徒然雲 『漣』が観たくて・・・【福田平八郎】@大阪中之島美術館
一夜明けて、昨日のヘアカット・・かなり気に入らない!
見れば見るほど、出家した武士の後家さんみたい。
剃髪でなく、肩あたりに切り揃えた方のやつ。
あ〜へんちくりん・・・しばらく機嫌よろしくないわぁ。
そんな心穏やかでないが、心落ち着けて・・・朝写経。
写経の時は音楽をかけずに行うが、窓を開けていると鳥の囀りがよく聞こえる。
どこの子と話しているのか、それはそれは良く通る声でピーヒョロピーーーと。
近くで話せばいいのに?!笑
そんなおしゃべりを聞きながら、自分の今日の予定は・・・
お天気イマイチなので、候補の一つだった美術館へ行くことにした。
中之島美術館へ
大阪遠征です。
前回の阿倍野橋よりも遠くへ。
行き方の候補はいくつか出てきたが、大阪の鉄道事情に全く疎いので
一番わかりやすい 天王寺からJRで福島駅から歩くというルートにした。
福島駅、ごちゃごちゃした駅だった。
東京でいうと山手線の大久保とか?そんなかんじ。
川を渡ってから方向間違えて、ひとまわりしてきた。
ぐるっと回って、なにわ筋に戻り渡ってすぐだった。
ずっと気になっていた美術館でしたが、少し前に入手したフライヤーで
これは行かねば!
とやっと訪れる気になったのでした。
『没後50年 福田平八郎』展
日本画いかにちゃんと観てこなかったか・・・観てきたつもりが・・・
恥ずかしながら、記憶にはほぼない方
と思っていたが、作品を観てると「あー知ってる」「観たことある」
となり、名前と作品が一致していなかった。
そしてフライヤーの『漣』に、これは!と目も心も惹きつけられ、
開催を楽しみにしていたわけです。
福田平八郎
1892年大分県出身で、京都市立美術工芸学校、京都市立絵画専門学校(現京都市立美術大学)で学んでいた。
第一章 手探りの時代
第二章 写実の探求
第三章 鮮やかな転換
第四章 新たな造形表現への挑戦
第五章 自由で豊かな美の世界へ
素描・下絵
と、年代を追っての展示。
なんとなく、あべのハルカス美術館の円空と似た形式だった。
撮影可の作品もいくつかあり、気になるものを撮って記録します。
初期の写実に徹した作品は色遣いが美しく、特に植物と魚が鮮やかで繊細、
代表作もこの頃のものが多いのでは。
この方の描く緑色の中でも、碧の色が美しく印象的だった。
『朝顔』で言うと、花が終わって種になるところの色が美しく好きな色。
そんな自由な道を歩んだからこそ生まれたのが・・・
やはり素晴らしかった!
この絵だけを観にきたと言ってもいいので嬉しい。
写実とも抽象ともいえない、印象という括りにも入れたくない
そんな独特な表現だと思った。
水に拘った
晩年は写実からだいぶタッチが変化。
福田平八郎のほぼ初心者にとっては、とてもわかりやすく観やすい展覧会でした。
鳥肌が立つようなシビレる作品はないが、確かな写実と美しい色遣いが
正統派日本画という印象、『漣』以外は。
印象的だったのは、写生帳の素晴らしいこと!
いわゆる下書きのような取材帳のようなものですが、そこでの完成度や
観察力が見事でした。
これが後で出てくる言葉、『よく見ること』なのだと強く感銘しました。
フライヤーなどでずっと気になっていた中之島美術館にもやっと来れてよかった。
広々とした館内、展示も観やすかった。
が、なんでしょう・・・あまり居心地のいい空間というか、ボーッとスポットが少なかったのが若干残念だったかな。
美術館のデパート、といういった印象。
帰りは別のルートで大阪散策しようと思ったが・・
気分が変わり、同じ福島駅から帰ることに。
東京の清澄白河や浅草橋の向こう側に似た雰囲気の川沿いの道を歩いた。
福島駅に戻り、また天王寺駅へ。
大阪の街、東京と似た雰囲気と活気。
職場の人に大阪には行ったことないと言うと、ものすごく驚かれる。
大阪にも興味深い(歴史的に)場所がたくさんあり、行きたいところはたくさんあります。
でもこのタイプの都会はなんか今のワタシにはちょっと違うのかな〜と
改めて実感して帰ってきた。
福田平八郎の言葉で心に残ったのが・・・
どうして『漣』が気になったかというと・・・
この写真を撮って、その後にあのフライヤーの画を見て
これは・・・・と
青いさざなみに、ゆらゆらと心揺さぶられた。
この春、興味深い展覧会が目白推し!
どんなスキに出逢えるか楽しみです。
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