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夢日記「駅の迷宮」2022/10/29

電車は中央線のようだ。目黒美術研究所や池袋の百貨店の同僚だったN倉、最後につとめた会社の編集長Mがいる。

しばらく歩いていると、駅に到着する。初めて見るその駅は、大きな城のように鈍く輝く銀色の美しい建物で、あまりにも素晴らしいのでフィルムカメラ(オリンパスOM1黒)で写真を撮っていると、駅方向からMが現れて、僕のカメラの露出を設定しちゃう。あっという間にその場からいなくなってしまうが、付近をうろうろしているのが見える。

駅から大勢の外人が出てくる。派手な民族衣装を着ていて、被写体として面白いからパチャパチャとシャッターを切るが、Mの露出設定のままで大丈夫だろうか。撮影してから気づく。民族衣装の集団は一カ所に集まる。駅前は彼らのイベント会場になっている。

駅のホームまで、もの凄く急な階段を、いつの間にか現れた、ふたりのランドセルを背負った小学生と一緒にホームに上がる。屋上にあるホームの下(つまり城のような建物である)は、水に浸っている。城のような巨大な駅の建物全体が水で満たされているのだ。それが光で屈折して銀色に輝いて見えたのだろう。

ホームには3本の線路が見えている。ホームに上がった途端に目の前の電車が発車する。目的地に向う電車のようで乗り逃がしたことに落胆する。

発車したホームをグルリと回ってその後ろのホームに歩いて行く。線路の下は水で満たされた駅の上で、線路はユラユラと揺れている。線路と線路の間には巨大な船の穂先につく女神の飾りが沈んでい。それは美しくない大雑把な彫刻だが、あまりにも巨大なので威圧感がある。

N倉が女性たちと話しているのが見えた。近づいていく。いつの間にかMもいて、N倉たちの話に入り込んでいる。僕も負けじと話のなかに入るが、Mの靴が爪先に5センチほどの高さの木の踵が付いている。つま先に踵である。「ロンドンブーツの踵がつま先に付いている!」と僕はソレを見て、はしゃいでいるが、女性やN倉やMが遠くに行ってしまう。嫌われてしまったようだ。

なぜか駅の状景は、それで終わってしまう。電車にも乗らず、僕は何をしているのだろう?

場面が変わり、N倉は、ポスティングの仕事をしているようだ。彼が住宅地をまわってポスティングしている様子が見える。

目が覚める。最後のN倉のポスティングだけがオマケのように思えて不思議である。

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