうとして、その時なりのベストを尽くすのは当然です。でも、中の人は変わるし、同じ人でも価値観は変わる。だから、組織制度や文化がそれに合わせて変わるのも自然なこと。これまで絶対だと思っていたものを変えてもOK、いったん作った仕組みを修正するのもOK。「せいぜい8割完成」くらいのつもりで運用していただければ、と思います。
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