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公文のことと、4A~2A国語教材改訂

2022/10教室だより

公文の歴史

先日、低学年の子に「なんでくもんって言うの??」と質問をされ、「くもんさんが作ったからだよ」と答え、写真を見せたら、なぜかみんな大爆笑。そっか、子どもたち知らないんですね。英語の教材には会長の挿絵が出てくるんですけどね。

公文公会長

数学の先生だった公文さんが、もともとは自分のお子さんのために手作りのプリントを作ったことがきっかけ。高校数学を高校時代だけで学習するのには無理があるということで、学年関係なく前倒しで学習できるようにと考えられました。私自身、なんで日本の学校は飛び級がないのかなと、ずっと思って生きて来ていたので、最初、公文式の考え方を知った時、これが求めていたものだ!と感動しました。
子どもたちにも、公文を創った人に興味を持ってもらいたいなと思いました。近々、教室の壁に公文公(とおる)会長の写真を貼っておこうかなと今考えています。
私もキャリア10年なので、お会いしたことはありません、本当に神のような存在です。

この公文ですが、できてもう60年以上も経っています。今も教室に来られるお子さんの保護者がOBやOGであるケースは、半数以上と感じます。

意味がないものと言うのであれば、こんなに長くは続きませんよね。
一体、何が良いのか、私なりにお伝えしますね。

~やっててよかった公文式~のゆえん

すぐに効果が出るものではない、3年くらいは通っている子たちに大きな効果が出ているイメージです。ちょっとカジっても、何も良さは分かりませんね。だから、ちょっとやってみようという気持ちを遠ざけますよね。そして、効果に気づくのは、結構あと、辞めてしまった後だったり、大人になってからだったりします。これが『やっててよかった公文式』のゆえんなんだろうなとしみじみ思います。もっと効果が分かりやすかったら良かったのですが、時間が経たないと分からない人も多いでしょう。

何が良いのか?

どの教科でもそうなのですが、
『自分で考える』『自分で解き進める』ことが、この学習法に横たわっているものです。
そういうと、良く言われる『教えてもらえないんですか?』という質問に繋がるのですが、それは違います。
『将来、教えてもらわなくていいように、自分でどう学ぶのか?を教えます』というのが正しいでしょうか。

自分でどう学ぶのか?が分かったお子さんは、一人でどんどん、自分のペースを掴んで伸びて行かれます。そこまで連れて行きたい!のです。
そのために、最初はたくさん、関わります。
これを意識しないで勝手に育つものではなく、かなり最初に意識して関わるようにしています。

晴れて自分で学べる子になったら、『やっててよかった』と思える状態に近づいています、問題が分からなかったら、すぐに考える気力を無くしてしまう子、すぐに教えてほしいという空気を出す子、パニックになって泣いてしまう子、色々ですが、まず、大事なことは、自分で何とかしようとしているかということ、勉強を自分のものとして捉えるように、そういう境地に連れて行くために、何が足りていないのかというのを先生たちは日ごろ接しながら、声掛けや教材の与え方等を考え続けています。

ちなみに、江ヶ崎中央教室では、子どもたちと接して考えている先生が私だけでなく、何人もいます。時に先生同士でああでもない、こうでもないと議論をしながら、子どもたちのためにベストな方法を考えています。
私も一人で考えるより、他の先生たちという仲間と別々の眼で見たほうが精度が上がります。人間だれしも思い込み、勝手なバイアスを持っています。いつも、そういう見方もあるよね、と自分の思い込みを反省したりしながら、この仕事をしています。

教室としての目標は、ちょっとしたことでへこたれない、強い子になってほしい、ちゃんとコミュニケーションを取りながら、目の前のことから逃げない子を育てることです。

教科別にお伝えすると、国語の学習は特別な学習で、考える力を直接養います。考える頻度が多いので、右脳的、直感的、なんとなく、雑に問題を解く子がちゃんと学ぶ素地を作るのに最適です。
ただ、ひらがな、カタカナ、漢字だけ覚えるための教科が国語なのではありません。国語は家庭でも教えられるから大丈夫とか、国語は成長に伴いできるようになるとか、そういうことを仰る家庭ほど要注意です。

1教科しか習う余裕が無いのであれば、絶対に国語をおススメします。
小学生のうちに古文漢文は難しいと思われがちですが、高校受験に古文はでます。漢文は出る地域と出ない地域があるそうですが、そのうち学ぶのだから、中学生になってからではなく、小学生からでも良いのです。昔、こういう言葉があったんだと、なんでこんな書き方なのかな?とか、興味の幅にもつながります。

また、公文式と言えば、算数・数学、計算問題中心です。小学校では特に計算以外で習う内容が多すぎます。それを全て対策することで、得られるのは安心感、全部教え込んでできるようになれば良いのではなく、付けたい力は未知のことでも自分で考えられるような力です。慣れるべきことは計算、学年関係なく、どんどん高度な計算を習っていくことで、数的な概念や数の世界が広がっていきます。そういう世界に入ることが楽しいお子さんは驚くような伸びを見せてくれます。そうやって頭を鍛えたお子さんは、もちろん、話しをしていても、賢いなと感じることが多いです。
育った子は、論理的思考力、ただシンプルな計算をしているわけではなく、AだったらB、BだったらC、というような頭の中で法則性を持って、数式を処理しています。

