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地域のスタートアップ生態系には映像メディアが必須だ、とVCやってたら気がついた。

結論から言うと

地域のスタートアップ生態系エコシステムは、独立系VCだけでは足りない。映像メディア(地上波)が必要である。

です。

ただし、仮説に次ぐ仮説なので、あくまで今一当事者としての中の人の意見として聞いてもらえたらと思います。




地域の独立系VC

ぼくたちは、「瀬戸内エリアにしか投資しない」という、制約と誓約を背負ってVCを立ち上げました。

©️HUNTER×HUNTER

VCというのは、誤解を恐れずに言い切ってしまうと、投資家からお金を集めて、スタートアップに投資する、そういう仕事です。

酒屋の倅と弁護士崩れという、業界完全未経験な二人がつくったVC。
集めた金額はおよそ1億円。
この金額は、僕のような小市民からすると大金なんですが、VC業界では超少額。もしかしたら現存するVCの中で一番小さいかもしれません。

それでもゼロとイチの間にはとてもつもない差があって、瀬戸内エリア唯一の独立系VCをつくったことで、たしかに生まれてるものがありました。

現在は、2号ファンド立ち上げに向けて奮闘しています。


課題的なもの

一方で地域の独立系VCをつくり運用する中で、地域特有の課題、主にスタートアップ支援やVCサイドでの課題も見えてきました。

端的にいうと

「スタートアップに興味ある人は、スタートアップに興味ある人だけだ」

です。

何を当たり前のことを…と思われるかもですが、これ結構地域だと致命的なんです。

約2万社といわれるスタートアップの半分以上が東京に所在地を置き、2番手の大阪でも800社程度。つまり、トップと2位は9000以上の差があります。スタートアップは東京一極集中です。それはすなわちそのまま、スタートアップに興味関心を持つ人は東京に一極集中ってことです。

ちょっと東京にいる人にはイメージ湧きにくいかもしれないんですが、スタートアップに関連するイベントを開催した時、「スタートアップ」を「新しく始めること」くらいで捉えてる人が半分くらいになったりします。

もっというと、東京で開催したら確実に100人は超えるような方を招いてイベントしても、10人も集まらなかったりします(集客とか他のものだとうまく行ってるような場所ややり方でもです)。


つまりですね、スタートアップに興味関心ある人が地域にはほんとにいないんですよ。政府が「スタートアップ育成5か年計画」など謳っていても、地域でそのことに興味関心を持っているのは、歴史ある企業の役員クラスや、地域で頑張るイケてる人たち、トップ層のビジネスマン、そういう人たちだけなんです。

とすると、10年前に東京で起こっていたようなことが起こってます。たとえば、大学生が就職先にスタートアップを選択すると、親御さんが本気でブロックしにきたりします。起業すると説教するおじさんが大量に湧いてきたりします。VCっていうと詐欺師扱いされたりします。



だから、映像メディア

僕たちは昔からなぜかメディアに対して興味関心が強く、いろんなチャレンジしてきました。Podcastやラジオなどの音声に始まり、ツイキャス、YouTube、果てはVtuberにもなってみたりしたのですが、ハマるものはありませんでした。

そんな中、投資先であるABABA久保さんに紹介されて出会ったが8bitNews主宰でジャーナリストの堀潤さん


…衝撃でした。

ここまで、視座高く、熱量込めて、実際の行動を伴って、地域に映像メディアが必要であることを語り、動ける人は日本に一人もいない、そう思わされました。


当然に意気投合し、その日のうちにガンガン詳細を詰めて、始めることに。

『Setouchi Startup Flag』

通称 #セトフラ


TV(地上波)に十分耐えられるクオリティでの映像制作を行い、はじめはYouTubeで流しつつ、3〜6ヶ月後にTV(地上波)で流していく予定です。



旗を立てる

『Setouchi Startup Flag』という名前の通り、旗を立てていくことで、仲間が集まってきました。


Forbes JAPANの「スモール・ジャイアンツ」との連携や、岡山市のスタートップ支援拠点「ももたろう・スタートアップカフェ」との提携も開始当初から決まり、同じ船で進んでいくことに。



作中の曲は、昔からの友人ピアノインストバンドSANOVA『Graceful Day』。昔から冗談半分で「僕らが番組はじめたら、曲ぜひ!」って言ってたのが叶って嬉しかった。


ロゴは、irodori 沙桜ちゃん 。僕らのめんどくさいオファーも完璧以上に仕上げてくれてて、ほんと嬉しい。最高です。

ちなみに幻影旅団のビデオテープです。これだけで分かった人、今度飲みましょう。


出演は、瀬戸内エリアのスタートアップ起業家やアトツギベンチャーの方々。快く出演okしてもらえて、踏み込んだ話も一緒にできて、収録いつもずっとおもしろいです。



他にも決まってる提携、連携がいっぱい。ご期待ください!


今後の展開

ぼくたちの、演者としてのレベル上げはずっとやり続けるとして、大きく2つやりたいことがあります。


地域企業向け

「スタートアップと関わりたいけど、どうすればいいかわからない!」そんな地域企業さんといっぱい会います。そんな企業さんにいきなり「LP出資してください!」は当然ながら通らないわけで、、。でもそれってそこにある大切な想いを汲み取れてないってことで、すごくもやもやしてました。

だからまずは、「地域のスタートアップ番組にスポンサーする」というところから入ってもらえたらと思っています。これはやったことある企業も多いし身近なはずです。少額でもいいんでまずは最初の接点を。

そうすると、情報が入ってくるだけでなく、スタートアップに(広義の意味で)投資しているってポジションが手に入り、立ち位置が変わります。すごくぶっちゃけていうと、その認知が広がることで、内部での決裁が通りやすくなります。経済界の偉い人たち同士の会話で、「おたく、スタートアップに投資してるそうだね」みたいなふうに言われることになり、社長や会長がどんどん認識していきます。

そしてゆくゆくは、VCにLP出資する、自前でCVCつくる、いろんな展開に繋がっていきます。

実際、LP→直投資(実質CVC)みたいな流れは生まれてます。
そんなふうに、僕たちのメディアを使ってもらえたらと思います。


地域スタートアップ、アトツギ支援者向け

地域のスタートアップ、アトツギベンチャー文脈のイベントがたくさん開催されています。でもまだまだそれらの情報がどういうもので、どんな人が来て、なぜやってるのかは伝わってません。そういう地域のイベントに取材(という名の遊びに)行かせてもらえたら、冒頭で紹介などさせてもらいます。

実際セトフラ観てもらったらわかると思うのですが、これ結構よくて、今まで埋もれてたものが顕在化していく感覚があります。僕らをぜひ、お招きいただくと幸いです。


さいごに

これから水曜21:00からYouTubeで毎週放送されます。
毎週ですよ毎週!
TVに備えて、そのペースで収録→制作→放送をやっていきます!

チャンネル登録してお待ちいただけたらと思います。


さいごに、堀潤さんの言葉で印象的だったことがあります。

The New York Timesはいわば東京新聞だし、The Washington Postは、いわば永田町新聞。世界の中の一地域メディアに過ぎない。でも彼らは、自分たちの問題を、課題を、視点を、悩みを、いつも世界に呼びかけてる。地域でメディアをやるというのはそういうこと。


僕たちはそれを、ここ瀬戸内から。





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