くもり

イラストレーター/画家として日本で活動してきた高橋常政。 くもりはその娘です。 基本的…

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イラストレーター/画家として日本で活動してきた高橋常政。 くもりはその娘です。 基本的にここに載せるのは2013年から4年間、講談社フェーマスの月刊誌に連載してきた「絵作りレッスン」という 技法プラスα。 このまま埋もれるのはもったいないと思い、表に出すことにしました。

最近の記事

高橋常政の全絵画技法レッスンー色鉛筆とパステルの併用技法        *持ち物から下絵まで

紙について 両面ケントのイラストボード。一ミリ厚程度、表面がつるつるのもの。 あるいは 超厚口のケント紙がいいです。分厚くて柔らかい紙やワトソンとかマーメイドや画用紙などのテクスチャーのあるものは全く向いていません。 昔はアメリカやドイツ製のイラストボードがあって紙にクレイ(粘土)分を含んでいて実に使いやすかったのですが今は見当たりません。 その代わりに薄い薄いジェッソの地塗りをする。 水200 cc に小さじで軽く一杯程度のジェッソ。 広めの刷毛でさっと塗る。刷毛目は残

    • 高橋常政の全絵画技法レッスンー   色鉛筆とパステルの併用技法 その1

      先ずは作品を見て下さい。1978年からその辺りの作品たちです。 古いかもしれないけどまあ勘弁。この方法でピンクレディを描かされた事もあったし、、。 色鉛筆の可能性が感じられてもらえばうれしいです。 普通,色鉛筆とかパステルは,淡い色調の優しい画材という感じがします。 色鉛筆は手軽だし、さっと描いてもいい感じになるような「気」もする。 子供のときに買ってもらった36色セット。 ノスタルジックで今思い出しても心ときめきます。 しかしぼくの色鉛筆技法(正しくはパステルも併用す

      • 高橋常政の全絵画技法 レッスン 色鉛筆技法 その2 簡易編

        まずはアイデアスケッチです。(図1) 中国古代の陶俑からのヒント。どことなくぬるーとした形がおもしろくて、 馬に乗ったものもあるのでいつか油彩で描きたい。 次にこのアイデアをもとにトレぺに下絵を描きます。(図2) 引き写しはトレぺの裏に白のパステルを直接薄く塗って。 実際に描く紙に上からなぞります。 実際の紙に描いていきます。まずはパステルで色を置く。 背景の空は夜空なので、ぼーっとぼやけた星と歪んだ月。 紙の地色がグレーなので全体にクールな色の方向に傾いて行きます。

        • 高橋常政の全絵画技法レッスンー色鉛筆技法その1簡易編

          ファーバーカステロを中心に他の社も。 パステルもつかって、「色の着いた紙」に描いてみます。 茶色やグレーに染めた紙の上に黒や茶色のコンテと白のコンテで描いた古典のデッサン作品を見たことがありますか?図1みたいな。 あの方向を一歩進めて色鉛筆で描くことを考えたからです。 また、ソフトパステルで絵を描く人はぜひ有色の紙に描いて見ることを薦めます。 紙の色より明るい色は画面上で明るく見える、でも下の色の影響は受ける。白い紙に描くのとは根本的に違ってきます。 紙はグレーのコットン

        高橋常政の全絵画技法レッスンー色鉛筆とパステルの併用技法        *持ち物から下絵まで

        • 高橋常政の全絵画技法レッスンー   色鉛筆とパステルの併用技法 その1

        • 高橋常政の全絵画技法 レッスン 色鉛筆技法 その2 簡易編

        • 高橋常政の全絵画技法レッスンー色鉛筆技法その1簡易編

          色鉛筆勝手に使い勝手検証!!第3回

          MITSUBISHI UNI/三菱鉛筆 (日本)ユニカラー HOLBEIN(日本)アーチスト色鉛筆 *MITSUBISHI UNI ユニカラー 昔の色鉛筆の感じです。芯は固め、太い。折れにくい。 水に溶けず重ね描きはできないけど安定した品質です。 ただ色設計が個性的でないので、ちょっと変わった色が欲しいひとは別会社の物も併用するといいとおもいます。 全体の色味がやや暗い方向に傾いています。 ということはグラデーションも暗いところから始められるので幅がでます。そのかわり明

          色鉛筆勝手に使い勝手検証!!第3回

          色鉛筆勝手に使い勝手検証!! 第2回

          DARWENT(イギリス)アーチスト CARAN d'ACHE(スイス)パブロ *DARWENT イギリスの色鉛筆です。 僕はこの製品初めて見た。かなり個性的です。 芯は固めで描き心地はなにか紙にしがみつくようなかんじがします。 水には少し溶けますが重ね描きもできない。手には負担がかかる。 昔のままの頑固色鉛筆!!軸は不思議なグリップ感で太い。 でもどの色の軸も濃いメタリックなグリーンに塗られて端っこだけ各色に塗られている。ちょっと使いにくい。 もう少し解りやすくしてく

          色鉛筆勝手に使い勝手検証!! 第2回

          色鉛筆勝手に使い勝手検証!!第1回

          色鉛筆の技法はのちに「絵づくりレッスン」であらためて投稿します。 今回は日本、海外各社の色鉛筆製品の紹介をしますね。ちょっとした技法も加えて書いてみます。まずはじめに断らなければいけないのは各社の製品の感想はあくまでも僕だけの感じ方です。僕の意見に引きずられることはありません。自分に合う色鉛筆を選ぶのが一番! 今回検証した画材はこちら。 STABILO(ドイツ)アクアカラー STEADLER(ドイツ)エルゴソフト FABER-CASTEL(ドイツ)アルブレヒトデューラ

          色鉛筆勝手に使い勝手検証!!第1回

          画材との出会い これでないとだめっ!

           画材を推薦することについて苦い思い出があります。昔のことです。 今から45年以上前になるか。絵を教えに行きました。色鉛筆とパステルの併用技法でがんがん描いていた時でした。編集だのデザイナーだのと、ファックスもメールもない、とげとげした戦闘モードの日々でした。 若いしいくら僕でもぎらついていた時代です。 生意気なとんがり野郎でした。今は面影もないです。あはは。  10人ほどの生徒にパステルと色鉛筆を持参してもらいました。 ある女生徒が持ってきたパステルを使ってデモを描いてみ

          画材との出会い これでないとだめっ!

          このイラスト描いた人が話すこと

          こんにちは。私はこのイラストを描いた人ではなく、娘のくもりと申します。 皆さんはこの絵、この表紙をご存知ですか? かつて哲学の入門書として一世を風靡した「ソフィーの世界」です。日本人なの? よく言われます。 はい。 ギターとジャズと落語が大好きな下町生まれの日本人です。 私個人としてはあれだけのヒットはこの表紙による力もちびっとはあったのではないかな、と思っています。 そんなイラストを描いた高橋常政という絵描き。 イラストレーターという言葉がやっと定着した頃からイラス

          このイラスト描いた人が話すこと