雲の如く

早期退職し、ちょっと早めに第二の人生にシフトした。 文章を書くのは得意ではないが、今ま…

雲の如く

早期退職し、ちょっと早めに第二の人生にシフトした。 文章を書くのは得意ではないが、今まで感じたことや 考えたことを綴っていきたいと思う。 写真でも色々と表現していきたい。

最近の記事

AI時代、エンジニアにとって最も大切な能力とは?

 エレクトロニクスエンジニアとして何度か転職した。それによって、設計 ・開発、技術サポート、コンサルタントと色々な職種を経験することができ た。実感するのは、職種に関わらず「問題を突き止める能力」を磨くことの 大切さだ。 問題を突き止める能力  何が本質的に問題なのか、それを見極めるには、「俯瞰して観る」、「論 理的思考」、「検証する能力」が必要だと思う。それぞれを、簡単な事例で 考えてみよう。 俯瞰して観る  まず、USBポート、ケーブル、HDDが接続されていること

    • エンジニアとしての会社員 よもやま話

      何でも屋のエンジニア  1987年に入社し、エレクトロニクスエンジニアとしての道を歩み始めた。 無線通信機器の無線部の設計・開発の担当だった。当時から業務の分業化は 進んでいた。例えば回路設計と基板設計。基板設計は別会社に発注したり、 社内の他部署に任せたりと。  しかし、私の部署では古い体質のせいか何から何まで行っていた。大雑把 に言うと、下記のような業務である。 主要部品の選択と実測による評価(治具作り、温度試験を含む) 回路設計 基板設計 無線回路部の試作と実

      • 過去はすでに「ないこと」、未来はまだ「ないこと」。 いま「あること」にだけ対処できる。

        • 「いい写真」という考えは捨てた

           写真を学ぶうちに明確になったのは、「いい写真」を撮りたいと思いなが ら、それを明確に理解していなかったことだと感じた。そして、自分の望む 写真を撮るためには、「いい写真」を捨てて、異なった視点で撮ることが必 要だと気づいた。 「いい写真」という曖昧さ  「いい写真」は、「良い写真」と表記しても大きな意味の違いはない。辞 書で調べると、「良い(よい)」は「好い(よい)」と表記されることもあ る。したがって、「いい写真」とは「良い写真」でもあり「好い写真」でも あると言える

        AI時代、エンジニアにとって最も大切な能力とは?

          「自責」は人と心の状態を選ぶ

           会社に在職していたある時期、上司から「自責で考えること」とよく言わ れていた。その言葉に納得できなかったが、言われると自信がそがれ、落ち込む自分がいた。 上司は「タヌキ」  タヌキのような上司だった。小太りで、笑顔に温和な性格を感じるが、中 身は保身に走る人物だった。仕事には大なり小なり問題はつきものだが、難 しい問題ほど逃げていた。問題に関係している部下には、「あなたが何とか しなさい」という重圧をかける始末。  しかし、終業後のワイン好きのイベントにはよく顔を出し

          「自責」は人と心の状態を選ぶ

          ストックフォトの勘所を得るまでのこと

           ストックフォトを始めてから4年が過ぎた。今では、撮影から投稿まで時間がかからない。ストックフォトのサイトが限定されるが、審査には、ほぼ100%合格する。こうなるためには、いくつかの失敗と工夫があった。それらをまとめてみたいと思う。  投稿している分野は、自然・風景と、小物や食品などの物撮りが主なので 、それらが前提となる。 審査の通過は、ほぼ100%  ストックフォトは、PIXTAがメインで、審査はほぼ100%合格している。心 掛けているのは、写真を100%に拡大し、右

          ストックフォトの勘所を得るまでのこと

          振り回されている心に気づけない人

           自分のやっていることは当然自分で理解している。そう思っている人が大 部分だろう。でも、知らず知らずのうちに振り回されていることに気づく人 は少ないと思う。 横断歩道で人間観察  横断歩道。青信号が点滅し赤信号に変わろうとしている。そんな時、急い で渡り切ろうと横断歩道をダッシュする人がいる。渡っている途中であれば 理解できる行動だ。しかし、横断歩道の手前数メートルから渡ろうとダッシ ュしている人がいるのだ。  目的地まで早く着きたいからだろうかと考えた。多分、違う。な

          振り回されている心に気づけない人

          退職後、ストックフォトを始めたときの困惑

           小さな新聞記事に、趣味で撮りためていた写真で収入を得ている人が紹介 されていた。ストックフォトというサービスがあるということを、この時知 った。  趣味の写真が収入につながるとは幸い。退職後、ストックフォトを始めて みた。また、趣味の写真をただの自己流でなく、もっと学びたいと思い、カ ルチャーセンターの写真教室に通い始めた。しかし、そこで「写真」という ものが分からなくなった。 ストックフォトは商品  新聞記事を読んだとき想像したのは、趣味で撮った写真であれば何でもス