小学生で高校数学を学んでいる子を見ていると、ゲーム感覚で解いているような雰囲気があります。楽しくてたまらない様子です。

特に、算数と英語は苦手が付きやすい、苦手と思ったらなかなか抜け出せません。最初は、ちょっとのことなのですが、気持ちが前向きになれないというのをそのままにしてしまうと、ずっとできないままで終わってしまう、それを変えたいと公文式に来られる方も多いです。

英語は、今後は、避けては通れない科目になっています。英語に後ろ向き、できたらやりたくない、と思っていると、海外に出ることができません。これからの日本の状況を鑑みると、いつでも海外で働くことができるような人材育成をしておくのが大事です。将来、日本のジリ貧の状況に巻き込まれて貧しい一生を送ることになりかねません。将来のことを憂うなら、今英語を習わせておく、毎日ネイティブと話すような機会は無い日本ですので、『Eペンシル』で毎日耳を鍛えておくと、『英語耳』が作れます。また入試という意味でも神奈川県の公立の高校入試をぜひ見てみてください。中学入ってからの3年間でこのレベルまで解けるようになりますか?

間に合うわけないです。部活もさせず、ずっと勉強漬けでも無理なのでは??

もっと小学生のうちに何をさせておくのが良いのか?逆算をして、その逆算をするためのゴールは人それぞれですが、神奈川県の公立の入試問題は一つのサンプルとしてみてください。
私立中学に入っても、全然余裕ではありません。大学までエスカレーターで無い限り、6年間で大学入試問題レベルに育てないといけない、エスカレーターの学校でも、希望の学部に入るために、毎回の定期テストは大変です。

多くの学習法が世に出ていますが、公文式には、子ども自身を賢くする、強くするというメソッドがあるから、ずっと続いているのです。大事なことは何か、今見えていることはすべてではないことに気づいてほしいと願います。

幼児さんからの入会がおススメな理由

公文に来られた理由、きっかけを良くお尋ねしますが、ほとんどの方からお聞きする理由が、『学習習慣』を付けたいということなんです。
それほど、家庭だけの学習や、他の学習法色々やってみても、『学習習慣』は付きにくいようです。
教室で見ている幼児さんを眺めていて思います。
『この子たちが、こうやって頑張っているのは当たり前のことではない』と。毎日見ていると当たり前と思ってしまうのですが、いやいや違うと。

環境や仲間でいくらでも変わるもの、形あるものでは無いのですが、教室には絶対にあるもの、それが、子どもたちが毎日頑張ろうとする気持ちです。

この気持ちをまずは育む。そのために教室に来てくださっているのです。
だから、最初は簡単な教材から始めます。
『自分』『毎日』学習するために。
それがクリアできたら、気付くと教材のレベルもだんだん上がってきています。それをまた『自分』でクリアしていく。もちろん、難しければ先生やお家の方の力を借りることもありますが、教室では『自分でできたね』という風に持って行きます。
プリント10枚中、9枚教えても、最後、1枚は自分で解かせる、そういう風にして少しずつ手を離します。

幼児さんは、まだ『学習』というもののイメージが固まっておらず、『勉強』=『辛いもの』と思っていません、遊ぶような感覚で始める子も多いです。だからこそ、『学習習慣づけ』がしやすい。
どちらかというと、保護者の方がグラグラしていることが多いです。
こんな小さい子に勉強させていいのかな?というようなそういう自信の無さから来るもの。それは子どもには伝わります。

だから、始めるときは、揺らがないでください。
大人が揺らぐ方が子どもが可哀そうです。一緒に楽しむ気持ちで日々の学習に向かう、本当に簡単な内容なのですが、子どもからすると、読み聞かせをしてもらうのと同等のような楽しい時間と捉える子もいます。そう仕向けることが親の役目では?と思います。

また、自分で進むのに大事な『自信』、これも幼児さんの方が付きやすいです。幼児さんは、まだ学校に行っていないので、勉強を体系的に習っていません。だからこそ、教材に出てくるものすべてが新鮮で、自分で理解し、自分で考えるようになります。これが小学生になるとそうは行きません。習ったこと、習っていないことで選別するようになり、習っていないことには自分でやろうという気力が起こりません。

そういう幼児さんの『自分』でやろうとする気持ちを育みやすくするため、最近、国語教材の改訂が行われました。

国語教材改訂

小さい幼児さんでも、教室で、上の大きなお兄さんお姉さんたちが、どんな教材を解いているのか、良くジ~ッとみています。憧れの的、かっこいいお兄さんお姉さんたちのような難しい教材を解くことができるかなと憧れを持っています。そのためには、できるだけ教室でも、お家でも、『自分』で学習できるような子になっていくこと。

小学生になる前に、丁寧な文字が書けるようになり、しっかり文章の意味も分かり、先生が言っていることを十分に理解し、自分で考えられる子になっていること、特に共働き世帯が増えている現代では、そういう子に育てることを目標に幼児期から取り組むことが大事です。
小学生になったら、自然にできるものではありません。

ぜひ、幼少期の早めの段階で教室と一緒に目標を持って取り組んでいきましょう。
家で学習を毎日してくるお子さんは、人が変わったように、自信に満ち溢れ、教室でも生き生きとしています。
そういう流れを回せば、公文式学習は成功です。もし上手くいかないなとお悩みになられたら、遠慮なく教室まで。
幼児さんだけでなく、小学生以上も変わります。大事なのはこの子をどう変えていきたいか?という想いです。私も一緒に考えますので、ぜひお伝えくださいね。

以上


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