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生きることは変わること

今、私は専業主婦だ。きっと5年前の私が聞いたら、とんでもなく驚いていると思う。それくらい私は自分の仕事が大好きだったし、出産しても子育てしながら仕事を続けていくことが当たり前だと思っていた。そしてそれが出来ると思っていた。なんの迷いもなく。
だからこそ都内の激戦区と言われる場所で、保活をして最も入りにくいといわれていた1歳児の枠をつかみとった。

でも今、私はその仕事を辞めた。
自ら辞めることを選んだ。

理由はいくつもあるのだけれど、きっとどれも決定的なものではない。
「子育て期は一瞬。もっとこの時間を大切にしたい」
「毎日時間に追われ続けているのが辛い」
「疲れた。とにかく一度止まりたい」
「夫婦関係も最悪。修復したくてもその時間も気力もない」
・・・などなど。

きっとワーママであるなら、どれも感じたことがあるようなこと。
今までだってそれらを感じたことがないわけではない。見ないふりをして、蓋をしていたのだと思う。

働くことは好きだった。忙しくても、時間がなくても私なりに仕事へのやりがいを感じていた。

ただ昨年の春、それまでの時短勤務(30分時短)からフルタイムに戻し、数週間した経った時に私の身体が悲鳴をあげた。

片耳が聞こえなくなった。
それとともに激しい目眩、吐き気が加わり、仕事どころではなくなった。

休んでいる間に自分の中で「このままでいいのか?」という思いがふつふつと大きくなるのを感じた。

身体が悲鳴をあげ、息子との時間を楽しむ余裕もなく「はやく、はやく」と急かす毎日。常に頭の中で仕事のこと、家に帰ってからの段取り、次の休みの過ごし方(この頃、土日もほぼワンオペでした)を考え続ける。

きっと限界だったのだろう。今ならそう思える。

それまで気が付かない「ふり」をしていた数々のことが、体調不良とともに顔を出し、向き合わざるを得なくなってしまったのだ。

今はその時に考えていたことの1つ1つを生活の中で叶え、家族の、そして私の生活を整えている。

この生活になるまで、考えてきたことはのちのち記していくとして。

迷い多い中で、私の背中を押した一言は
「生きることは変わること」
これに尽きる。

時間がないことを理由に、変わることを受け入れにくくなっていたけれど。生きているからこそ変わっていいのだ。変わっていこう。



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