          退職後、ストックフォトを始めたときの困惑

          「オオカミ少女」を読んで考えた

          作られた話  教育関係や心理学で、生育環境の重要さを説明するのによく引用されるオ オカミ少女、アマラとカマラの話。これは、創作されたものだった。  この話が世に広まった後、その真偽を調査した人がいた。調査の過程で、 当時のインドの地方紙に載った記事が発見された。それによると、虎の穴の 中にいる二人の少女を村人が発見したと記されている。オオカミ少女、アマ ラとカマラはオオカミと共にいたわけではなかったし、彼女らの記録を取っ たシング牧師によって発見されたわけでもなかったのだ

          「オオカミ少女」を読んで考えた

          「○○のために」をやめる

           サラリーマン生活を送り、五十代に突入した頃から退職後の生き方がとて も気になりだした。そのせいか、定年後の生活を指南する本が目につきやす くなり、色々読んでみた。その中で印象に残った「定年後」は次のようなも のだった。  ・働き続ける  ・起業する  ・ボランティア活動  ・趣味を持つ  年金だけでは不足なので、定年延長したりアルバイトをしてお金を稼ぐ。 あるいは自分の得意を活かして起業する。  稼ぐことにこだわらなければ、ボランティア活動や趣味の世界がある。前 者は

          「○○のために」をやめる

          タヌキな上司を見抜くには

           小太りで、ふっくらした顔が柔和な印象を与えるマネージャーが私の部署 に異動してきた。周りの人たちの受けもよさそうだ。良い職場雰囲気の中、 仕事に打ち込めるかと思われた。 タヌキ  人の良さそうな振りをして、実際にはずる賢いもの。そのような人を称し て「タヌキ」とあだ名される。彼は、少なくとも私にとっては「タヌキ」だ った。 タヌキ上司のプレゼン  勤めていた会社では、会社全体で「キックオフミーティング」と称する年 度初めや新しいプロジェクトをスタートさせる時などに行

          タヌキな上司を見抜くには

          生きることが仕事

          「仕事」  長いこと考えていた「仕事とは何か」に、サラリーマン生活が終わりに近 づいたころ、結論を出した。それは「生きることが仕事」だと。  「仕事」について考えていたのは、定年後を見据えてのこと。定年後、す っぽり抜ける「仕事」の代わりはあるのか。不安軽減のヒントを見つけたか った。生活の大半を占める仕事。そんな足元を見つめるが最初だった。 「お金」  五十代に入ったころには最初の志は薄れ、稼ぐことが仕事という思いが支 配的だった。定年後、収入は途絶える。「稼いでい

          生きることが仕事

          斜めの写真は治らない

           SNSの普及もあって、今では、日常的に写真を目にすることは多い。何だ か変だなと感じる写真も多いのだが、それは被写体が斜めの写真。 なぜ斜めに撮るのか  テーブルに並べられた料理の数々があったとする。それらを画面全体に収 めようとし、画面の対角線を寝かせることが考えられる。ひし形のような形 に切り取るので長方形より部分的に横幅をかせげる。  また、斜めに撮ればおしゃれという思い込みがあるのかもしれない。  思い返せば自分も斜めの写真を撮っていた。普通に撮っていても面白

          斜めの写真は治らない

          社会人になって誓ったこと

           大学を卒業し、エンジニアとしての出発点に立った。将来を見据えた。そ して立てた誓いは、  「同じ質問は二度としない」 だった。 「好き」からエンジニアへ  中学の頃からエレクトロニクス工作が好きでよく半田ごてを握っていた。 雑誌の製作記事を読みながら製作していたが、そのうち自分の思い通りに設 計・製作をしたいという欲がわいてきた。  設計・製作技術は、どうしたら習得できるのか。そんな課題を持ち続ける ことが大学で電気・電子工学を学ぶことにつながり、エレクトロニクス製

          社会人になって誓ったこと

          イベント告知を読んでいる人はサイレント・マジョリティ

           個人、グループや会社がSNSでイベント告知をしている。参加して満足し たものが多い一方、これはやめておけばよかったというものもある。その経 験から、どんな告知に気をつけているか紹介する。一個人の小言かもしれな い。でも主催者から見えていないサイレント・マジョリティの行動かもと思 い直し筆をとることにした。 こんなイベント告知には気をつけている1.簡潔に書かれていない  なぜこのイベントを企画したかという主催者のおもいから始まり、内容や 日時・場所等を段落わけもなく思いつ

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          『どんぐりころころ』のどんぐりを推理する

           童謡『どんぐりころころ』のどんぐりは、何という木のでしょうか?ある 交流会で、主催者側が設けた宴会のとき発せられた質問だ。ヒントとして、 一般的に、どんぐりの木は、クヌギ、ミズナラ、アカガシ、アラカシの四つ 。さてどれでしょうか?  質問者は、主催者側の方で元教師だと記憶している。この歌に歌われてい るどんぐりはどの木のものか。池まで転がっていくということは、どんぐり の木がどんな場所に生えていて、池まではどんな地形になっているのか。子 供たちと推理していると一時間は時間

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