見出し画像

「パラサイト 半地下の家族」の芸術性

今頃になって、ポン・ジュノ監督の映画「パラサイト 半地下の家族」を観ました。映画館に行けなかったし、セルDVDは買えないし…ね。首を長くしてレンタル化を待ち望んでいました。レンタル開始当日になって一番乗りで借りてきました。

ポン・ジュノといえば、なんと言っても「殺人の追憶」でしょう。冒頭からの映像美に衝撃を受けたものです。韓国映画の定番、夜の街の疾走、神経を直撃する痛みを伴う残酷美…。

その映像美が、またまた冒頭から堪能できるのが「パラサイト 半地下の家族」です。荒んだ街の半地下に暮らす家族。その半地下のジメジメムシムシとした穴蔵のような住居が芸術的で素晴らしい。絵を描く、写真を撮る方々は、その映像美を堪能できることでしょう。

冒頭、チェ・ウシク(大好きな映画 『The Witch/魔女』での演技が素晴らしかった。続編が観たい)が、カメオ出演のパク・ソジュン(『彼女はキレイだった』、『キム秘書はいったい、なぜ?』がいい。最新作は『梨泰院クラス』)と話す街の風景は、瞬間瞬間を切り取れば、まさに写真芸術。坂の建造物に人の動き…もうたまらない。

韓国に行って写真を撮りたいです。外国には興味がないけれど、中国と韓国には興味があるんです。

忘れていました。金持ちの亭主役のイ・ソンギュンは、声は低音だけどコロコロとしゃべる変な美男俳優です(笑)。今回の役もいいけれど、彼の俳優としての存在意義を最も発揮したのはテレビドラマ「マイ・ディア・ミスター~私のおじさん」でしょうね。ちょいと「半地下の家族」から離れますね…。

この「マイ・ディア・ミスター~私のおじさん」は、個人的に今までに観た韓国ドラマの中で最も素晴らしい作品だと思います。何が素晴らしいのかって「半地下の家族」同様に、坂と路地ばかりの街の夜景を登場人物たちが歩いているだけで写真芸術なんですよ。

絵や写真を志される方は是非、この映画「半地下の家族」と、ドラマ「私のおじさん」をご覧下さい。

*写真は船橋の僕の大好きなY路地です。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?